『白井権八! 因幡國鳥取藩、池田相模守光仲様の元家臣であろう!白井権八!』そう叫ぶ声に、「誰だ!貴様は?」と、

大きな声で叫んで、白井権八が背後を振り返ると、其処には乞食が二人立って御座いました。

権八「誰だ!貴様ら。。。俺を呼んだのか?!」

其処には、ボロボロの着物に、ヨレヨレの袴を履いて、月代も伸び放題の二人の乞食が立っていた。

そして、二人の着物を目を凝らしてよーく見ておりますと、元は白抜きだったと思われる家紋は汚れ切って、判読が難しい状態ではあるが、

其の家紋はどうやら『九目結紋』。そうだ!俺が、犬の一件で斬り殺した本庄助太夫、本庄家の家紋が正しく『九目結紋』である。

さて、白井権八が殺した本庄助太夫は厄年の四十二歳。確か記憶が正しければ、十九になる助清と、十七の助七の倅が御座いました。

権八「ま、ま、まっ、まさか!貴様たち二人は、本庄助太夫殿の御子息かぁ?!」

助清「如何にも!我らは貴様に殺された、本庄助太夫の倅、助清と!」

助七「助七だ!」

助清「ヤイ、盲亀の浮木、優曇華の花待ち得たる今日只今、此処で遭うだが百年目!親の仇め、白井権八!イザ、尋常に勝負!」

助七「勝負!」

言うと、衣装(ナリ)は乞食同然の本庄兄弟ですが、仇討ちの旅道中、金に困り、衣類・煙草入れ・印籠などなど、

身の回りの物は悉く売り払いはしましたが、この『武士の魂』刀だけは、この日の為に売らずにおりました。

その刀をズラっと抜きますと、手入れも宜しくギラっと輝く正に氷の刃!兄弟揃って正眼に構えると、権八の両脇腹を狙うかの様に左右に開いて、隙を伺います。


この時代、喧嘩両成敗が原則ですから、白井権八だけに暇が出され浪人と成った訳ではなく、本庄家もお取り潰し、助清助七の兄弟も路頭に迷う。

そして、二人は鳥取を出て仇である白井権八を追って江戸表へとやって来たが、如何せん江戸は広い。

用意した金子が底を尽き、兄弟は荒れ寺や神社の床下に野宿をし、白井権八の行方を探したが、浅草山ノ宿の彦兵衛の呉服屋に居候している事は突き止められなかった。

一方、兄弟は物乞をして野宿する生活に、身を窶す(やつす)と、乞食同士の縄張りの問題に直面して、最初は思うように物乞すらさせて貰えなかった。

其れでも徐々に、兄弟は他の乞食連中と協調して生活する様になり、武士のプライドを捨てて、乞食達の輪に加わって行った。

軈て、三ノ輪村で非人乞食を束ねる頭目、三ノ輪の染太郎と知り合い、其の染太郎は彼ら兄弟が因州鳥取から来た元武士で、

親の仇、『白井権八』と言う同藩の浪人者を探している事を、呑み込んで理解した上で、非人部落に彼らを置いて呉れた。

