この会は、27日/日曜日に聴いたのに、やっとレポートができた。
3連続落語会の初日だったので、だいぶ記憶が定かでない。
甚語楼くんが、年に2回やる自分本意の会であり、ネタ卸しの場だ。
今回は、『死神』をネタ卸しした。 こんな番組でした。
 

・やかん … 三遊亭ふう丈

・道具屋 … 柳家甚語楼

・宮戸川 … 柳家右太楼

・死神  … 柳家甚語楼

お仲入り

・茶の湯 … 柳家甚語楼



1.やかん/ふう丈
『転失気』は、聴いたけど古典二席目です、『やかん』
師匠・圓丈と同じ型で、講談調の川中島はありません。
ご隠居が、若い感じなのは、前座なので仕方ないとして、
この噺の八五郎は、もう少し隠居にシンパシーがあるように思います。
ちょっと、喧嘩ごしなのが、違うよなぁーと思いました。

 
2.道具屋/甚語楼
新宿区に住んでいるので、街を散歩していると新大久保界隈で、
よく地方が出て来た韓流ファンのオバサンを目撃するらしい。
そして、かなりの頻度で、オバサンに「いたいた」と言って近寄られて、
結局、「すいません、人違いでした」と、言われるそうです。

???

甚語楼に似た韓流スターは居ない。何と間違われているのか?
キーワードは、「いた!いた!」である。
おそらく、連れのオバサンと甚語楼を間違えていると思われる。
だって、甚語楼くんは、本当にお母さんソックリなんだもん。

そんなマクラから、『道具屋』へ。
いいですね。権太楼スピリッツを感じる『道具屋』でした。
デフォルメする笑いの部分と、“間”が権太楼っぽいのだ。


3.宮戸川/右太楼
この噺は、彼に合いっている。楽しそうにちょうちょうと力が抜けてて笑い満点。
上手いとか下手じゃない。落語らしいと言ったらいいのかなぁ?
特に、霊岸島の叔父・叔母夫婦の会話がいい。ここができるとこの噺はいい感じになる。


4.死神/甚語楼
ネタ卸しと思えない完成度でした。よけいな事をしないのがまずいい。
自然に受ける、クライマックスが、分かっていて引き込まれる。
「あじゃらかもくれん、TPP、テレッのパぁ!!」
“TPP”程度を入れるのがまたいい。本人のフラと噺の加減が良かった。


5.茶の湯/甚語楼
『死神』で精力を使い果たしたのか?やや抑え目の『茶の湯』でした。
もともと、笑いの少ない後半が、ダレぎみになる。その通りになった。
それでも、要所要所は、笑いにしていました。