何年ぶりかに“東陽町”駅で降りました、何時以来だろう?
この東陽町には、五代目・三遊亭圓楽さんが作った寄席・若竹が在った。
談春自身も、この若竹には前座・二つ目時代に呼ばれて出ている。
そんな懐かしい東陽町で、五代目・三遊亭圓楽を意識したネタが披露された。
この東陽町には、五代目・三遊亭圓楽さんが作った寄席・若竹が在った。
談春自身も、この若竹には前座・二つ目時代に呼ばれて出ている。
そんな懐かしい東陽町で、五代目・三遊亭圓楽を意識したネタが披露された。
・提灯屋 … 立川こはる
・白井権八 … 立川談春
お仲入り
・死神 … 立川談春
1.提灯屋/こはる
今年、三回目の『提灯屋』です。ギャラリー工とのげシャーレで聴いています。
どんどん良く成っています。最初、この噺を初めて聴いた客がアンケートに、
「紋」の説明がイマイチ分からない?!と、書かれいたそうです。
それが、のげシャーレ、そして今回の江東区文化センターとこの部分、
所謂、判じ物の説明が、かなり上手くなっています。
また、本当に楽しそうに語るこはる、日々、成長しています。
2.白井権八/談春
いきなり、マクラでこの頃の陽気の話を始める談春でした。
暑いので、衣替えできない!! 襦袢は常に夏物、着物は単、
そして羽織だけを袷にするのが、最近の咄家の温暖化対策らしいです。
次に話題は、また歌舞伎役者がモテている!って芸能ネタへ。
元AKBの前田敦子さんが、歌舞伎役者の尾上松也さんと交際しているって噂ね。
そこで、談春曰く 「この二人は釣合っているのか?」「貫目が違うだろう?」と言うのだ。
つまり、敦ちゃんの方は新真打だけど、松也なんて立て前座くらいの役者だと言うのです。
その引き合いに、離婚したけど、竹内裕子と中村獅堂を例に上げて、これも格差ありますよね、
前者は、看板真打だけど、後者は中堅の二つ目だもん、と言う談春。
確かに、名代と相中ぐらいの差はありますよね、竹内裕子と中村獅堂。
そうなると、敦ちゃんと松也は、名題下と中通りくらいの差がありますなぁー
落語家に居ないのか?! と、嘆く談春。そして、二代・三平は頑張った。
国分佐智子さんを嫁にしたと言って、過去にも一人、アイドルと結婚した人が居る、と言う談春。
しかし、それが“しん平”師匠だったと気付いて、話を適当に切り上げて話題を変えました。
そうですね、しん平師匠は、「翔んだカップル」で人気絶頂の桂木文でした。
まぁ、結婚したのは、「翔んだカップル」の5年後ですけどね。で、半年ちょっとで離婚。
この後の事件で、私は海老名家が個人的に嫌いになりました。これ以上は書きませんけどね。
最後に、野球選手よりも、現役寿命が長い落語家をPRする談春でした。
それに加えて、梨園の妻は非常に大変だという話もさんざんしました。
話題は、変わって寄席につて。以前末廣の余一会でトリを取った時に、楽屋で緊張して、
市馬師匠に「兄さん、よくこんなザワザワしたところで、心の準備して芸が見せられるねぇー」
と、言ったら「春さん、寄席で芸なんて見せちゃだめ。ここは、寝ててもできる噺をしなきゃ」
と、返されて、あぁー俺には寄席は無理だと思ったそうです。
この話を、生前談志師匠にしたら、「そりゃそうだ、出番がトリなら見せるけど、
膝の前とか、仲入り前で、芸みせるのは料簡がダメだなぁ」と云われたそうです。
更に話は、談春自身が歌舞伎音痴だという話を始めました。
なんでも、故勘三郎の父の勘三郎丈と、玉三郎丈の「文七元結」を観て、
角海老の女将を演じる玉三郎のセリフを聴いて、「この女将じゃ五十両は長兵衛に貸さねぇーよ」
と、感じたそうです、談春師は。圓生や志ん朝の佐野槌の女将で馴染んでいる人には、
違うぞコレ?と、感じて当然だと私も思います。
そんな話から今年亡くなった中村屋の話をして、好きだった「鈴ヶ森」へと話題を進めて、
そこから談志十八番でもあり、現在は談春しかやらないネタ『白井権八』へ。
以前は、客席がシーンとなるまで講談調の地噺を語るがごとく、七五調で講談リズム、
「どうだ!俺はできるだぞ」みたいに、鼻に付く感じの喋りだったんですが、
最近は、それもみせつつ、適度な笑いを入れて来ます。しかも、あらかじめ用意して。
枝雀さんの言う、緊張と緩和を上手く取り入れてきたな?と、私は思います。
以前は、シーンと笑いナシで続けるのが、本人がコッ恥ずかしくなると笑いが入ったんですよ。
それが、最近は、構成ができていて、少しですけど笑いを入れてます。
まぁ、それでも渋紙藤兵衛と権八のやり取り、鈴ヶ森に入ってからの盗賊一味との掛け合い、
ここの語りは、現役では談春ならではだと思います。
3.死神/談春
マクラでは、若竹の思い出と五代目・三遊亭圓楽について語りました。
有名な圓楽、ドンチョウ挟まれ事件ですね。その時の前座が当時の楽太郎の弟子、
現在はタレント・伊集院光として活躍する、楽大さんだったそうです。
大熱演の圓楽師匠が、高座を前に飛び出して、蝋燭の場面で事切れるんですね。
一瞬間が在って拍手が客席から起きて、追い出し太鼓が鳴りドンチョウが降りる。
圓楽師匠は、渾身のデキで悦に入っていて、そのまんま倒れていて、座りなおさなかった。
するとですよ、日ごろより体が前に出ていて、ちょうど首の位置にドンチョウが下りてしまった。
前座の楽大さんは、どうしていいかわからず、そのまんまドンチョウを下げていたら。
流石に、客がザワザワしだして、圓楽師匠、どうするのか?と周囲が思ったら、
ひょい!と顔を上げて「バイバイ」と言って首を抜いたそうです。
マクラでは、若竹の思い出と五代目・三遊亭圓楽について語りました。
有名な圓楽、ドンチョウ挟まれ事件ですね。その時の前座が当時の楽太郎の弟子、
現在はタレント・伊集院光として活躍する、楽大さんだったそうです。
大熱演の圓楽師匠が、高座を前に飛び出して、蝋燭の場面で事切れるんですね。
一瞬間が在って拍手が客席から起きて、追い出し太鼓が鳴りドンチョウが降りる。
圓楽師匠は、渾身のデキで悦に入っていて、そのまんま倒れていて、座りなおさなかった。
するとですよ、日ごろより体が前に出ていて、ちょうど首の位置にドンチョウが下りてしまった。
前座の楽大さんは、どうしていいかわからず、そのまんまドンチョウを下げていたら。
流石に、客がザワザワしだして、圓楽師匠、どうするのか?と周囲が思ったら、
ひょい!と顔を上げて「バイバイ」と言って首を抜いたそうです。
そんな爆笑のマクラから、『死神』へ。
今回の呪文は、「アジャラカ・モクレン 歌舞伎役者、なぜお前だけがモテる!」でした。
そして、ね。談春の『死神』は、医者になる主人公が死なないパターンなのです。
サゲを変えるのが暗黙のルールみたいに成っていて、『死神』をやり出したのが遅かった談春。
みんながやり尽くした観がある『死神』のサゲ、そこは談春ですね、人がやらないパターンです。
ただ、いいサゲか?と言われたら、必ずしも良くはありません、かなり面倒なサゲになっています。