イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

イメージ 5

イメージ 6

イメージ 7

イメージ 8

イメージ 9

「名鉄・西尾駅」のホームからは見えないものの、駅を西へ出たら嫌でも「駅前ロータリー」の彼方に見える
非常に朽ち果てた「トタン建物」の姿。 これこそが「西尾市」にて約70年もの歴史を持つ「映画館」である
「西尾劇場」の今の姿。 ちょっと不気味ないでたちではありますが、上映内容は普通。 と、思います…

開館当初は「芝居小屋」として、かつて「岡崎市」にあった「龍城座」を移築したのが1940年(昭和15年)の
事ですから、このように古ぼけてしまうのは仕方の無いことですね。 あ、画像①にあります、駅側からの姿
は、あとで裏側だったことが判明しました。 てっきり閉鎖されて入口を塞いだ後なのかと思ったら。

正面に回りましたら「西尾劇場」から少し幅のある路地が西へ1本伸びていました。 そこに面して建つ建物
も「西尾劇場」と同様に年季の入ったものばかりで日中は営業していない店舗ばかりのようでした。 そんな
人気の無い様子は、この一体こそが「映画」をはじめとした「作品」そのもののよう。 フィルムの中に迷い
込んでしまった、なんて表現は白々しいですが、なんだかそんな雰囲気。 通りは少し先にあるロータリーが
「社」を囲むようにして途切れておりました。

開館後すぐに「第二次世界大戦」を迎え、軍の規制の下ではのんびりと「演劇」を楽しむ余裕はなく、また
「戦後」になると「進駐軍」の管轄下となり、主に「洋画」の上映ばかり。 なかなか本来の役割を発揮する
事ができなかったのですが、1951年に様々な規制が解かれた事により「映画ブーム」が到来し「西尾劇場」に
待望の活気が訪れるのでした。

元々「芝居小屋」と言うことで、館内の両側には「桟敷席」があったり「花道」も残されていたそうで、映画
上映が専門ではなかった事が伺えます。 時には「巡業一座」の公演に「プロレス」の開催など、とにかく
「場所」を提供する役割がメインだったようで、狭い館内と思いながらも「楽屋」が揃っていたり、沢山の
「大道具」が今も残されていたりするそうです。 が、それらは現在では全く日の目を見ないそうで…

とにかく老朽化ばかりが目立ち、それは外観も館内も同じ。 私が訪問した日も『本日140より上映』という
暗号に近い看板があったり、上映タイトルなのか「ワンピースフィルム(劇場版ワンピースと思われます)」
という、これまた暗号なのかと思わせる文字も。 そして手書きの黄色い看板には『昔懐かしい駄菓子屋』の
文字が有り、この「駄菓子屋」が「西尾劇場」の財政を支えていると言っても過言ではないようです。 その
財政の関係か、館内の設備は壊れても壊れっぱなしで、手直しが出来ないままに。

「名鉄・西尾駅」は高架化され、駅周辺も整備されて「駅前ロータリー」に「商業施設」が整うなど、街の
再開発がじわじわと推し進められている様ですが、なんとか「西尾劇場」を含めたこの一帯のレトロな雰囲気
がいつまでも残されていますよう、勝手ながら願っております。