夜の部は、8人でした。「つ」離れしなかったのは、残念です。
1.千早振る/小せん
冬より夏の方が好きだと語る小せんくん。そして大好きな噺だと言う『千早振る』へ。
これは、何か間延びじゃないんだが、少し長く感じる一席でした。
確かに、目白の小さん師匠のに比べれば、スピーディーだが、
扇辰さんや、文左衛門のに比べると、長いな。テンポが出ていなかった。
本人が、昼の部を終えて、おにぎりを3つも食べたから眠たい!!
と、言っておりましたが、それが影響したのか?エンジンが掛からなかったです。
2.目薬/小せん
ホール落語では、まず聴かない噺ですね、寄席でも珍しい部類でしょう。
無筆の女房と、かなならばある程度は読める旦那が巻き起こす珍事件です。
目の病気になり、求めた薬の処方で「め」というカナを「女」と間違うのが、
落語らしいというか、そんな奴おらんやろう!と突っ込みたくなる展開へ。
だいた、目薬で粉っていう設定も、“そんなやつ”ですよ。
そして、女房の尻に耳かきで目薬の粉末を持っていくと、
女房がへをこいて、その勢いで粉が飛んで旦那の目に入るという、
結果オーライも、ここまで極まれりというナンセンスぶりです。
3.ふぐ鍋/小せん
笑いの少ない噺だと思いますが、この噺を聴いた後で、
あぁ、鍋が食いたい!!と思わせられるか?ですね。
よく米朝一門の吉朝が、これをやっていました。
アレを聴くと毎回、鍋したくなっていたなぁー
そこと比べるとまだ、その域ではないのですが、
ちゃんと鍋の臨場感は演じてくれましたね。
土鍋の蓋を取ると湯気があがり、それを目で追う仕種もやってくれました。
鍋を食べる仕種が、ちょっと笑いに走り過ぎかなぁー
リアルな部分と笑いを取る部分のバランスが、なかなか難しい噺です。