現在の「西尾市」出身で、主に「西三河地方」において手腕を発揮した資産家・実業家であった「岩瀬弥助
(いわせやすけ)」が、社会奉仕の一環として設けた"図書館"が現在の「西尾市岩瀬文庫」のはじまり。
東京などの古本屋を巡って収集した本の数々は、当時「図書館」の無かった「西尾町」にとっては教育に
大きな影響と追い風を与えてくれたものだったそうです。

成人した頃より「経済」や「投資」について学ぶ傍ら、本の収集を行っていたそうです。 「株式投資」に
よって巨万の富を得た後も経営者として家業でもあった「肥料商」を起こすなど、精力的に活動を続けて
いたそうです。 「西尾町長」にも就任した経歴があるそうです。 様々な活動を成し遂げた後は、地元
に還元する事を思い立って「私設図書館」を開館させたのが1908年(明治41年)の事で、このような事業は
「三河地方」はもちろん、県内でも珍しい事だったようです。

敷地内の増築や別館の建設、蔵書の追加などを続けていましたが1930年(昭和5年)に「岩瀬弥助」が死去。
これをきっかけに「私設図書館」は「財団法人岩瀬文庫」となり、1955年(昭和30年)に「西尾市」の施設と
なります。 この間には「財団法人」としての建物の状態や資金繰りが悪化など存続の危機も訪れていま
すが存続を願う市民は多く、土地と建物を「財団」から「西尾市」へ譲渡すると共に「蔵書」を「西尾市」が
買い取る事で解決した経緯がありました。 それだけ価値のある施設になっていったようです。

2003年(平成15年)には新館が完成し、"古書ミュージアム"としてリニューアル。 その新館は「第11回
愛知まちなみ建築賞」を受賞している他、かつての「書庫」も国の「登録有形文化財」に登録されています。
これだけ価値ある施設ながら、そこは"市立図書館"ですので利用料は無料。 他に「市民ギャラリー」
「喫茶コーナー」「企画展示室」「研修ホール」などもあります。


<所在地>
  愛知県西尾市亀沢町480番地
<開館時間>
  9:00~17:00(但し閲覧室は16:00まで)、月曜日休館