北沢タウンホール名物と言っていいでしょう、広瀬和生氏プロデュースの会です。
その中でも、氏が力を入れている大好きな“談笑”師匠の会です。
この“別冊”は、談笑の持ちネタの中でも、選りすぐりを広瀬さんが選んで、
それをここ、北沢タウンホールで披露する会なのです。
そして、付録として、最後に対談まであるという、素晴らしい会なのです。
でも、遅くなるので、私はこの対談を1度も聴いた事がありません。
その中でも、氏が力を入れている大好きな“談笑”師匠の会です。
この“別冊”は、談笑の持ちネタの中でも、選りすぐりを広瀬さんが選んで、
それをここ、北沢タウンホールで披露する会なのです。
そして、付録として、最後に対談まであるという、素晴らしい会なのです。
でも、遅くなるので、私はこの対談を1度も聴いた事がありません。
去年の第一回の別冊・談笑は、『しゃぶ浜』と『紺屋高尾』でした。
『しゃぶ浜』は、家元に封印されて演じてなかったのを1周忌を過ぎての解禁。
そして、『紺屋高尾』は、談笑の持ちネタNo.1人気とも言われる作品で、
結婚した茂原のアイドル、Y子リンが登場するのです。笑います。
そして今回、広瀬さんが選んだ三席が、『ちりとてキン』『厩火事』『死神』です。
どれも、談笑らしい笑いがタップリなんですが、下ネタがないのがどーも淋しい。
そう本人が言いながら、この日はマクラで下ネタ小咄を2つやりました。
1.寄合酒/笑二
笑二は、暑くても元気一杯でした。流石、沖縄出身!!
宝幢院の開口一番もこのネタだったよなぁー好きなんだなぁーこのネタ。
笑二くん、猫ひろしとバカボンのパパに似ています。
2.ちりとてキン/談笑
マクラでは、いきなり「お盆だから、大都会・世田谷なので、手加減なしで田舎者の悪口を言います!!」
いきなり、東北の洪水について、危ない方向に容赦なくいじり倒す談笑。
そこから、夏休みなので、小学生らしきお嬢ちゃんが居るにも関わらず、
ネタに“下”がないのでと、江戸小咄ならぬエロ小咄を炸裂させて、
客席の空気がやや引いたところで、ネタへと入りました!!談笑らしい。
なぜ、「ちりとてキン」なのか? 名前の由来は、“ちり”はチリパウダーのちり
“と”は豆腐(当然腐っている)のと、“て”は天ぷら油のて、そして“キン”
大腸菌とか、ボツリヌス菌とか、鳥インフルエンザみたいな菌なのか?
そう思ったら、キンチョールの“キン”でした。
談笑の『ちりとてキン』は、碁会の為にご隠居が用意した料理が余ったから始まるのではなく、
元々、食通で知られるご隠居が、自分の舌で選んだ山海の珍味を披露して、
それを知人・友人の皆さんに楽しんでもらう宴会を開いたところから始まります。
そして、最初に呼ばれるのが、幇間も顔負けのヨイショし捲りの町内に住む熊さん。
大間のマグロと田酒
留萌のウニ(しかも生、本生!!)
なぜか、フォワグラとシャトーマルゴー 白ワイン
更に〆は、白トリフを削って食べるお茶漬け
この豪華なもてなしに、熊さんのヨイショが切れ捲ります。
そして、ご隠居の天敵とも言うべき、嫌いな奴が登場します。
それが、「山本屋のマスヒロ」という、美食家です。
明らかに、あの人を意識したキャラクターで、家元・談志とも関係がありました。
あくまでも、ありました。ですね。晩年は、家元の会でYさん見た事ありません。
こないだ、2年ぶりくらいに落語会でも見たくらいです、
しかも、朝日いつかは名人会ですよ。朝日名人会じゃなく。
それなのに、本は書いてますよね、立川談志の。Yさんらしい。
その山本屋のマスヒロに、ご隠居は、15年前に振舞った天ぷらが、
ゴマ油ではなく、菜種油だからと、散々な酷評を受けたのです。
それを根に持ったご隠居が、三年熟成させた豆腐、
激辛チリパウダー、そして、15年前の天ぷら油を加えて、
仕上げにキンチョールゴキジェットを加えて完成させたのが“ちりとてキン”なのです。
そして、この“ちりとてキン”で復讐を果たすのだが…
なかなか面白かったんですが、ややひつこいのです。
30分以上やりました。多分、20分に詰まったら、もっといい噺になります。
3.厩火事/談笑
マクラで、今日はテレビの収録が入っていると言う談笑。
なんでも、談笑の噂を聴いた日テレのスタッフからオファーがあり、
「ダウンタウンDX」に出演が決ったそうで、その収録でした。
そう言って一言、「この会の、どこを使うんだろう? 使えないよ、多分」
マクラで、今日はテレビの収録が入っていると言う談笑。
なんでも、談笑の噂を聴いた日テレのスタッフからオファーがあり、
「ダウンタウンDX」に出演が決ったそうで、その収録でした。
そう言って一言、「この会の、どこを使うんだろう? 使えないよ、多分」
そこから『厩火事』に入りましたが、談笑流が炸裂し捲るのです。
まず、唐土(もろこし)のエピソード、孔子の白馬の火事の話ですが、
ここで、中国人を“これでもか?!”と攻撃します。
そして、瀬戸物の骨董趣味のお大尽、この話でも談笑流が爆発。
ちょっと、本人が分からなくなるくらいエキサイトして、最後のオチへ。
ここで、お崎さんに八五郎のスライディング式エルボーが炸裂します。
助走を付けて、高座へおもいっきりスライディングする談笑。
毛氈が、破れんばかりにズルズルっと、ズレて凄い状態になりました。
「ダウンタウンDX」で、ここが流れる予感がします。
ある意味、彦いちを越えるプロレス技でした
4.死神/談笑
もう、お腹一杯に談笑らくごが詰まったので、少しゆるい噺をと思うのですが、
流石、談笑!! まったく手加減せずに、『死神』も飛ばします。
まず、主人公が幇間、売れない幇間という設定が彼らしいと思います。
そして、最後のサゲも、彼らしいオリジナルで〆てくれます。
もう、お腹一杯に談笑らくごが詰まったので、少しゆるい噺をと思うのですが、
流石、談笑!! まったく手加減せずに、『死神』も飛ばします。
まず、主人公が幇間、売れない幇間という設定が彼らしいと思います。
そして、最後のサゲも、彼らしいオリジナルで〆てくれます。
そんなに、私は談笑大好き人間ではありませんが、
糞暑い時に、スカッと笑わせてくれる談笑らくごも、良いなぁーと思いました。
この後、おそらく20分くらいは、広瀬さんと対談したと思いますが、
ロマンスカーで帰る方を選んだので、聞かずに帰宅しました。