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ずいぶん古い話になりますが、かつて「東山動植物園」の園内を走っていた初代「モノレール」について。
今も園内には2代目となるモノレール「スカイビュートレイン」が走行していますが、それとは全く別の
タイプのモノレールがお客様の足となり、活躍していたのでした。

※「スカイビュートレイン」は2009年5月4日に発生した「車輪脱落事故」の為、翌日より現在も運休中です。

1964年の開業は、いずれ日本各地に広がるであろう「モノレール」という交通手段について「実験的」な運行
も兼ねた施設となりました。 実際には園内を利用する人の為に「鉄道」を敷設する予定だったそうですが
園内の急勾配がネックなのと、走行時の騒音などが動物に悪影響をもたらす恐れが生じ、計画は困難を極め
ました。 そんな折、「三菱重工業」はレールに対してぶら下がる「サフェージュ式(懸垂式)」の運行試験
を行う場所を求めていた最中。 お互いの思惑が一致した形となって「懸垂式モノレール」は開業しました。

これは「日本初」の誕生となり、また「地方鉄道法」に則っての開業からも、このモノレールが担う重責は
非常に大きく、価値のあるものだったようです。 この時の技術や試験結果により、「千葉都市モノレール」
や「湘南モノレール(神奈川県)」などの「懸垂式モノレール」の誕生に繋がったと言う話もあるそうです。
駅は動物園エリアに「動物園駅」、植物園エリアに「植物園駅」がそれぞれ存在していましたが、現在運行中
の「スカイビュトレイン」の駅とは違う位置に存在していたようです。 また運行距離も現在の半分以下の
約500mと、規模はかなり小さな物だったようですね。 

ところが、開業当初こそは物珍しさから利用客は予想を上回るものとなりましたが、次第に減少傾向に陥り
3年目からは赤字路線に。 特に2駅の位置が悪く、高架路線と言う事で高台に駅を設けた事により実際には
遠回りを強いられたり、気軽に利用できる環境ではなかった事。 当時はまだ「動物園」と「植物園」では
別々の入場料金だった為に、片方の施設しか利用しない人には無用の路線となってしまった事。 さらに運営
は「名古屋市交通局協力会」によって行われていましたが、その運転士が次々と定年を迎えて退職。 技術の
伝承に失敗して後継者を生み出せなかった事も災いして、1974年に廃止されてしまいました。

実はこの「初代モノレール」は今も園内に現存していまして、当時の「植物園駅」のプラットホームと共に
車両も合わせて保存されているんです。 動物園本園エリアの南西部、「上池門出入口」に近い売店・食堂の
上部がかつての「植物園駅」でして、プラットホームへ向かう階段は閉鎖されているので間近に見ることは
出来ませんでしたが、当時利用した経験のある方には非常に懐かしい光景となると思います。