藤井聡太王将のタイトルに、永瀬拓矢九段が挑戦する第74期王将戦が今月12日ー13日の「成人の日」の連休中に開催されました。
主催は毎日新聞社・スポーツニッポン新聞社、日本将棋連盟、そして74期の冠スポンサーをALSOKが務めます。
そんな王将戦、来年、第75期のタイトル戦からは長年スポンサーだった毎日新聞社グループが、主催者ではなくなり、現状、日本将棋連盟単独の主催に成る見込みと発表されています。
藤井聡太七冠の人気におんぶにだっこの将棋連盟ですが、西山女流三冠の棋士編入試験ぐらいしかホットな話題が直近は無くて、正に藤井一強が続いています。
さて、そんな中。第74期王将戦が掛川城の二の丸に在る"茶室"で初戦を迎えたのですが、今後のタイムスケジュールは下記の通りです。
第一局1月12・13日 静岡県掛川城二の丸茶室
第二局1月25・26日 京都府伏見稲荷大社
第三局2月05・06日 東京都立川市オーベルジュ"ときと"
第四局2月15・16日 大阪府摂津峡花の里温泉"山水館"
第五局3月08・09日 埼玉県深谷市旧渋澤邸"中の家"
第六局3月21・22日 佐賀県上峰町"大幸園"
第七局3月29・30日 栃木県大田原市"ホテル花月"
藤井聡太王将は、竜王を昨年末に防衛して、間を開ける間も無く"王将戦"に突入し、三月まではかなりハードな戦いが続きます。
ほぼ、タイトル戦ばかりを戦いながら、藤井聡太七冠は8割を超える勝率をキープすると言う離れ技で、殆どタイトル戦なのにストレート勝ち❣️
偶に、一敗すると「どうした、藤井聡太⁉️」と、マスコミが騒ぎ、二敗なんてしたら…、青天の霹靂❣️だから、七日間のタイトル戦は五局目以降のスケジュールは幻ぃ〜となるケースが多い。
今回の王将戦も、第六局・佐賀上峰町の大幸園、第七局栃木大田原市のホテル花月は、祈る気持ちで永瀬九段に必勝祈願をしているに違いない。
そんな2025年、初のタイトル戦ALSOK杯第74期王将戦。駒振りから先手をゲットしたのは、永瀬九段で、藤井王将は初戦受けに回りました。
第一日目は、先手の利を生かし永瀬九段が有利に勝負を進めて、AIの評価値で+350ていどリード。つまり、55:45くらい永瀬九段有利な展開で初日封じ手となります。
しかも、残り持ち時間でも、永瀬九段が1時間30分程度リードしていたので、二日目も余裕な感じで攻める永瀬、慎重に慎重に受ける藤井の展開で…。
昼ご飯の休憩時点で、永瀬九段が65:35くらいでAIの評価値でリードしているし、持ち時間も一時間以上上回っていたが…。
ところで、この藤井聡太王将と永瀬拓矢九段のお昼ご飯のメニューが結構対照的で、興味深かったです。
藤井王将が初日回鍋肉定食で、二日目はカツカレー🍛❣️これに対して、永瀬九段は二日間ともにチーズインハンバーグの煮込み。ドリンクが初日と二日目でかなりアレンジしたが…。
藤井聡太七冠は、毎回、ボリューム満点な昼食を食べて対局に臨みます。21歳の若さ満点💯❣️一方、永瀬九段は決めたら同じメニューを二日間通します。リズムを変えたくないのか⁉️
【藤井王将の初日と二日目】
【永瀬九段の初日と二日目】
そんな対照的な二人。昼食休憩明けから勝負のムードが変わります。それが、永瀬九段が飛車取りに成功して、角が馬に成った辺りから、70:30と断然有利なハズなのに…。
なぜか?AIが導き出す正解手を見ても永瀬九段の番が、毎回毎回、難解な打ち回しになるのです。勿論、相手をその様な難しい局面に追い込んでいるのは藤井王将なんだけど。
にしても、生身の人間があんな風に意図して将棋が差せるのか❓と、思う、凡人や普通の天才・秀才には理解不能な領域の将棋が、藤井聡太には有るようで…。
一気に三時間くらい掛けて、徐々に徐々に少しずつ少しずつ50:50のAI評価値まで曲目を戻して行きました。実に、AIが導き出す正解が、永瀬九段の番だけ難解過ぎて生身の人間には差せない違和感の塊だった。
結構、五分に戻してからは、藤井王将、手を緩める事なく慎重に攻め続けて投了となり、大逆転での勝利となりますが、また、伝説を一つ造った感じの勝利でしたね。
暫くは語り継がれる将棋の世界の伝説です。藤井聡太七冠、本当に底知れぬ強さ、これは大谷翔平、井上尚弥と並び賞される強さです。令和の三怪物は健在でーす。