「シュラスコと煮干ラーメンの融合」

最近発売された「ラーメンwalker」の新店紹介のコーナーで見つけた店。

肉料理屋が手がけるラーメン屋で、シュラスコ製法の肉をたっぷり食えるらしい。
クーポンも付いていたので、さっそく訪ねることにした。


カウンターの上に貼られたメニューをチェック、「特濃煮干しそば」「特濃混合魚介そば」「特濃混合魚介・辛そば」「淡麗煮干しそば」「淡麗ネギそば」「シュラそば」の(並)と(大)、「燻煙チキンの油そば」「超濃厚つけそば」「超濃厚辛つけそば」と並ぶ中から「特濃煮干しそば」をオーダー、ラーメン本の「変えそば」クーポンも提出。

待つこと7分ほどで「特濃煮干しそば」が登場。
すぐに店のアンチャンが長い串に刺さったシュラスコとナイフをもってきて横に立ち、肉の塊りからスライスを削ぎ落とす。

それを自分で箸でつまんでラーメンの丼に移すこと4回。

こりゃ初めて見るパフォーマンスだ。


完成した「特濃煮干しそば」は、白みがかった薄茶色と黄土色を混ぜ合わせた様な色合いのドロ系煮干スープに、ストレートの極太麺の組合せ。具は海苔1枚、チャーシュー1枚、シュラスコスライス4枚、刻み生タマネギ軽くひともり。

元々載ってたチャーシュー1枚にシュラスコ4枚、計5枚の肉が載るサマはなかなか圧巻だ。

スープのベースは鶏ガラだろう。
鶏肉や皮やモミジなんかも煮込んでいるかもしれない。

ドロドロでズッシリ濃厚。

これに合わせる煮干出汁も、出汁というより煮干をとことん煮込んで粉々にしてゲル状にしたものだろう。

強い煮干風味と軽いビターな味わい、砕けた煮干の顆粒感が一体となって、煮干を飲んでいるようなパンチがある。

ニボラー向けのドロニボスープだが、「煮干狂會」系の濃厚スープとほぼ同じで、シュラスコパフォーマンスほどの驚きはない。


麺は口上によると、自家製のオーション使い中加水極太麺の由。

茹で加減は普通で、もっちり、グニっとした口当たりとズッシリした重量感、しっかりしたコシがあり、ねっとり絡みつくドロニボスープに負けない啜り応えがある。

そのままつけ麺の麺に使えるガッツリ麺だ。


チャーシューは肉の部位は肩ロースだろう。

脂身の含有は少なく、半レア製法でトロみはないがしっとり柔らか、軽くスモークしてあって仄かなビター風味の付いた肉の旨み良し。

シュラスコは豚バラだろう。

タレを塗りながらしっかりじっくり焼き上げている感じで表面はサクッと、中はザックリ嚙み切れる食感良し。

肉の焼けた風味と凝縮された肉汁の旨み、ジューシーな溶けた脂が一体となって、チャーシューとは別物の美味さ。

小ぶりだが4枚入りのボリューム、チャーシューも入って800円のCPも良好。

麺と肉がなくなるタイミングを見計らってクーポンの「変えそば」をコール。


ほどなく登場の「変えそば」は他店でいうところの「和え玉」で、小さくちぢれた平打ち太麺にチャーシュー細切れ、刻みネギ、刻み生タマネギ、各軽くひともり載り、魚粉少々が載せられている。

口上によると麺にはタピオカと全粒粉を使っている由で、もっちりとした弾力とビロビロとした食感としなり、ずっしりした重量感がある。



よく掻き混ぜ、器の底の油ダレに絡めて食べると、油そばとして十分に食える。

替玉としてドロニボスープに浸けてしまうと油ダレの味がわからなくなってしまうのでそのまま油そばとして食べ進み、あっという間に完食。


残ったスープも完飲してフィニッシュ。

二郎の「ぶた」みたいな圧倒的なボリュームはないが、肉を十分食べられたし、ドロニボスープ、自家製極太麺も美味かった。

クーポンもサービスしてもらったし、CPも高いし、満足出来る内容。

シュラスコが食べたくなったらまた行こう。