国立の「白酒ひとり」、横浜の「白酒ばなし」、
そして、ここ成城でも「セゾンド白酒」が開催されています。
今年、初めての「セゾンド白酒」は、こんな内容でした。
そして、ここ成城でも「セゾンド白酒」が開催されています。
今年、初めての「セゾンド白酒」は、こんな内容でした。

1.牛ほめ/一力
元気が良いというタイプではなく、年齢より老けてみえる咄家らしい一力くん。
この『牛ほめ』何度か聴いております。くすぐらずに笑わせるのが厳しい噺だと、
つくづく思うのですが、正面から本寸法に見せようとする一力くんです。
与太郎をどんな人物にみせるか?ここができると、笑いになると思うのですが、
まだまだ、ただのアホではない与太郎の人を見透かしたような部分が描けておりません。
元気が良いというタイプではなく、年齢より老けてみえる咄家らしい一力くん。
この『牛ほめ』何度か聴いております。くすぐらずに笑わせるのが厳しい噺だと、
つくづく思うのですが、正面から本寸法に見せようとする一力くんです。
与太郎をどんな人物にみせるか?ここができると、笑いになると思うのですが、
まだまだ、ただのアホではない与太郎の人を見透かしたような部分が描けておりません。
2.つぼ算/白酒
いきなりe+が売った一部のチケットがダブルブッキングして、
入場の際に混乱が起きて、その収拾に係りの人が右往左往した件に触れました。
時々耳にしますね、席を途中で移した場合に起こりますね。
特に、e+は、席が選べる先行発売をやっていますが、
成城ホールと、北沢タウンホールは、世田谷落語会でも同じような先行販売をやります。
ここで、世田谷区が直接売る分に、余りのチケットが出ると、
これを後日、e+に移動して再度販売するなどしますからね。
今回は、E列を二重売りしたみたいでした。F列でうるべきなのに…
まぁ、EかFかの違いなので、成城のお客さんは粛々と係員の指示に従っていましたね。
後で買った方をFにしていたようです。成城だから騒ぎにならないと思いますが、
これがねぇ、A草とか、K千住だったりすると、もう少し揉めたに違いない。
白酒さんは、チケット販売会社の事情や風評もよく知ってますね。
e+の先行予約席が、あまり良い席に当たらないとか、
ローチケでは、○○の公演はいい席が取れないなど…
白酒さん自身、芝居や音楽関係のチケットを“びあ”で買うので、
その辺りの、他社事情も噂を聞くそうです。
私も、ここ7~8年、このチケット販売3社を使ってきて、
この会場の、この公演なら、この会社!!という事情に詳しくなりました。
そして、手数料がバカになりませんね、WEBでの販売はボッタクリです。
一番いいのは、やっぱり会場に行って並ぶのが良い席ですよね。
西は沼津から東は大宮まで、昔は並びましたね。今は、にぎわい座くらいです。
そして、小三治と志の輔の近所(神奈川県内)の公演ですね、早朝に並びますね。
そんな話から、昔、白酒さんが落語ファンだった時代の、
談志ひとりが終わった後、談志師匠が緞帳を下ろさないで、
常連のファンと、「今日、どうだった?」話をしていた事などに触れました。
やってましたね、今ならアンケートなんだろうけど、
談志師匠は、しきりに聞いてましたね、ファンの声を。
でも、それを聞いて芸の参考にしていたとは思えないんですけどね。
結構、真剣に素人のファンと話し込んでおりました。
現在の小三治師匠にも感じるのですが、志ん朝師匠の場合、
たまに行く首都圏のホールで、「ここ好きなんだろうな?」
マクラを聞いていて、そのリラックスぶりに驚くことがありました。
大須もその一つでしたね。なかなか噺に入らないのか入れなくてね。
それでも、小三治師匠みたいにマクラだけでお仲入りなんて事はなかった。
20分は、なにがしかの落語をやりましたよ、『小言念仏』8分で終わりじゃなかった。
マクラは、昔、ビックネーム以外の咄家には、ホールが貸さなかったという話へ。
確かに、昔の“さん喬、権太楼クラス”の会は、汚い公民館でしたね。
畳敷きで、冬は寒く、夏は暑いのなんのって…
そう考えると、最近は、素晴しいホールで落語もやっている。
時代が変わったんですね、落語にも貸してくれるようになったと言う、白酒くん。
そこから、今度は、落語会につきものになりつつあるアンケートについて。
アンケートの中の珍回答を紹介してくれました。
「鉛筆を持っていないのに、どうやって書くんだ!」と、不満を書いているアンケート。
(無い、書けない!と云いながら書いているのが笑えますね)
「受付の前座が無愛想過ぎる!!」(永谷の日本橋亭での前座さんか?)
