
今回は、落語協会・落語芸術協会の共に副会長同士の二人会でした。
柳亭市馬と三遊亭小遊三、トークを挟んでの競演で、
脇を固めたのが、東大出身の春風亭昇吉と、ィエール大学出身の立川志の春。
頭脳明晰な若手と、副会長同士、こんな演目が並びました。
柳亭市馬と三遊亭小遊三、トークを挟んでの競演で、
脇を固めたのが、東大出身の春風亭昇吉と、ィエール大学出身の立川志の春。
頭脳明晰な若手と、副会長同士、こんな演目が並びました。
・やかん … 昇吉
・引越しの夢 … 小遊三
・副会長トーク MC吉川潮
仲入り
・男の相談 … 志の春
・笠碁 … 市馬
1.やかん/昇吉
昇太の一番弟子で、東大卒なのでTVでも頭脳明晰芸人として出たりしています、昇吉くん。
そうそう、宮治くんが優勝したNHKの演芸コンクールの新人賞にも出ていました。
喋りは、まずまずで、この日の『やかん』も、それなりにはできているのですが、
何ですかねぇー 一本調子なのです。隠居と八五郎のコントラストが薄いのです。
誰か分からないとまでは言いませんけど、二人の会話にしては区別が緩いのです。
だから、講談調の川中島の戦いになるまで、どうもエンジンが掛からない感じでした。
2.引越しの夢/小遊三
20年ぶりくらいに、『蒟蒻問答』『野ざらし』『千早振る』以外を小遊三師匠で聴きました。
いいですね、夜這いの噺ですから、十八番ですよ。一番番頭のいやらしそうな様子がいいねぇ。
あと、吊り戸棚を担ぐ場面を、程よくやるのも好感が持てました。
この噺を覚えて間もない二つ目がやると、この戸棚を担ぐ部分が無駄に長かったりすけど、
そいうのが程よいのも、ベテランだと思います。私は好きです。
ただ、物音に気づいて、台所を見に来るのが旦那さんなんですよね、女将さんじゃなくて。
3.副会長トーク
作家の吉川潮先生が、仕切る対談でした。先生が適度に時間を調整してくださるので、
脱線することもなく、トータル20分でトークは終わりました。
まず、二人の共通点で、歌がとても好きでよく歌うという話題になりました。
市馬師匠は、歌手協会にも入っていて万度歌っているので有名でしが、
小遊三師匠も、負けないくらいの歌好き、特に御三家時代の青春歌謡!!
橋幸夫、舟木一夫、西郷輝彦… と潮先生が言ったら、いきなり口三味線が始まる二人。
小遊三師匠が、西郷輝彦の「君だけを」を歌いだす、市馬師匠が合いの手を口三味線で入れる。
歌好きの副会長二人の阿吽の呼吸で、ワンコーラス歌い上げるのでした。
小遊三師匠の卓球の話と、市馬師匠の剣道の話をして、落語の話は一切ナシで楽しそうな二人。
もう少しすると、二人が共に会長になる日も近いと思います。
4.男の相談/志の春
志の春の自作の新作落語を始めて聴きました。なかなかシュールです。
志の輔魂を感じる部分もあるのと、楽しく喋る志の春を見るの久しぶりで、
着実に成長して、銭の取れる咄家になっています。
早く、百席をクリアして、真打になって欲しい存在です。
五年以内になってほしいですね、がんばれ!!志の春。
5.笠碁/市馬
今年、二回目の『笠碁』 初めては、権太楼師匠のを小田原市民会館の三三の会で聴きました。
それとの比較になりますが、やっぱりこの噺は、老人で弱りかかってないと似合いませんね。
市馬師匠だと、少し元気がよ過ぎて、リタイアした隠居同士の喧嘩にしては威勢がよ過ぎます。
それでも、50を過ぎての味は出てますけどね、やり続けてよくなる噺だと思います。
勿論、ダメとか嫌いじゃないのよ、この噺との相性だけの問題です。