プチ銀座落語祭を2部聴いて、その後、銀座から三越前に移動して、
ワインの立ち飲み屋さんで腹拵えを済ませて、日本橋亭へ。
多数の入場が予想されるのか?座布団ダケの桟敷のセッティングで、
130人くらい入られる仕様となっている会場で、二列目の上座へ。
そして、約80%が埋まった状態で、会が始まりました。

・やかん  … 林家けい木

・渡しの犬 … 柳家小満ん

・盆々唄  … 柳家小満ん

お仲入り

・大山詣り … 柳家小満ん


1.やかん/けい木
木久扇師匠の弟子ですね、けい木くん。今時の若者風で様子が良い。
元気な『やかん』でしたが、リズムや間、調子全体が落語口調ではありません。
これから頑張ってください! 楽屋では扇姉さんに蹴られたり、殴られたり、
大変だと思いますが、そんなイジメに負けず頑張りましょう。


2.渡しの犬/小満ん
初めて聴く噺でした。不思議な噺で、小満ん師匠の魅力が滲み出る一席です。
最初に振られた、夢に関する外国の短編小説が、また魅力的なのです。
小満んだから聴ける噺です。これは、他の誰がやっても、こうはできないと感じます。

 
3.盆々唄/小満ん
これも、初めて聴いた噺です。小満ん師匠のネタの引き出しには、何席入っているのか?
3歳の女の子が、ひょんな出来事で、子供のない小間物屋夫婦に拾われます。
1年が過ぎて、お盆の頃、4つに成った少女が呟いた盆々唄から、
拾った方の旦那が、その子の実の親を探し当てる。そして、生木を裂かれる思いの別れになるのか?
そう思ったら、実の両親、その祖父母の好意から、拾った夫婦も一緒に住む事ができるようになる。
最後は、大ハッピーエンドになる、ほのぼのとする日本人の琴線に触れる一席でした。
これも、小満ん師匠が語るから、味が出るのだと思いました。


4.大山詣り/小満ん
なんと言っても、髪の毛を剃られて坊主にされた熊五郎、
彼が起きて、自身が丸坊主にされたと気付く場面の仕草が最高でした。
あと、時間配分と構成力がしっかりしていて、間延びしたり、飽きたりさせない、
テンポ良く、最後、大山詣りに行った12人の妻の頭を坊主にして、
騙してお経を上げさせるラストシーンまでの流れるような展開は流石です。