また、白酒さん的に多いクレームは「汗かき過ぎ」だそうです。
(白鳥さんが、『鰍沢』で汗かき過ぎるから、季節感がない!と批判してましたネ)
たまにカチンと来るのが「君がこの木戸銭でいいのか?」というのがあるそうです。
(3,000~3,500円ならアリだと思うし、それ以上は小三治、歌丸、志の輔ぐらいですよね)
そんな話から、今住んでいる所に安いスーパーがない話を振って、
成城石井を少しけなしてから『つぼ算』へ。
瀬戸物屋の番頭が、本当に間抜けに描かれて大爆笑です。
特に変なクスグリを入れずに、押しに弱そうな番頭を、
押しに押して、騙し倒すのが上方落語的で笑いが20%増しでした。
3.干物箱/白酒
映画「 ももいろそらを」に出ているという話をマクラでまず振りました。
映画「 ももいろそらを」に出ているという話をマクラでまず振りました。
セリフがなかなか覚えられず、無名の青年俳優に完全に負けていたと云う、白酒くん。
それでも、この続編の映画にも出演が決まっていて、撮影しているらしいです。
俳優業をやってみると、ますます、落語家という商売は楽だと思うそうです。
ライブ芸の方が、自分には向いていると云ってましたね。
そんな話から、人それぞれに趣味や楽しみがあるって話をして、
そこから、志ん朝師匠もやりました、古今亭らしい『干物箱』へ。
オヤジさん、善公、そして若旦那の三人の様子がいいですね。
これもクスグリを殆ど入れずに、本寸法でやりました。
4.二番煎じ/白酒
出囃子が2コーラス流れる長い間での登場でした。そして、
「小三治上がりになりました」と、言って、よくまぁーこんだけ待たせるなぁー
と、言うぐらいにじらして出て来ますよねぇーと、云う、白酒くん。
そう振った後は、冬場はなんと言っても火事に気をつけないとと云って、
宍戸錠の自宅が燃えた話に触れて、そこから夜回り、火の用心となって、
そしてそして、『二番煎じ』に入りました。
出囃子が2コーラス流れる長い間での登場でした。そして、
「小三治上がりになりました」と、言って、よくまぁーこんだけ待たせるなぁー
と、言うぐらいにじらして出て来ますよねぇーと、云う、白酒くん。
そう振った後は、冬場はなんと言っても火事に気をつけないとと云って、
宍戸錠の自宅が燃えた話に触れて、そこから夜回り、火の用心となって、
そしてそして、『二番煎じ』に入りました。
おっ!
そうです、先月聴いた雲助師匠のと同じ展開で、1つの組しか登場しないのです。
そして、宋助さんが留守番で、番小屋に残る展開なのも同じです。
ただ、火の用心の声や、義太夫の先生の声は、師匠の雲助に軍配ですね。
それでも、白酒くんも上手いですし、声もいいけど、それでも雲助師匠の方が貫禄があります。
単に、押し出しや美しいだけではないですね、火の用心の声は特に。
それでもそれも、この日は三席ともに、クスグリが少ない本寸法の桃月庵白酒さんでした。