どこから?
南の岸から、
南の岸のどこ?
海の近く、南の海岸、
南の岸ってよく知らないっつうか、全然知らないけどさ、
緑の葉の茂る、小高い広い丘があってさ、
海が見える、見てると風がそおぉっと過ぎていく、
そんなイメージがする
季節はいつなんだろう? 夏かな?
夏でも涼しいのかな?
そんなイメージって、南の岸って言葉からじゃないよ、いや少しはあるかも、
でも、やっぱり貴女からだよ、
その話しぶり、笑顔、声の響き、笑い声、
このちょっとした並木通りがいい。
この駅とあの森の間のこの、緑の並木通りがいいんだよ、
貴女の話声に合ってるんだよ、
両脇の高級そうなショッピングウィンドウを緑の並木で隔てて、
それなりに広い石畳にテーブルと椅子を並べて、
それでこの車の移動屋台がいいな、貴女が主演なんだよ、
そしてその声が屋台の中から響く、
やっぱ貴女からだよ、南の岸のイメージ、
そうだよ、この赤レンガのこの駅は、貴女と屋台のためにあるんだよ、
あの森の緑だって、周りの高層ビルだって、貴女と屋台を引立てるための舞台装置だよ、
夏の日の緑の並木道は、貴女の笑い声を引き出すためなんだよ、
肩出し、胸V, ミニもロングも、異国の人も、おバァさんが追うヨチヨチ嬢ちゃんも、
あのカップルだって、そうだよ、みんな貴女と屋台のための引き立て役だよ。
抱きたい、ギューっと抱きたい、絞り出すように抱きたい、
濃密な匂いの中で、むせ返るように抱きたい、
この世界の重力を集めて窒息するように抱きたい、