デリバリー談春のシリーズも、残すところ今回を含めて3回です。
今回は、東高円寺の環七沿いにあるセシオン杉並です。そして、こんな内容でした。

  
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1.お化けの気持ち/春吾
今回のトッピングは、春吾でした。全員前座を頸にした談春、
二つ目を前座代わりに使っています。
さて、今回は春吾の自作の新作落語:『お化けの気持ち』を聴きました。
登場人物は、金坊と近所のご隠居、そして八五郎の三人です。
噺は、金坊がご隠居の家へ出向き「お化けは、本当に居ますか?」と、
質問するところから始まります。そして、ご隠居が「居る、存在する」
そう答えると、金坊が重ねて「じゃぁ、お化けは子供を食べるのか?」と尋ねる。
ご隠居は、ありがちな答=「良い子にしていれば、お化けは子供を食べたりしないよ」
と、言うのだが、ませた小僧の金坊は、そんな子供だましの答えではなくて…
ここから、金坊が理詰めでご隠居を攻める!攻める!攻める!

なかなか、良いですね。志らくや兼好さんのテーストを感じる新作でした。
何度も掛けて、改善されているんでしょうね、よくできた噺でした。
志の輔師匠のとは違いますが、春吾も古典・新作の両刀で頑張って欲しいです。

 
2.除夜の雪/談春
会場である「セシオン杉並」 初めて来る会場でマイナーな東高円寺にある割に、
会場自身は、高座から見ると素晴らしい!!来年以降も使って行きたいと言う、談春。
都心にある「収まりの良いホール」と褒めると、拍手が湧きました。
環七沿いにある、その建物が教会風で、素敵だと言う談春でした。
最近目が悪くなった話をしました。談志にならずに、乱視になった!!と、洒落て『除夜の雪』へ。

この噺を談春で、私は意外と聴いています、初演の池袋での“談春七夜”
その後のアンコール:にぎわい座、そしてよみうりホールの三人集。
更に、その他に2回くらい聴いているかと思うので、六回目くらいになりますね。
前半の修行僧というか、小坊主三人の会話と、伏見屋さんの若女将が提灯を持って来てからの、
後半とのギャップがいいですよねぇ。欲を言うなら鳴り物が入ると更に締まるように思いました。
何度聴いても好きです、談春の『除夜の雪』 これは大切にしている噺なんで、そうはやりませんね。
 

3.明烏/談春
逆に、この『明烏』は、十八番!よくやります。廓噺では、『紺屋高尾』と双璧じゃないかな?
そして、談春の最近の傾向というのか、アドリブっぽい部分が足されて、どんどん長くなってます。
この日は、甘納豆の場面への疑問を多助が語っていましたからね。
それと、珍しくマクラでホーキング青山氏が、大きくゲラゲラ声を上げて笑ったのに、
突っ込み入れましたよ、「お前が笑うな!」とね、更に〆るぞと言う感じで続けたのですが、
相手は障害者なんでねぇ、客が引くと空気が変になるから、適当なところで止めたけど、珍しかったです。

さて、デリバリー談春、次回は池袋のサンシャイン劇場です。