横浜にぎわい座で定期に開催されている白鳥師匠の独演会に行きました。 
お目当ては、ヨチヨチSWANでも聴いている『ラーメン千本桜』の二回目。 
この噺は、春限定の作品で、しかも40分近い長講なので寄席では聴けない。 
このチャンスを逃すと、また来年になるので、聴きに行きました。

しかし、それにしても少ない入りでした。100人ちょっとの入りでした。 
百栄師匠の芸能ホールデビューの時も少なかったけど、あれよりも少ない感じ。 
ゲストには、粋歌ちゃんとだるま食堂が呼ばれていたのに… 残念でした。 
さて、そんな淋しい客の入りではありましたが、こんな内容でした。 
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1.オープニング・トーク … 白鳥&粋歌 
前座は上げず、毎回、白鳥師匠とゲストのトークから始まります。 
今回は、結構、突っ込んで粋歌ちゃんの日常生活を根掘り葉掘り聴く白鳥師匠。 
やたらレンタルDVDを観て過ごす粋歌ちゃんに、主婦みたいな生活しているな!? 
と、白鳥師匠が突っ込むと、そうなんです!友達が主婦なんでその影響で… 
また、喫茶店やファミレスでネタ取材すると言う粋歌ちゃん。 
立川こはるさんも、マクラのネタを仕入れに、ファストフードやファミレスに行くと言っていたが、 
女性の咄家さんは、そのような場所で、耳をダンボにして周囲のヨタ話から、 
新作やマクラで喋るネタを仕入れているようです。 
そうそう、桃太郎師匠もそうらしいですね、この粋歌ちゃんの話を聞いて、 
白鳥師匠が、そんな事を言っておりました。


2.金のキョロちゃん/白鳥 
お馴染みの貧乏神の若旦那のお噺です。最近、よくやっていますね、このネタ。 
寄席でも掛けられるサイズだし、複雑なストーリーやオタクな内容でもないので、 
白鳥落語には珍しく、一般受けできる作品です。 
ただ、醤油だのみりんが喋るシーンがあったりして、その辺りは、白鳥テーストです。 
そこそこ受けて、良い感じに少数精鋭の客席が暖まりました。


3.恋するヘビ女/粋歌 
池袋でも一回聞いたのですが、更にオリジナルのギャグが増えて笑いが多くなりました。 
粋歌ちゃんは、キンキン声じゃないので、聴いていて疲れないのがいいです。 
講談師もそうですが、女性の咄家は、特に力むとキンキン声になり、 
聴いてられない場合が多々ありますが、比較的粋歌ちゃんはそれがありません。 
聴くたびに、落ち着いて、自分独自の世界が広がる感じで、期待している一人です。 
半年に一回、広瀬和生氏プロデュースの落語会を、内幸町ホールで開催しております。 
次回は、8/1(金)ですね。私は、前回昨年末に続いて観に行く予定です。


4.コーラスコント/だるま食堂 
毎度御馴染みの、蟻のような衣装で、コーラスコントの新作と旧作を混ぜたステージでした。 
消費税のネタや、動物あるあるネタなど、質にはやや問題がありましたが、楽しいステージでした。 
最後は、お決まりの「ウーーーーマンボー!!」で〆ました。単独ライブが、7/26・27の二日間、 
3ステージ開催されます、場所は、横浜にぎわい座:のげシャーレホールです。 
これも、仲間を誘って、勿論行く予定であります!!


5.ラーメン千本桜/白鳥 
進化し続ける白鳥落語の真髄を見たように思いました。深みが増して、一つ一つのギャグが切れていました。 
醤油味のラーメンに固執する主人公・裕次郎を、弟子の小学生:哲也が厳しく意見して、男の生き様を教える場面、 
普通、小学生が大人に意見するなんて!?と、思ってしまいがちですが、そこを自然に感じさせる力がありました。 
「男は、自分の二本の足で立ってコソ、男なんだ!!」と言う哲也のセリフが胸に染みました。 
そして、ラストシーンですよ。哲也を置いて、裕次郎は武者修行に全国へ出かけて行くシーン。 
哲也が「裕次郎!」と、叫ぶ場面が、あの西部劇の傑作「シェーン」のラストシーンと重なりました。

そうそう、裕次郎の兄・慎太郎の登場シーンで、激しくまばたきするのも良かった。 
慎太郎と言えば、あのまばたきですよねぇー。貪欲に笑いを取りに来る白鳥イズムを感じました。