あ、そうそう…
先日、山中選手と村田選手を輩出した名門高のボクシング合同練習に在音も参加させていただいた。
練習場の壁の貼り紙にこう書いてあった。
努力、練習をせずに勝てるわけがない!
半歩前に出ろ!
差をつけろ!
努力と練習は裏切らない…
ワタクシは今でもそう信じて疑わない。
だけれども…
勝敗には相手あってのことなので、差が付くことが当然ある。
その差とは一体なんなのか?
先日のモンキーのタイトルマッチ…
試合後の勝利者インタビューで、対戦相手がベルトを持ちながら確かこんなことを言った。
別にベルト獲ったからって、ヤッター!獲ったぞー!みたいな感じは一切ないから!
俺はもっと上を目指してるんで!みたいな…
それを聞いて、海心の夢破れたあの日のことを思い出した。
総合選手権出場の切符を懸けた最後のチャンスとなる大会に向け、決意新たに準備した約1ヶ月半…
現状で出来る限りのことをやり切って挑んだが一歩及ばず…
それはまさに、残り1秒の悲劇…
例えれば、最終電車に1秒間に合わなかったみたいな…
海心はこの日に懸け、この日がピークだった。総合選手権は単なるオプションになってた。
勝ち上がった選手はその先まで見ていて、
総合選手権出場が目的地ではなく、優勝、さらにその先を目指していた。
試合後、放心状態でしばらくの間号泣していた。
それはやり切った者だけが流すことを許される涙だったと思っている…
試合直前に、今までやってきたことを信じ自分を信じて全てを出し切れば絶対勝てる!とゲキを飛ばしたとき、
アイツ…
はい!
って答えた。
それは後にも先にもない。
親子ではなく、コーチと選手になった瞬間だったと思う…
その大会以降、海心のサポートはしていない。
本人が決めたビジョンを尊重して…
そして迎えた最後となる公式大会。
それは日曜日に行われた団体戦の全国大会。
中学生の部で大将を務めた。
メンバーの一人が大会直前に骨折で欠場となり、不戦敗のアドバンテージで二人で戦った。
ってゆうか、補欠メンバーは!?ってツッコミはなしで…
気持ちは三人で戦った。
チームとしての結果は惜しくも予選リーグ敗退と残念だったけれども、
海心のこんなにのびのびとして、なおかつ、ひたむきに一本獲りに行く姿は初めて見た。
特に期待していなかったということもあってか、不覚にも何度か鳥肌が立ってしまった…
頼られると力を発揮できるんやないの〜!
それが開き直りなのか何なのかはどうだってよい。
この写真を見て感じたことがすべて…
唯一悔いが残るのは、
ジンキファミリーがサプライズで応援に駆けつけてくれたんだけど、すでに敗退してしまっていてお見せすることができなかったこと…
本当に申し訳なかったです…
大会後、ライバル視かつ、リスペクトしている、何度か出稽古にも行かせていただいた他道場の先生と、海心と同学年の息子さんと話をした。
彼は当然ながら高校に行っても拳法を続けるということで、進学先もすでに決めていて、
海心、○○○○行っていっしょに拳法やろうぜ!と声を掛けてくれた。
ありがたい。昨日の敵は今日の友…
困惑しながらも嬉しそうな表情の海心。
この先、どんな道を進むのか、どんな人生を歩むのかはわからないけれど…
これだけは伝えておきたい。
感づいてはいると思うけれど、
差を付けるも、
差を詰めるも、
まずは情熱なんだよ…
PS
団体戦小学生チームの6連覇はなりませんでした。
それは試合前に露骨に表れていた、情熱の差が出たのだと思っています。