そして、兄弟が江戸表へやって来て三ヶ月が経過した頃、染太郎から『吉原堤で辻斬り強盗が起きている』と言う噺を耳にする。

更に、彼の伝手(ツテ)で、行倒れや心中、事件や事故で殺された人の死骸を片付ける仕事の手伝いを、兄弟でするようになる。

そして遂に、此の吉原堤の殺人死体を見て、自身の父親と犬を斬り殺した、『白井権八』の太刀筋が同じであると確信し、

兄弟は、連日連夜、用事が無い晩は必ず、二人して白井権八が出没するのでは?!と、吉原堤を警戒しながら廻っていて、遂に、権八を見付ける事に成功したのである。


助清「ヤイ!白井権八、汝の為に父、本庄助太夫を殺されて、剰へ(あまつさえ)喧嘩両成敗で家は改易と相成る。

此処に漸く仇である汝と巡り会う事が出来た!我ら兄弟は、突然のお取り潰しで、蓄えの金子は少なく、

兎に角、君父の仇を討たんと江戸へと出たが、艱難辛苦は、口で云い聞かせるに余る様な惨状で、今は、野伏の非人に身を窶し、

屍人を処理する事を生業とする始末、其れも之も、貴様を討ちたい一心の為だ!然し、それも漸く今実を結ぶ! 権八、覚悟!」

助七「覚悟!」

権八「猪口才なぁ!黙れ、黙れ、この下郎。如何に貧困し落ちたにせよ、非人乞食と交わるとは。。。武士にあるましき行い。

そもそも、逆恨みも甚だしいぞ!助清助七。汝らの父、本庄助太夫は、犬同士の決闘で、自らの愛犬が敗れた事に逆上し、我が愛犬を斬り殺したのだ!

だから拙者は、その愛犬の仇を討たんと、正々堂々、助太夫殿に果たし合いを挑んで、之を討ち果たしたまでの事。

何んら恨まれる様な、その様な卑怯な真似はしてはおらん!まぁ、元々、助太夫殿も、犬の一件で拙者を逆恨みなさった。

その御子である汝らが、拙者を又逆恨みしても、其れは本庄の家の家訓?癖の様な物で御座ろう。

然し!拙者、みすみす、汝らに斬られる積もりは毛頭無く、返り討ちに致す由え、覚悟なされよ、イザ、参る!!」


チャリン!チャリン!


刃の火花散る音が辺りに響き、本庄兄弟と白井権八の果たし合いは、吉原堤へ向う土手通りと、馬車道が合流する三叉路で始まった。

兄弟の太刀筋を、一太刀、二太刀、受けた権八は、全く恐るるに足らぬ未熟な剣だと、直ぐに見抜き、人が来る前に奴等を始末してやろうと、

先ずは、兄、助清の首を落として仕舞います。そして、兄の首無しの胴体を見て、完全に戦意を喪失した、舎弟、助七は肩から袈裟懸けに斬り付け、之も絶命させて仕舞います。

本んの半刻前までは、吉原の三浦屋へ小紫に逢うか? 上方目指し直ぐに逃げるか? この二つで悩める白井権八も、

本庄兄弟を返り討ちにした今、選択肢など無く、四ツの鐘を聴きながら、大川添いの夜道を品川、そして六郷へとやって来て、朝一番の渡し船を待つ人の群に紛れ込んでおりました。


