prediaさんのメジャーデビューシングル、壊れた愛の果てに。
そのカップリング曲として収録されたこの曲はなんだか不可思議なメロディーと
預言めいた歌詞により、とても神秘的な雰囲気を持つ。

アラビアンなんてものに縁はなく育った人間でもこれはアラビアンだよ!
と納得してしまう謎のメロディー。楽曲としてはEDMの類である筈。
なのにである。なんだか奇妙に感じるサウンドと神秘的な歌詞が
作り出す世界観が大好きです。

歌詞を書かれているのはみんな大好き阿久津健太郎さん。
今までの歌詞考察ではオネェ疑惑が出るほどの乙女チック歌詞を綴られていましたが、
今作では抽象的かつ神秘的な世界を描き出しています。

 

中にはその当時に思い描かれた未来と現在(いま)が重なる内容もあり、

少し目頭が熱くなるのは私だけではないと思います。


歌詞と振付のリンクは余り分からないものですが、一部は近年のWAKEARIに近い
独特で宗教観のある振付となっており、この曲の神秘感を増すのに一役買っています。

 


では歌詞考察を…この曲の歌詞は阿久津健太郎さんがprediaさんの

メジャーデビュー当時の状況や先の展望をメンバーに代わり

書き綴ったものかと思っています。

「深紅のドレス 身に纏って」

先頭からなぜか預言めいた歌詞が出てきます。
この当時、prediaさんの代名詞とも言える深紅のドレスはまだ無かった筈なのですが、
この後にリリースされる美しき孤独、満たしてアモーレ、刹那の夜の中でなどは
正に赤いドレスが採用されています。なんだか不思議ですね?

シンデレラのドレスも紅くはなかった筈なのですが・・・

「アブラカタブラ 放った幻想(ゆめ)」

シンデレラの呪文はビビディ・バビディ・ブー!っと誰かさんに言われそうですが、
この曲ではアブラカタブラが採用されています。

 

こちらの方が歌い良いからでしょうけどもw

 

放った幻想(ゆめ)となっていますが、正にメジャーデビュー当時に
彼女たちが描いた夢を差しているのかなと。

「心の奥に 芽生えてゆく 情熱の花」

prediaさんのメジャーデビューまでの道のりは長く険しいものであったと聞いています。

 

(詳細はまいちゃんのブログより)

 

 

 

それだけにメジャーデビューを果たした時の彼女たちの胸の内には、
希望も含んだ色々な想い=情熱の花が芽生えていたことでしょう。

「キミも私もまだ知らない この摩天楼の頂きへ」

この後にも出てくるキミはおそらくメンバーでもあり。

共に歩んできてくれたオタクのことも差しています。
お互いがまだ観たこともない。それこそアイドルの頂きを目指そうと。

「脆く崩れた過去のリグレット 瞳(め)を研ぎすます」

リグレットは後悔。ここの至るまでの沢山の経験と後悔が。
先をみる眼を研ぎすましたということだと思います。

「信じてゆける キミと一緒なら」

上の歌詞はそのまま。今のメンバーやオタクと一緒なら未来を信じて進んでゆける。

「硝子のヒール 真実に変えて」

ここは少し省略されています。

 

硝子の靴(ヒールとなっているのはprediaさんに合わせて)の話。

 

つまりシンデレラストーリー(成功のお話)をprediaさんが実現させるということになります。

「千の想いを 束ね生きてく 誰かを照らす 輝きになろう」

この曲のもっともエモいところ!!!

ここで何故千なのかは語感優先な気もしますが、

奇しくも今ツアーFINALで集まるであろうファン数はおおよそ千。
千人のファンの想いを受けて活動を続けていく。誰かの心を照らす存在として。

ここ聴くだけで、今の状況と重なって少し泣ける。

ちゃんとダイヤに掛けて輝きになろう。としているところが

阿久津健太郎さんのワードセンスの素敵なところですね。

「道無き未知を 描けるなら アブラカタブラ きっと叶う」

成功への道が示されていない状況で。

それでも進む方向を自分たちで考えていけるなら。
きっと夢は叶うでしょう。

「はだかる闇に 臆さず進む 気高き魂」

先のことなど分からずにそれでも進んできた。
途中で卒業したメンバーもいますが、それでもメジャーデビューから
変わらず残って活動しているメンバーを差して気高き魂と評しています。
なんだか格好いいですね。

「人は移ろい 離れてゆく リプレイの世界 留まれない」

ここは残念ながら離れていってしまうオタクのことでしょう。
離れてしまった人がいた時に留まることは出来ません。

「だからこそ今 繋げる手を 温めあうの」

完全に特典会の握手のことですが凄く綺麗に表現されています。
推せる時に推せ!は反対も然りということ。
推されている時に離さないでおけ!ってことかな?

「数えきれない 階段の上で 奇跡の瞬間 見逃さないように」

これはオタク側の話。prediaさんが成功へと登っていくまでの間の。
数々の出来事を見逃さないようにと。
離れてく人もいるだろうけど、出来る限り離れないでねってメッセージかな。

「キミに奏でる 永久の旋律 砂漠の風も 消せはしないから」

これはなんかprediaさんの特色を表しているような気がします。

prediaさんの楽曲は最近こそ一般よりになってきていますが、
この当時は正に独自路線をいっていた訳で。
この曲も他には無いものだと思います。

そんなprediaさんを好きになってくれた人の想いは、
他の楽曲(砂漠の風)では消せません。

「月が満ちた微笑み 愛しきカタルシス」

(ここは完全に意味不明だった…そのうち埋めます)

「キミの優しい声に 導かれてゆく」

オタクの応援の声に励まされて進んでゆくということでしょう。

「忘却の彼方へと 浮かぶ摩天楼の影」

ただその行く先であった筈のアイドル界という摩天楼は
忘却の彼方へと消え去るようです。
これは世間的にいう成功が目指す先ではないと言っているように思えます。

「残された運命は 希望のパンドラ」

それでも進もうとする先に残されているのは。
きっと希望だということでしょう。


今までこの曲の歌詞をちゃんと考察したことはなかったのですが。
当時の状況から綴られたこの歌詞は。

世間的にいわれる成功への道を登るのではなく。

自分たちの進む先のビジョンをしっかりと持ち、
そこに向かうのであれば希望はあると綴られているようです。

当時から一般的なアイドルさんとは一風変わったコンセプトと
楽曲を提供されていたprediaさん。

世の流れに迎合するのが正解なのか。

自分たちという存在が何者なのか、目的をしっかりと定義し、
何物にも捕らわれず独自路線を突き進むのが正解なのか。

彼女たちのシンデレラストーリーは何を忘却した先にあるのか。
まだ道無き道(未知)の途中。