珍しくブログなど書いてみます。
年に一度更新する程度のスーパー気まぐれ不定期ブログですが、まずは開いてくれてありがとう。

拙い文章ですが、読んで頂けると幸いです。

僕がギターを弾くMARSBERG SUBWAY SYSTEMというバンドは、現在初のフルアルバムをリリースし、全国ツアーの真っ只中です。
初日東京公演を皮切りに、仙台、京都、福岡、大分、そして先日の金沢、新潟公演を終え、残すはMUROFESTIVAL、そして名古屋、大阪、ファイナルの東京公演のみとなりました。

ここまでの公演を終え、改めてツアーって不思議だなと思わされます。
時代は令和5年、配信ライブや音楽業界のネット化も進行する中、メンバー4名にスタッフ2名を合わせた計6名、後ろには大量の機材を詰め込んだぎゅうぎゅうの車移動で、デジタルリリースなどではなく、わざわざ盤を作り、各地に直接足を運ぶ相変わらずのアナログスタイル。

これまでそれなりの活動を行なってきたメンバーが集まり、全員over30でのスタート、もう嫌ってくらい過酷な音楽活動を経験してきた上で、誰が好きでまだこんなアナログな活動をしていたいと思うのでしょうか。

公演が終わったらホテルに泊まって、次の日は観光なんかしたりして、好きなもの食べて、好きなもの買って、新幹線や飛行機なんかでゆったり帰ったりして。

そんな理想とは程遠く、誰が好き好んで、全力で臨んだ公演後、全員が汗だく満身創痍の中、缶詰状態の車でそのまま移動したいと思うのでしょうか。

聞いただけでその劣悪さが想像できてしまうような環境ですが、さっきも言ったようにツアーには不思議な力が働きます。

こんなギリギリな環境でしか話せない話があって、語れない夢があって、味わうことのできない空気がある。
会話なんてなんだっていいんです。
くだらない話でも、真剣な話でも、笑い合っても、ケンカしても、なんでもいい。
ただそう言った小さな時間の積み重ねが、音楽をする上で、バンドをする上で、後にかけがえのない時間に変わっていく。
だからツアーは不思議なんです。

元はと言えば僕と古川貴之の2人だけで始まった物語。
そこからメンバー探しの旅が始まり、勇真、ひでさんの加入。
気付けばもーりーがいて、大ちゃんがいて、茉莉さんがいて、バンドはチームとなり、皆がそのチームを一生懸命支えてくれている。
まじでワンピースみたい。

今回のツアーだって、こんなにもたくさんのかっこいいバンドが力を貸してくれて、素敵な一日を一緒に作ってくれる。

そしてなにより、会いに来てくれる皆がいる。
待ってくれてる皆がいる。
だから僕らからも会いに行きたいし、直接ありがとうを言いたいし、信じた音楽を届けたいと思う。
一度でいいから、耳を傾けてみてほしいなって思う。

当然悔しい日もあった。
もう駄目かもなって弱気になった日もあった。
でもやっぱり、踏ん張ってよかった。続けてよかった。

去年産声を上げたばかりの幼いMARSBERG SUBWAY SYSTEMというバンドは、たくさんの人の力のお陰で、着実に強いバンドに成長しています。

そんなツアーもいよいよ佳境を迎えますが、これまでの公演で皆がくれたエネルギーを心に刻み、残りの公演を全力で駆け抜けていきます。
8/4名古屋CLUBUPSET、8/20大阪梅田Shangri-Laそして8/30東京渋谷O-WEST、よろしくお願いします。


Beyond The Zero


全員がそれぞれ命を燃やしてきたバンドを一度0に還したメンバーだからこそ、続けることの難しさは重々承知している。
でも今回のツアー、0を超えるという意味は、前に進むためでもあると同時に、その過去を愛するためのツアーだと、僕らは認識しています。

音楽には夢があり、バンドには浪漫がある。

まだMARSBERG SUBWAY SYSTEMという名前さえ生まれてない頃、たきゃが

「お前とならもう一度夢を見れるよ」

と言ってくれた言葉を、俺は絶対に忘れない。