軈て、烏カァ〜で夜が明け、馬車道に往来が戻ると、直ぐに本庄兄弟の死体は発見され、知らせが番屋に届きます。

この日番屋に詰めて居たのは、南町同心、堀松之丞で、本庄兄弟の死体を見るなり、その刀傷から、一連の辻斬り強盗の仕業だと見抜きます。

そして、被害者がこれ迄の吉原の客では無く、明らかに乞食で、その内、首を跳ねられてはいない方の人物に、配下の岡っ引き、留治郎が見覚えが有ると申します。

松之丞「留ッ!いってぇ〜、この乞食を何処で見掛けたと言うんだ?!」

留治郎「ヘイ、この野郎は、三ノ輪村の非人部落に居る野郎でして、以前、大川の心中者の死体の引き上げと、埋葬ん時に手伝いに来た野郎です。

この首ん所にデカい黒子が在るでしょう?間違いありません、助七とか言う奴です。」

松之丞「三ノ輪村は、確か非人の頭は、染太郎だったなぁ。直ぐ死体の面を改める様に、誰か呼びにやって呉れ!」

留治郎「ヘイ。」

直ぐに留治郎の子分の下引きが、三ノ輪へ飛んで非人頭の染太郎が番屋へ呼ばれます。そして、見るなり四、五ヶ月前から仲間に加えた、因州鳥取の浪人者だと分かります。

直ぐに、堀松之丞は鳥取藩江戸屋敷へ、元鳥取藩士の本庄兄弟、助清と助七が殺された事をお知らせし、遺体の引取をと願い出ますが、

鳥取藩側は、既に改易となった藩士の事なのでと、僅かな金子を手間として支払い、奉行所の方で勝手に処分して欲しい旨が言い渡されます。

其れならばと、堀松之丞が喰い下がり、二人の死体は奉行所で葬る代わりに、二人に関する遺恨の情報が欲しいと尋ねます。

そして、今回の殺しは、怨恨による殺害の可能性が高いから、この兄弟を恨む相手、又、逆に恨まれている相手を教えて欲しいと、申しますと、『白井権八』が親の仇であると知れるのです。

こうして、一連の吉原堤の辻斬り強盗、熊ヶ谷での絹商人殺し、そして、本庄兄弟の馬車道での殺害は、『白井権八』が下手人と露見するに至るのです。

そして、『白井権八』の潜伏先の探索の中で、吉原の三浦屋小紫と、浅草山ノ宿の呉服屋、彦兵衛の存在が分かり、

堀松之丞は、小紫と彦兵衛の協力で、より、確かな『白井権八』の人相書を作り、是を手配書にして関八州だけでなく、日本全国六十余州津々浦々に配布した。

当然、是は上方へ向かう途中の東海道、桑名宿で白井権八の目にも留まり、此れによって、権八は東海道の表街道を歩けなくなり、仕方なく裏街道の奥の細道を、夜進まざるをえなくなります。


其れでも、何んとか大坂までは辿り着きましたが、途中、伊勢詣で何んて気分には成れず、又、当初は、四、五年で熱りを冷ませば、

大手を振って江戸表へ帰れると思っておりましたが、『白井権八』と言う名前と確かな似顔絵が出来上がった今、もう、絶望しか御座いません。

其れに、本来なら故郷の鳥取にも帰って、父母ご先祖の墓を参ってから九州へ行くつもりでしたが、あの手配書が在る限り、故郷鳥取は最も危ない場所と成りにけりです。

絶望感が強く漂う権八、もう、逃げる事、隠れて暮らす事に疲れ始めており、最後に、一目だけ!一目だけ、小紫に逢って奉行所へ自訴しよう!と、再び自訴を決心致します。

こうして、大坂から江戸表へと戻り、町奉行所に自訴して出る決意をした白井権八は、小紫に逢う迄は、公儀(おかみ)に捕まりたく無いので、

その危険(リスク)を最小限に抑える為に、東海道を使わず、まず、大坂から三田へと向かい丹波・篠山を抜けて福知山へ入った。

更に、福知山から舞鶴、三松、小浜、美浜、そして敦賀と日本海沿岸を通り、琵琶湖の北を抜けて、大垣へと辿り着きます。

此の大垣から美濃國を、岐阜、一宮、多治見へと抜けて、那智、中津川、大桑へと今度は木曽路を通るルートで萩原、そして塩尻へと到着します。

そして最後は、甲州街道を使う為に、塩尻から諏訪湖へと抜けて、下諏訪、上諏訪、韮崎から甲府柳町、更には石和辺りまで来るといよいよ江戸表が近く成った様に感じますが、

その分奉行所や関八州の取締の目が厳しくなるので、白井権八の歩みも、自然と鈍くなりまして、石和から大月へは行かず、途中、初狩で足を止めて慎重に繁華な街を避けて進みます。

ですから大月は通り過ぎて、鶴川で泊まり、更に、武蔵國の手前、小原で泊まると、八王子、日野、府中は通り過ぎて、下布田に宿を取るのでした。

そしていよいよ江戸表。内藤新宿には関所が在るから勿論通らず、田圃や畑を横切りまして、高田馬場から早稲田、神楽坂、飯田橋、本郷から池之端、上野・下谷辺りまで来ると夜が白々と明け始めます。

