久しぶりに長くなりました。仲入り後からの続きです。

※この演目表は、明らかに喬太郎の直筆です。
・つる … さん坊(別海無宿)
・ガマの油 … 喬太郎(哀愁の総領弟子)
仲入り
・サリバン先生2012 … 喬四郎(駿河の秘密兵器)
・厩火事 … 喬太郎(暁のミトコンドリア)
3.サリバン先生2012/喬四郎
出囃子が「かんかんのう」という、ふざけた野郎!喬四郎です。
よくぅー落語の方には、色んな人物が出てきます、どんな人物かと申しますと、
ダラダラしたOL、疲れ切ったお父さん、小生意気なガキ!!
なんてぇのが出て参りますと噺の幕開きでして。
そう言ってマクラも早々に、『サリバン先生2012』という新作落語を始めました。
まず、OL二人がマックで休憩しています。主人公のカスミと先輩OLアイ。
二人の会話は、100円マックのコーヒーはコストパフォーマンスがいいから始まって、
前座・さん坊をイジる、道庁所在地は札幌なのよねぇー 私、県庁所在地かと思いましたで、
最初の掴みの笑いを得る喬四郎でした。そして、OL二人の話題は、ここから「前世」へ。
なんでも、共通の知り合い:松本先輩というのが人の前世を占うそうで、
アイは、松本先輩からの見立てで前世は「ミトコンドリア」と言われる。
カスミの「ミトコン」ドリアって、どんなドリアですか?は個人的に受けました。
そして、アイが松本先輩から前世を占う術を伝授されたので、
カスミの前世を占ってやると言いだすのだ。そして、
ここが、この噺最大の見せ場なのですが、
“前世占い踊り”なるものを喬四郎がやります。
扇子を使って、「前世!前世!、前世!前世!カスミの前世!」を連呼しながら、
両方の手を、交差させながら、上げ下ろしをするクソ面白くない踊りなのだが、
喬四郎曰く「この踊りは、師匠のさん喬から『ここは、こうやった方が面白いぞ』
って、言われて取り入れた踊りなのよ。だから受けないと困るの、
さん喬を否定することになるから…」
更に、この前世踊りの後、これもさん喬師匠にやった方がいいとアドバイスされたと言って、
「AKB!AKB!AKB! AKBビーム」というギャグも披露するが、ダダ滑りでした。
師匠のさん喬を出汁に、やりたい放題の喬四郎。
結局、この前世占いでカスミの前世は「サリバン先生」に決まる。
ここから後は、たまたまマックに居合わせた“引き籠り”の小6の少年を持つ、
バツイチの父親から、是非サリバン先生!うちの子の面倒を見て下さい!!
って言われて、断りきれないカスミが、その親子に家に出向くのですが、
息子の“引き籠り”の原因をカスミが探る過程が非常に雑で突拍子ないのです。
だいたい、父親から「医者か弁護士になりなさい!」と言われて悩んでいた少年が、
ロンドン五輪を見て「アーチェリーの選手になりたい!」と言いだすくだりが唐突過ぎますし、
更に、オチの「ウォーター」もねぇー みえみえ過ぎてつまらない。
結局、さん喬師匠の「前世占い踊り」が唯一の笑いどころなのです。
師匠に感謝の『サリバン先生2012』でした。
4.厩火事/喬太郎
登場するなり、喬四郎の『サリバン先生2012』について、
全く意味の分からない落語と表現する喬太郎でした。
確かに、前半と後半が全く繋がらない噺で、
「全く意味の分からない落語」は言いえて妙でした。
なぜ、サリバン先生で、なぜ、アーチェリーなのか?
サッパリ分からない落語だと、喬太郎も評しておりました。
私は、さん喬さんの評価も聞いてみたいです。
この後、喬太郎が「名古屋人が常磐線に乗って県庁所在地で降りて…」
「水戸、混んどりやぁー」(ミトコンドリア)という小咄を披露しましたが、
多分、サリバン先生より、名古屋人で作った方が面白かったと確信します。
この後、昼・夜二回やる公演なので、弁当で二食は味ないので、
出前を楽屋で取ったんだけど、この食事中の会話が実に大人げない!!
49歳と40歳、それに23歳の大人がする会話にしては稚拙だと言うのです。
温かいおにぎりに感動する喬四郎、半ライスの喬太郎に、
自分の選択は正しかった!と、人生の勝ち組のように自慢するらしいのです。
この後、夕飯は天どんを喬四郎と喬太郎は食べたそうですが、
町のお蕎麦屋さんが作る天どんらしく、味が妙に濃く体に悪そうな、
食べたくてしょうがない下品な天どんで満足だったと言う喬太郎。
それは、三遊亭天どんか?!と、思ったのは私だけ?????
このマクラから『厩火事』へ
まだ練れてなくて、全体的に急ぎ過ぎる感じでした。
なんせ、ギャグやクスグリに全く溜めがなく味気ないのです。
落語は、客がセリフを分かっているから、ネタを振っている段階で、
数人の客が勇み足に笑う事があるもんなんだけど、それに合わせようと、
ボケのセリフが溜めなく、早く口を突くのです。そこは客に影響されず、
勇み足な客は無視して、ボケのタイミングを落語の間合いにして欲しい。
演者がそうすることで、客の勇み足も止まるんですよ、
特にあの三鷹みたいに、300弱の客なら呼吸が合うはずなのです。
一方、キャラクターでいうとお崎さんをちゃんと作って欲しいですね。
また、未完成でただエキセントリックなお崎さんでした。
でも、1年練れば、喬太郎の持ちネタになる『厩火事』だと思います。
※この演目表は、明らかに喬太郎の直筆です。
・つる … さん坊(別海無宿)
・ガマの油 … 喬太郎(哀愁の総領弟子)
仲入り
・サリバン先生2012 … 喬四郎(駿河の秘密兵器)
・厩火事 … 喬太郎(暁のミトコンドリア)
3.サリバン先生2012/喬四郎
出囃子が「かんかんのう」という、ふざけた野郎!喬四郎です。
よくぅー落語の方には、色んな人物が出てきます、どんな人物かと申しますと、
ダラダラしたOL、疲れ切ったお父さん、小生意気なガキ!!
