オリンピックエンブレム問題に学ぶ | 肉球ぷにぷに

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東京オリンピックのエンブレムパクリ疑惑
結局、デザイン白紙撤回となりました。

あなたはこの騒動について
どう思いましたか?

私は、2つの違和感を感じました。

1つ目は、パクリなのかどうかという
決して結論の出ない問題をいつまでも
つっついることに対する違和感

そもそも、佐野さんのデザインが
パクリかどうか、断ずる方法はありません。

もし、万人が納得する結論がでるとすれば、
本人がパクリだと認めることだけです。

デザイン、しかもアルファベットを装飾したデザインなんて
世界中にごまんと存在します。

しかも、デザイナーとして生きている人ならば
今までに数えきれないデザインを見てきたわけです。

自分がエンブレムデザインを考えるときに
過去に見たものがインスピレーションとして出てくるのは
極めて自然なことであり、

それをパクリと言い出したら、
全てがパクリです。

科学の世界では、先人の偉大な発明を土台にして、
沢山の人が技術を進化させてきました。

でも、それも他人の功績を使っている以上
パクリといえばパクリです。

エンブレムデザインの募集をやる以上
例え悪意がなくても、
他の人のデザインと似ることはあるのです。

そして、最初からこのような問題が起きる可能性があると
わかっていたのです。

それなのに、このような事態になったのは
問題が起きるようなデザインを選んだ
選考委員会にも責任があると私は考えます。

責任をもって、多くの人が納得できる、
そして、不毛な問題が起きないような作品を
選考するのが彼らの仕事のはずです。

そして、パクリ騒動が起きてしまった以上、
全力を持ってデザイナーを守ってあげるのが
あるべき姿のはずです。

「1回選んだんなら、最後まで面倒見てやれよ!」
というのが、私の感想です。


2つ目の違和感は、
大会コンセプトの話が出てこないこと。

オリンピックという世界に発信する一大大会。
そのエンブレムを語るときに

なぜに、大会のコンセプトの話が出てこないのでしょう。

今回の東京オリンピック、
今のところ出てくる話題はネガティブ要素ばかりです。

新国立競技場の問題。
エンブレムの問題。

どこかで歯車がズレてしまったのは、間違いありません。

そして、歯車がずれたポイントが
根本的なコンセプトの部分にあるような気がしてなりません。

オリンピック規模の大会なもちろんですが、
ある規模のプロジェクトになれば

みんなが同じ方向に向かって進むための
「コンセプト」が必須です。

そして、関係者全員がそのコンセプトに共感し
成し遂げることにやりがいを感じるものでなければなりません。

私も過去に色々な失敗を経験しましたが、
失敗事例を思い出すと、
コンセプトレベルで問題を抱えていることがほとんどです。

例えば、

・漠然とした表現ばかりで何がしたいのかわからない

・クライアントの夢ばかりが詰まっていて、実現性が低い

・コンセプトは立派だが予算が貧弱でバランスが取れていない。

・そのコンセプトが達成されることが素晴らしいかどうかよくわからない

・イマイチ響かない

・そもそもコンセプトがない

コンセプト不在、縦割りで横の連携ができていない。
そりゃ、うまくいかないですよ。

今の時代、建築技術も、システム技術も
非常に高度に発展していて、

やりたいことが明確ならば、
無限の可能性を引き寄せることが出来ます。

だからこそ、今コンセプトの重要性を見直したい。

コンセプトがきちんとできていれば、
成功確率は爆発的に上がります。

でも、ここが崩れると

例え実現方法がちゃんとあっても
その道のスキルを持った人間がそろっていても、

このオリンピック騒動のようになるわけです。


「コンセプトメイキング」

この力こそが、
これから先の時代に生きるのに最も必要な力ではないでしょうか。

一朝一夕に身につく力ではありませんが、
身の回りのこと1つ1つに対して
コンセプトを意識して生活していれば必ず身につく力です。

良い事例、悪い事例、ともに吸収して、
一緒に育てて行きましょう!! (^^)

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○職業
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ITコンサルタント
漫画ソムリエ
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