高円寺にある洋風の居酒屋さんが主催する落語会で、
毎週2回程度、中堅・若手を集めて会をやって、
その後、会場で打ち上げするという趣向の会である。
40人で超満員になる“ハコ”で、開催されるのですが、
演者と客が思いっきり近くて、落語のライブ感を堪能できる会です。
ひとつ難点を言うと、JR中央線&総武線のガード下なので、
頻繁に電車が走りますので、電車が通過する音が聞こえます。
それでも、演者の熱演に集中していれば、そんな音も気にならないか?
さて、そんなノラやさんでの二人会、こんな内容でした。
1.三年目/三遊亭兼好
五輪の話を少しして、なでしこJAPANには恨みがあるって話をしました。
昨年、日本語を勉強しているドイツ人を相手に、
落語会を開きながら、オーストリアとドイツを巡った兼好師匠。
その中で、唯一、デュセルドルフでのみ、日本人相手の有料興業を開催したんだそうです。
つまり、この1回で、400人くらいの日本人を集めたギャラで、
このドイツ公演の赤字補填を目論んでいたら、当日が女子サッカーW杯の準決勝戦、
ドイツVS日本戦だったそうで、100人に満たない淋しい結果に成ったのです。
その時の兼好さんの恨み&呪いで、なでしこJAPANは、銀メダルになってしまったのかも?
この後、恩田えり師匠となでしこJAPANは似ている!
みたいな話になって、遠くで応援している分にはいいけど、
身内になでしこJAPANは、迷惑だ!みないなところと、
“なでしこ”って割りに、顔を見ると「どこが???」と思うと言って笑いを取ったら、
えりちゃんが楽屋から、高座と楽屋の間の薄い壁を、ドンドンドン!と叩きました。
そして、今年も兼好師匠はドイツに伝統芸能の伝道師として向かうのですが、
前回の相棒は、木久扇師匠の弟子の“ひろ木”くんでしたが、今年は、なんと!
この日共演した恩田えり師匠との、二人旅となるそうです。 そして、
ドイツから帰国したら、凱旋・二人会を、ここノラやさんで開催すると宣言しておりました。
そんなマクラから、人の縁なんてもんは不思議なもんで、特に夫婦の縁は不思議です。
と、言いながら『三年目』へと入りました。 凄くオーソドックスな『三年目』でした。
細かいギャグの出し入れは、兼好さんらしい仕上がりで、良かったと思います。
2.実録シリーズ「モンゴル編」/恩田えり
えりちゃんの十八番・実録シリーズの中から、「モンゴル編」をやりました。
出囃子がないので、兼好師匠が怪しい笛の音を出して、それに乗っての登場でした。
兼好師匠は、横笛が得意なのですが、この日の笛は手に入れたばっかりで、
まだ、音がちゃんと出せないといいながらも、頑張って笛を吹いておりました。
そして、高座に登場の恩田えり師匠。まずは、一曲、端唄「縁かいな」 でした。
♪夏の涼みは両国の 出船入船屋形船 上がる流星星下り 玉屋が取持つ縁かいな ...
こんな普通の芸が続くはずもなく、ここから、えりちゃんも五輪の話題に。
えりちゃんは、テレビのない生活をしているそうで、五輪は、もっぱら、
近所の洋食レストランの、大画面テレビで観ているんだそうです。
その日は、卓球とアーチェリーを見ていたけど、それが共に民放なのでCMが入る。
この時間が、どーもえりちゃんは苦手で、CMになると「チャンネル変えて下さい!」
と、あの調子で怒鳴りちらしていたら、店員さんに「恩田さん!煩い、そんなに言うなら、
リモコンを貸すので、自分でチャンネル変えてください」と、言われてチャンネル権をゲットしたそうです。
それでもういい気になって、CM中チャンネルを変えていたら、文楽の大師匠:竹本住大夫師匠が映った。
思わずチャンネルを止めて、その芸を食い入るように見ていたら、店員から「それ、五輪ですか?」と、
イヤミな突っ込みが入って、それでもえりちゃんは「ハイ、五輪です!文楽も立派な五輪競技です」と言ってやったそうです。
でも、流石にレストランは、表に“オリンピック中継中”のカンバンを掲げて、客を集めているので、
住大夫師匠ばかり見ていると、気が引けたので、CM中だけ住大夫師匠にしていたそうです。
