小保方さんが、ようやく「実験ノート」公開しましたね。
しかし、あのノートで何が客観的に証明されるのか?と思うエンジニアや研究者は多いと思います。
かなり“おそ松”くんです。あれを元にネーチャー誌に論文を出した!と、言われたら、
「意図的な改ざん」と言われても仕方ないと思いますよ。
言っては悪いですが、小学生の夏休みの自由研究みたいなノートですよね?
あれに国の税金が使われたかと思うと、理化学研究所のレベルに疑問を感じてしまいます。

まず、「STAP細胞は存在する」と仮定して実験をするのであれば、
存在するという優位性を、確率論的に証明する必要があります。
証明の方法は、2つ。“ある”という根拠となる現象が確率論的に十分優位と言える頻度で起きることを示す。
または、“ない”と仮定した場合の矛盾を同じく確率論的に十分優位と言える頻度で起きることを示す。
このどちらかを証明する必要があると思うのです。実験の方法はテクニカルな事象なので、私には分かりませんが、
普通、科学者・エンジニアが、「材料の優位性」とか「製造方法の優位性」などを、
論理的に説明する場合、所謂、確率論の「分散分析」という方法を使って証明するのが一般的です。
もっと言うと、「実験計画法」の直行実験のような手法を知ってから、実験はすべきなのです。
あの、小保方さんへの記者会見の質問者で、その辺りを突っ込める記者が居なく非常に残念でした。
俺ならその辺りを突っ込んで、グーの音も出ない状態にして、「百年目」の二番番頭のように「グー」と言わせ、
「だからお前さんはダメなんです!!米の飯がてっぺんに上がるとは貴様の事だ!!この阿呆方さんめが!!」
と、罵ってやったのに、六代目・三遊亭圓生の声色で!!

畢竟、研究における実験というのは、料理人が美味しい料理を作るのとは違うのです。

お料理であれば、材料を下ごしらえして、どう包丁を入れ、どのくらい火を通し、
どんな風に盛り付け、どんな調味料をどのタイミングで、との程度入れるか?
なんて、ことを、確率論的に証明する必要はありません。結果料理が美味かったら良いのです。
つまり、小保方さんのあの実験ノートは、料理人のレシピみたいなものでしかないのです。
しかも、名人の料理人のレシピノートか???と、思うぐらい表現が省かれております。
名人は頭に叩き込まれているから、細かい表現は必要なく、料理が作れますからね。

一方、科学者/研究者と呼ばれる人の多くは、特に生物/化学の研究者はそうだと感じるのですが、
平衡論的に物事を捉える傾向で、定性的には、それで良いと思うのですが、速度論的な話題には、
一切興味を示さないというか、理解できない研究者が山のように存在します。
だから、そんな人に、確率論的な証明を要求しても、下地がないので、こちらの意図すら理解できません。
そんな生物/化学の研究者のダメの見本のように、今回の事件を感じるのは私だけなのか?

最後に、小保方さんが可哀想だと思うのは、大学と理化学研究所しか知らない事です。
少なくとも、企業の研究所や開発部、R&D(リサーチ&デベロップ)を経験した人間であれば、
結果は、もう少し違っていたのかもしれません。本人が悪いと思わずに、結果はアレだったというのが、
重ねて残念な結果を招いてしまったと思います。これは、上の意向でやった結果に過ぎないと私は思います。
おそらく、理化学研究所は、小保方さんをトカゲの尻尾のように切り捨てて、人の噂も七十五日。
別に、改革されることもなく、相変わらず、創作料理のような研究を続けるのだと思います、我々の血税を使って。