








(いなばじこうえん)」内に有りました。 円形で非常に高い建物はそれだけで目を引くのですが、まるで
「神殿」のような外観はひと目見たら深く印象に残ると思います。
この建物の正体は「名古屋市演劇練習館(なごやしえんげきれんしゅうかん)」と申しまして「(財)名古屋
市文化振興事業団」によって運営されています。 通称「アクテノン」と呼ばれるこの施設、その姿がまるで
「パルテノン神殿」の様だから… だけではなく、「パルテノン」に「男優(アクター:actor)」と「女優
(アクトレス:actress)」を複合させて「アクテノン」となったそうです。
こんなお洒落な外観なのに「アクテノン」という別称が定められたのは、ここが1995年に「演劇練習館」と
して運営されるようになってから。 実はこの建物、元は「水道施設」だったんです。 戦前である1927年に
「名古屋市」の施設「稲葉地配水塔」として建てられたのですが、驚く事にその当時からこんな姿だったと
言う事なんです。 1989年の「デザイン都市宣言」から60年も前に、既にこんなデザインが採用される都市
だったんですねぇ。 しかし1944年には別の場所に「浄水場」が整備されたことにより役割を終えています。
1965年からは「中村区図書館」として再び利用されると、「デザイン都市宣言」の年には市より「都市景観
重要建築物」に指定される程の価値があったようです。 この圧倒的なデザインは「配水塔」時代に「水圧」
に耐えうる構造とした物に装飾を施した事が功を奏したそうです。 ところが事態は一転、高評価の翌年には
「図書館」が閉鎖されてしまいまして、再び無用の長物、ならぬ無用の巨大施設に…
新しい「用途」を模索中、当時の「名古屋市長」と会談する機会のあった「劇団関係者」が「練習場」の設置
を依頼した際に、それならば『稲葉地の図書館跡はどうか』という話となり、改装の末に1995年に「名古屋市
演劇練習館」として再々スタートを切ったのでした。
高さ約31m、直径約33mもの大きな建物は5階建てと地下の1階の構造。 内部には「練習室」が8室ありまして
「大練習室」が5室、「小練習室」が3室、他に「リハーサル室」「研修室」「和室」に一般の立入りが許可
されている「資料室」があります。 高さ31mに対して5階建ての構造なので一部の部屋は非常に天井が高く
なっているほか、「配水塔」時代の名残である「水道管」も各所で見られるそうです。