そんな感じで、リモコン操作に熱中していると、またくだんの店員から「恩田さん、飲み食いが疎かに成ってます!」
と、イヤミを言われて、それでもめげずに観ていると、文楽の番組は短くて終わってしまい、
CM中に観る番組がなくなったので、リモコンを店員に返して、食事とビールを飲み切って帰ったそうです。
この人に、気に入られたレストランも、いい迷惑なんでしょうねぇ、毎日あの猪突猛進で来られるんだろうから。
兼好さんの言う、第三者的に見ている分には楽しい人だけど、
絶対に、家族にはなりたくない、寅さんや志ん生師匠みたいな人だと思います。
こんな竹本住大夫師匠マクラから、実録シリーズ・モンゴル編へ。
このモンゴル話に入る前に、東京も五輪に立候補なんてしているけど、
次の次あたりは、モンゴルで五輪やって欲しい!と、言うえりちゃん。
乗馬を習う体験キャンプに、女性雑誌編集者が体験ツアー参加するお話です。
過酷な乗馬キャンプを通じて、乗馬のインストラクターに恋をします。
そして、ツアーの通訳が、「モンゴルは、今は温暖ですが、年間8ヶ月は極寒の地だから、
本当に彼が好きだと言うなら、次は寒い季節のモンゴルを体験しなさい」と忠告されます。
その忠告を、ヨシ!極寒の地に行ってやると、再度モンゴルへ出かけるのですが…
マイナス20℃の世界を甘く見ていて、思いっきり公開する主人公のりえでした。
三遊亭たん丈の落語を聴くぐらいなら、えりちゃんの実録シリーズの方が百倍楽しいです。
3.お囃子教室/恩田えり
お囃子には、出囃子、地囃子、間囃子(ハメもの)などがあり、
それぞれについて、下座であるえりちゃんが解説してくれました。
出囃子では、変わった出囃子の特集で、たん丈くんの「スモーク・オン・ザ・ウォーター」や、
評論家の広瀬さんのトークショーの出囃子「バーン」とか、川柳つくしの「イエロー・サブマリン」
そして、えりちゃんが大好きな高校野球、
「栄冠は君に輝く」をどうしても弾きたい!!
そう言いながら、苦しかった国立研修生時代、
辛い事があると「栄冠は君に輝く」を弾いたんだそうです。
笑顔、この上ない“悦”に入った、ちょっと気持ち悪い、
えりちゃんは、笑顔で「栄冠は君に輝く」を弾きました。
そんなタップリのえりちゃんショーの後、兼好さんは何事もなく上がれるのか?
少し心配になるぐらい強烈なえりちゃんの1時間弱のオンステージでした。
4.鰻の幇間/三遊亭兼好
何事も無かったように、ポーカーフェースで高座に登場の兼好師匠。
そして、非常にピッタリのネタ、『鰻の幇間』をやりました。
鰻屋の二階の掛け字は、“四面楚歌”でした。できも良く笑いました。
お新香の胡瓜が、切れてなくて数珠繋ぎなのが、この後受けるのです。
5.打ち上げ
横浜にぎわい座で、時々見かけるドイツ人の女性を発見!!
この人が、ドイツ大使館で働いているので、兼好師匠の芸に惚れて、
ドイツでの彼の公演をサポートしていると聞いています。
日本に来て12年で、落語を理解する彼女は、ただものではありません。
オペラなどを日本人が理解するのとは比べ物にならないと思います。
客同士、落語の話に花が咲いて、兼好師匠は好楽師匠譲りのマメで、
サービス精神旺盛ですからねぇ、テーブルを全部廻って歓談して行きます。
我々の所は、黒門町、柏木、志ん朝師匠の話で盛り上がりました。
昭和の時代のおだんは、芸人を甘やかすばかりでなく、育てたんだと言う話で。
先に兼好師匠は次の予定が有ったので、30分程度で帰られましたが、
最後は、えりちゃんが“日大節”で〆て終わりました。
私は、一之輔、喬太郎、えりちゃんの日大節を聞いていたので、
なんとなくですが、合いの手を入れました。結構盛り上がった打ち上げでした。
毎週2回程度、中堅・若手を集めて会をやって、
その後、会場で打ち上げするという趣向の会である。
40人で超満員になる“ハコ”で、開催されるのですが、
演者と客が思いっきり近くて、落語のライブ感を堪能できる会です。
ひとつ難点を言うと、JR中央線&総武線のガード下なので、
頻繁に電車が走りますので、電車が通過する音が聞こえます。
それでも、演者の熱演に集中していれば、そんな音も気にならないか?