なんてぇのが出て参りますと噺の幕開きでして。
そう言ってマクラも早々に、『サリバン先生2012』という新作落語を始めました。
まず、OL二人がマックで休憩しています。主人公のカスミと先輩OLアイ。
二人の会話は、100円マックのコーヒーはコストパフォーマンスがいいから始まって、
前座・さん坊をイジる、道庁所在地は札幌なのよねぇー 私、県庁所在地かと思いましたで、
最初の掴みの笑いを得る喬四郎でした。そして、OL二人の話題は、ここから「前世」へ。
なんでも、共通の知り合い:松本先輩というのが人の前世を占うそうで、
アイは、松本先輩からの見立てで前世は「ミトコンドリア」と言われる。
カスミの「ミトコン」ドリアって、どんなドリアですか?は個人的に受けました。
そして、アイが松本先輩から前世を占う術を伝授されたので、
カスミの前世を占ってやると言いだすのだ。そして、
ここが、この噺最大の見せ場なのですが、
“前世占い踊り”なるものを喬四郎がやります。
扇子を使って、「前世!前世!、前世!前世!カスミの前世!」を連呼しながら、
両方の手を、交差させながら、上げ下ろしをするクソ面白くない踊りなのだが、
喬四郎曰く「この踊りは、師匠のさん喬から『ここは、こうやった方が面白いぞ』
って、言われて取り入れた踊りなのよ。だから受けないと困るの、
さん喬を否定することになるから…」
更に、この前世踊りの後、これもさん喬師匠にやった方がいいとアドバイスされたと言って、
「AKB!AKB!AKB! AKBビーム」というギャグも披露するが、ダダ滑りでした。
師匠のさん喬を出汁に、やりたい放題の喬四郎。
結局、この前世占いでカスミの前世は「サリバン先生」に決まる。
ここから後は、たまたまマックに居合わせた“引き籠り”の小6の少年を持つ、
バツイチの父親から、是非サリバン先生!うちの子の面倒を見て下さい!!
って言われて、断りきれないカスミが、その親子に家に出向くのですが、
息子の“引き籠り”の原因をカスミが探る過程が非常に雑で突拍子ないのです。
だいたい、父親から「医者か弁護士になりなさい!」と言われて悩んでいた少年が、
ロンドン五輪を見て「アーチェリーの選手になりたい!」と言いだすくだりが唐突過ぎますし、
更に、オチの「ウォーター」もねぇー みえみえ過ぎてつまらない。
結局、さん喬師匠の「前世占い踊り」が唯一の笑いどころなのです。
師匠に感謝の『サリバン先生2012』でした。
4.厩火事/喬太郎
登場するなり、喬四郎の『サリバン先生2012』について、
全く意味の分からない落語と表現する喬太郎でした。
確かに、前半と後半が全く繋がらない噺で、
「全く意味の分からない落語」は言いえて妙でした。
なぜ、サリバン先生で、なぜ、アーチェリーなのか?
サッパリ分からない落語だと、喬太郎も評しておりました。
私は、さん喬さんの評価も聞いてみたいです。
この後、喬太郎が「名古屋人が常磐線に乗って県庁所在地で降りて…」
「水戸、混んどりやぁー」(ミトコンドリア)という小咄を披露しましたが、
多分、サリバン先生より、名古屋人で作った方が面白かったと確信します。
この後、昼・夜二回やる公演なので、弁当で二食は味ないので、
出前を楽屋で取ったんだけど、この食事中の会話が実に大人げない!!
49歳と40歳、それに23歳の大人がする会話にしては稚拙だと言うのです。
温かいおにぎりに感動する喬四郎、半ライスの喬太郎に、
自分の選択は正しかった!と、人生の勝ち組のように自慢するらしいのです。
この後、夕飯は天どんを喬四郎と喬太郎は食べたそうですが、
町のお蕎麦屋さんが作る天どんらしく、味が妙に濃く体に悪そうな、
食べたくてしょうがない下品な天どんで満足だったと言う喬太郎。
それは、三遊亭天どんか?!と、思ったのは私だけ?????
このマクラから『厩火事』へ
まだ練れてなくて、全体的に急ぎ過ぎる感じでした。
なんせ、ギャグやクスグリに全く溜めがなく味気ないのです。
落語は、客がセリフを分かっているから、ネタを振っている段階で、
数人の客が勇み足に笑う事があるもんなんだけど、それに合わせようと、
ボケのセリフが溜めなく、早く口を突くのです。そこは客に影響されず、
勇み足な客は無視して、ボケのタイミングを落語の間合いにして欲しい。
演者がそうすることで、客の勇み足も止まるんですよ、
特にあの三鷹みたいに、300弱の客なら呼吸が合うはずなのです。
一方、キャラクターでいうとお崎さんをちゃんと作って欲しいですね。
また、未完成でただエキセントリックなお崎さんでした。
でも、1年練れば、喬太郎の持ちネタになる『厩火事』だと思います。