夫より一足先に荷造りが終わった私は、娘を連れて先にグランマの家に向かうことにした。その時点でかなり灰が降って来ていたので、夫には「もう程々にして、なるべく早めに追いかけてね」と伝え出発した。

 

家のすぐ近くに湖とトレッキングコースがあるのだが、私達が出発した時(恐らく2時半ごろ)にはトレッキングや犬の散歩に来た人達がまだ沢山いて、みんな立ち上る煙の写真を撮っていた。そんな人達を横目に見ながら、通りに出て信号の付近まで来ると、すでに車の列が出来ていた。本来は右折をしてグランマ宅までまっすぐ東に向かうのだけれど、信号が変わっても車が進まない程渋滞していたので、これはダメだと思い急遽左折して、一旦ボルダー方面に向かってから北側のルートでグランマ宅に向かうことにした。

 

ボルダーへ向かう道は渋滞していたものの少しずつ進んでいる。反対側の東へ向かう車線は遥か彼方からずっと車が連なっていた。途中、南側の牧場の先まで火と煙が来ているのが見えたので、反対車線の人はかなり怖かったと思う。何とか北に向かう道まで出ると、丁度通行止めが解除された後の様でそこからは割とスイスイ進んだ。途中で両脇の林に消火した後があったのと消防車が止まっていたので、ここも燃えていた為渋滞していたことを知った。

 

その後は何事も無かったかのように道はいつも通りで無事にグランマ宅まで着くことが出来たが、グランマが外出からまだ戻っていなかったので近くのカフェで待機することにした。カフェにやっと到着したのが午後4時半過ぎ。気付けば、娘も私もお昼ごはんも食べていない。ホットチョコレートとチーズケーキを買って娘に食べさせているともう閉店すると伝えられた。年末なので早めに店を閉めるそう。ちょうどその時に夫からグランマ宅に着いたと連絡があって、グランマも帰って来たとのことだったのでグランマ宅に向かった。

 

当日のパジャマと着替えなどを持って、殆どの物は車に残したままグランマの家に入った。この時点でもまだ翌朝戻るつもりだった。私達3人は本当にもうぐったりだった。この日の夜は何を食べたかも記憶がない。夜8時頃娘を寝かせようとしていると、Twitterをチェックしたいた夫が大きなため息をついてうつ伏した。その姿を見て、きっと私達の家はダメだったんだ思った。辛そうな夫の姿を見ると胸が張り裂けるような思いがした。娘には大丈夫だからと言い聞かせ寝かしつけた後に夫に確認すると、やはり燃えてしまったようだとのことだった。その時の夫の辛そうな姿が今でも忘れられない。燃えてしまった家はまだその年の7月に購入したばかりで、家のローンもたんまりと残っている。夫は買うのにとても慎重だったけど、なかなか決心しない夫に「あの家を買わないのなら、娘を連れて日本に帰る」と私が言ったのだ。私が我儘を通したばかりに夫にこんなに辛い思いをさせてしまったことを思うと今でも苦しい。

 

長くなったので、今日はここまで。みなさん良い一日をラブラブ