「インスタ映えするこだわりのラーメン」

ネットでインスタ映えするラーメンとして紹介されているのを発見、さっそく訪ねることにした。 ある平日のお昼に初訪問。


券売機はなく、卓上の木の板に焼印されたメニューをチェック。

「エレガントな煮干拉麺」「メロウな醤油拉麺」のふたつだけが記載されているが、「エレガント」にも「メロウ」にもあんまりそそられん。


と、壁にもメニューが掲げられ、そこには「肉メッシ」「にぼリッチ」「辛にぼリッチ」が並んでいる。

「肉メッシ」は290円だから肉めしのことだろう。

ニボラーのオレとしては、「にぼリッチ」800円をオーダー。

待つこと7分ほどで麦わら帽子をひっくり返したような形の奇妙な丼が登場。




真ん中の丸い穴の中に、セメント色と茶色を混ぜ合わせた様な色合いの煮干スープとほぼストレートの細麺、刻みネギ軽くひともりが投入され、丼のつばの上に海苔2枚、チャーシュー3枚、メンマ2本、刻み水菜軽くひともりが並べてられている。

具をスープに入れずにキレイにつばの上に並べるのがミソだな。

スープのベースは鶏白湯だろう。

これに煮干出汁や煮干ペーストを合わせているとみた。
ネットリ滑らかなボディ、エグみすら感じるビターな煮干の味わい、いかにも濃そうな色合いだが、厚めのボディと一体となった醤油ダレの円やかな味加減など、完成度の高い濃厚ドロ煮干スープだ。

でも、「煮干狂會」系や「長尾中華そば」の「ごくにぼ」のスープとほとんど同じで、オリジナリティは感じられん。


麺は茹で加減は普通。

全体に茶褐色がかり、小さな斑点が入っていることから全粒粉配合だろう。

加水率はやや高めか?
細麺ながら軽いツルモチ感があり、ドロドロの煮干スープをたっぷり纏って、細麺ながらボリューム感がアップする。


チャーシューは豚2枚、鶏1枚。

豚は肉の部位は肩ロースかロースだろう。ほとんど脂身を含まず、半レア製法なのもあってトロみ、ジューシー感はないが、しっとり柔らか。

鶏は胸肉でやはり半レアぽく、しっとりシルキー。サクッ、プリッとした食感良し。

いずれもせっかくスープに浸からない状態で提供されているのでそのまま食すと、元々ほとんどタレは滲みていないので薄味だが、それだけに肉の旨み、味わいが直接伝わる。

強いドロ煮干スープにまみれたらこの繊細な味わいは埋もれてしまうから、これは正解。

豚鶏計3枚入りだから、800円の値段もまあ良しとするか。


メンマは柱メンマでぶっとく、ザックリ、シッコリと歯切れ、噛み応え良し。


シャレたルックスと共に、ドロドロ煮干スープと肉の旨みを楽しみつつ、あっさりと完食、完飲。

ラーメンの内容自体に目新しさはないものの、全体に完成度は高く、目を楽しませる工夫やこだわりもあって、他の店とはひと味違う。

ここはこれから大化けするかもしれない。
期待値も含めて「良」評価としておこう。