六月の前回から二ヶ月ぶりの朝の馬石シリーズです。こんな内容でした。
1.青菜
梅雨が帰って来て丸で『二度目の梅雨』が来た!と、ぼやきぎみの馬石師匠。前回は、梅雨の真っ只中、六月、だったが。。。『笠碁』の思い出した。
更に、夏の噺は、演者を変えて同じ噺に宜く当たるのが、落語会あるあるだと言う馬石師匠。
そして、今日は三箇所、朝・昼・晩、落語会を巡ると、同じ噺を一日に三回聴く可能性が有りますよ!と、言って始めたのが『青菜』でした。
蜀山人の狂歌から、涼しい喩えに『庭に水、新し畳、伊予すだれ、透綾縮に、色白の髱』
そして、対照的な暑い喩えは『西日さす九尺二間に太っちょの、背中で子が泣く 飯(まま)が焦げつく』
Twitterで、真打になり改名し九代柳枝を襲名した元正太郎さんが言っておりました。先の『庭に水』が出て来なくて難儀した事があると。
涼しい方、そして暑い方も、同じ『に』が言い出しなんで、混乱してしまうとか。是が出ないと本当に困りますね。
さて、馬石師匠、勿論蜀山人の狂歌の跡は、「植木屋さん!ご精が出ますなぁ。」と始まります。
特に、兄弟子の白酒師匠や一之輔師匠のような、極端なオウム返しは有りませんが、お上さんがやや印象薄いめで、実にオーソドックスな仕上がりでした。
現在の新宿の席亭さんが好みそうな、そんな『青菜』だと思いました。
2.臆病源兵衛
二席目は、雲助一門のお家芸、『臆病源兵衛』です。一席目もそうでしたが、高座から身を乗り出して魅せる馬石師匠。
まぁ、源兵衛の臆病ぶりが、痛快と言うのか。。。白酒師匠ほど奇声は発したせんが、雲さんの『臆病源兵衛』にそっくりだと思います。
さて、次回は冬の朝、十一月二十八日です。