仕方なく此の日は、辺りの木賃宿に入りまして、また、夜が来るのを待って、吉原へと入って三浦屋の小紫に逢うと、勝手に決めている権八です。


さて一方の小紫はと見てやれば、南町同心の堀松之丞が聴き込みに三浦屋へ出張って来るに至り、そして『白井権八』が全国に指名手配されたと知ると、

絶望感で一杯となり、気鬱からブラブラ病となり、床から離れる事が出来ない状態になり、もう、客を取れる状態では御座いません。

まぁ、その前から小紫の間夫が、吉原堤の辻斬り強盗・白井権八だ!と、客の間では噂が広まりましたから、小紫をお見立ての客は現れません。

こうして、小紫には番頭新造の竹川だけが理解者で、気鬱で床に伏せる小紫を哀れだと思って、側で看病していた。

そんな吉原三浦屋のほんの目と鼻の先、下谷まで戻って来ている白井権八は、今晩にも、公儀(おかみ)の目を盗み、三浦屋へ忍び込んで、小紫に一目逢ってから奉行所への自訴を考えて居た。

然し、奉行所も間抜けで鈍間な亀ではなく、手配中の『白井権八』が、八王子・府中で目撃され、関所の在る内藤新宿は避けて、高田馬場から江戸表へ入ったらしいと町奉行所に情報が齎された。

南町同心、堀松之丞は之を聴いて、直ちに配下の岡っ引きを連れて、吉原の夜の警戒を強めて行った。


そして、白井権八が江戸表へ立ち戻った日の深夜四ツ半。権八は木賃宿の主人に頼んで、髪結を呼んで頭を町人髷に結い直し、月代も綺麗に剃った。

そして、服装(ナリ)も町人風の絣に裸足で雪駄履き。豆絞で頬冠をした上で、闇に紛れて吉原の大門近くまでやって来た。

木賃宿を出で、堤(ドテ)へと差し掛かる頃、分厚い雲の間から、ポツリポツリと、大粒の雨が落ち始めた。

大門は引け過ぎで、人はまばらで、皆んな傘を持たないから、逃げる様に大門を走り去る。さて此処、大門の脇には番小屋が在り『大門四郎兵衛』と呼ばれる門番が居ります。

白井権八は、是に見付からない様に用心して、その隙を見て仲へと入った。三浦屋は江戸町に御座まして、其の前まで来ると中はシーンと鎮まり返って御座います。

どうしても、小紫の部屋に忍び込みたい一心で、アレコレ思案している権八ですが、こんな所で想いに耽り、役人に見付かると元も子もない。

ですから、直ぐ、裏手に回り侵入口を物色しておりますと、黒板塀から太い松の枝が、伸びて外へ飛び出して居るのを見付けます。


之しかない!!


そう思った権八は、松の枝に飛び付くと必死で其れに伝わり松の木へと登るのだった。そして、塀を乗り越えてようとしたが、

其処には、鋭い足抜け防止の『忍び返し』が設けて有った。白井権八は、是を慎重に避けながら横へ抜けて、庭先へと飛び降りた。

心が『小紫に逢いたい!』と早るのを抑制し、仙水縁を母家へ向かって進もうとした辺りで、雨が一層激しく降り出して、権八には好都合、全ての雑音を雨音が掻き消して呉れます。

行手に見えたのが連子窓。是を左に取って進むと、雪隠の際に開いた戸が御座いまして、是に手を掛けますと、ギーッと錆びた音が致しますが、

激しい雨にこの音は掻き消され、権八は縁側へ上がる事に成功します。もう中へ入り込めば、勝手知ったる他人の家、

ハシゴから二階へと上がり、小紫の部屋の前まで来て、白井権八は、其処にハタと立ち止まります。

そうです。万一、小紫が客と居たらと、部屋の前で躊躇したのです。そして、唐紙に耳を押し当ててみるのですが、声など聴こえて来るハズも御座いません。

もう、こうなったら、一か八か!気合いを入れて、其の唐紙を開けて中へと入る権八でした。


南無三!!


そう心で叫んで、部屋の中へと入ってみますと、中では、ブラブラ病で床に伏せる小紫と、其れを世話する番頭新造の竹川の姿が目に飛び込んで来る。

竹川「貴方は?!」

小紫「主は、権八様!!」

権八「小紫!」

竹川「いや、待って下さい。その濡れたお着物(お召物)を脱いで下さい。そして、之に着替えを!」

そう言われて、初めて自分がドブネズミの様にずぶ濡れだったと気付く白井権八。竹川の差し出した、女物の長襦袢を着て、二人のトイ面にチョコんと座るのであった。

権八「小紫?具合でも悪いのか?」

小紫「ハイ、気鬱をこじらせて。。。ここ四、五日は床に伏せっておりました。」

権八「そうかぁ、そんなに悪いのか?!」

竹川「花魁は、白井様、貴方が公儀(おかみ)に捕まり打首獄門にならないかぁ?!と、連日心配し過ぎて、ブラブラ病に掛かったのです。」

権八「左様かぁ、でも、もう案じるな!俺は此処におる。」

小紫「主様、ご無事で。。。宜う御座した。アチキは、アチキは。。。」

権八「もう、何も申すな!」

そう言うと、権八は小紫を優しく抱きしめて、二人にはもう言葉は要らなかった。激しく求め合う二人。

是を見た竹川は、大きな屏風を立て回して、何か用が在る時は、鈴を鳴らして呼んで下さいと言い残し、小紫の部屋の次の間へと下がって行った。


烏カァ〜で夜が明けた。昨夜の雨も止んで、庭先からは小鳥の鳴く声で、二人は目が覚めた。そして、鈴を鳴らす小紫。

次の間の唐紙が開いて、番頭新造の竹川が入って参りました。

小紫「竹川、御内所へは行きなさったかぇ?」

竹川「ハイ、四郎左衛門様ともお会いしましたが、白井様の事には、まだ、誰も気付いてはおりません。」

権八「もう、拙者、奉行所へ自訴する覚悟ではある。が、然し、この部屋で見付かると、小紫や其の方に迷惑が掛かる。

よって、夜陰に紛れて再度、外へ出てから自訴致したい。その為には、出来るならば、又、雨の機会に抜け出したい。」

小紫「竹川、主を此処に雨が降るまで、匿えるかぇ?!」

竹川「ハイ、五日後、お医者様の往診が御座います。其れまでは、この部屋を出なければ、恐らくは大丈夫かと存じます。」

小紫「左様かぁ、竹川!ソチだけが、妾(わらわ)も、主も頼りじゃぁ、宜しく頼みますぇ。」

竹川「存じております。ご心配なく。」


こうして、小紫の部屋に潜ずり込んだ権八でしたが、番頭新造竹川の世話で、此処に匿われて、雨待ちの状態で抜け出す機会を伺って居た。

さて、白井権八が小紫の部屋へ潜伏し三日目の事、三浦屋では、主人・四郎左衛門の命令で、全ての女郎が御内所へ集められた。

四郎左衛門「さて、皆んな聴いて呉れ。今朝、南町奉行所より、この三浦屋のお部屋改めが行われると、お達しが有りました。

直ぐに、長役と頭を連れてお役人が、調べに参ります。もう半刻もしたら、参られるので、お前達は邪魔にならぬよう、一階の座敷で控えて居なさい。分かりましたね!?」

全員「ハイ!」

さぁー、是には竹川が慌てます。今、小紫の部屋を改められたら、白井権八を匿って居る事がバレて仕舞います。

直ぐにも、小紫と権八の元に部屋改めが在る事だけでも知らせに行きたいが、集められた一階から出しても貰えず。

刻一刻と、役人が来ての部屋改めの時は迫ります。果たして!小紫と権八の運命や如何に?!それは、次回、大団円でのお楽しみ。



つづく