さて、そんなノラやさんでの二人会、こんな内容でした。
1.三年目/三遊亭兼好
五輪の話を少しして、なでしこJAPANには恨みがあるって話をしました。
昨年、日本語を勉強しているドイツ人を相手に、
落語会を開きながら、オーストリアとドイツを巡った兼好師匠。
その中で、唯一、デュセルドルフでのみ、日本人相手の有料興業を開催したんだそうです。
つまり、この1回で、400人くらいの日本人を集めたギャラで、
このドイツ公演の赤字補填を目論んでいたら、当日が女子サッカーW杯の準決勝戦、
ドイツVS日本戦だったそうで、100人に満たない淋しい結果に成ったのです。
その時の兼好さんの恨み&呪いで、なでしこJAPANは、銀メダルになってしまったのかも?
この後、恩田えり師匠となでしこJAPANは似ている!
みたいな話になって、遠くで応援している分にはいいけど、
身内になでしこJAPANは、迷惑だ!みないなところと、
“なでしこ”って割りに、顔を見ると「どこが???」と思うと言って笑いを取ったら、
えりちゃんが楽屋から、高座と楽屋の間の薄い壁を、ドンドンドン!と叩きました。
そして、今年も兼好師匠はドイツに伝統芸能の伝道師として向かうのですが、
前回の相棒は、木久扇師匠の弟子の“ひろ木”くんでしたが、今年は、なんと!
この日共演した恩田えり師匠との、二人旅となるそうです。 そして、
ドイツから帰国したら、凱旋・二人会を、ここノラやさんで開催すると宣言しておりました。
そんなマクラから、人の縁なんてもんは不思議なもんで、特に夫婦の縁は不思議です。
と、言いながら『三年目』へと入りました。 凄くオーソドックスな『三年目』でした。
細かいギャグの出し入れは、兼好さんらしい仕上がりで、良かったと思います。
2.実録シリーズ「モンゴル編」/恩田えり
えりちゃんの十八番・実録シリーズの中から、「モンゴル編」をやりました。
出囃子がないので、兼好師匠が怪しい笛の音を出して、それに乗っての登場でした。
兼好師匠は、横笛が得意なのですが、この日の笛は手に入れたばっかりで、
まだ、音がちゃんと出せないといいながらも、頑張って笛を吹いておりました。
そして、高座に登場の恩田えり師匠。まずは、一曲、端唄「縁かいな」 でした。
♪夏の涼みは両国の 出船入船屋形船 上がる流星星下り 玉屋が取持つ縁かいな ...
こんな普通の芸が続くはずもなく、ここから、えりちゃんも五輪の話題に。
えりちゃんは、テレビのない生活をしているそうで、五輪は、もっぱら、
近所の洋食レストランの、大画面テレビで観ているんだそうです。
その日は、卓球とアーチェリーを見ていたけど、それが共に民放なのでCMが入る。
この時間が、どーもえりちゃんは苦手で、CMになると「チャンネル変えて下さい!」
と、あの調子で怒鳴りちらしていたら、店員さんに「恩田さん!煩い、そんなに言うなら、
リモコンを貸すので、自分でチャンネル変えてください」と、言われてチャンネル権をゲットしたそうです。
それでもういい気になって、CM中チャンネルを変えていたら、文楽の大師匠:竹本住大夫師匠が映った。
思わずチャンネルを止めて、その芸を食い入るように見ていたら、店員から「それ、五輪ですか?」と、
イヤミな突っ込みが入って、それでもえりちゃんは「ハイ、五輪です!文楽も立派な五輪競技です」と言ってやったそうです。
でも、流石にレストランは、表に“オリンピック中継中”のカンバンを掲げて、客を集めているので、
住大夫師匠ばかり見ていると、気が引けたので、CM中だけ住大夫師匠にしていたそうです。
そんな感じで、リモコン操作に熱中していると、またくだんの店員から「恩田さん、飲み食いが疎かに成ってます!」
と、イヤミを言われて、それでもめげずに観ていると、文楽の番組は短くて終わってしまい、
CM中に観る番組がなくなったので、リモコンを店員に返して、食事とビールを飲み切って帰ったそうです。
この人に、気に入られたレストランも、いい迷惑なんでしょうねぇ、毎日あの猪突猛進で来られるんだろうから。
兼好さんの言う、第三者的に見ている分には楽しい人だけど、
絶対に、家族にはなりたくない、寅さんや志ん生師匠みたいな人だと思います。
こんな竹本住大夫師匠マクラから、実録シリーズ・モンゴル編へ。
このモンゴル話に入る前に、東京も五輪に立候補なんてしているけど、
次の次あたりは、モンゴルで五輪やって欲しい!と、言うえりちゃん。
乗馬を習う体験キャンプに、女性雑誌編集者が体験ツアー参加するお話です。
過酷な乗馬キャンプを通じて、乗馬のインストラクターに恋をします。
そして、ツアーの通訳が、「モンゴルは、今は温暖ですが、年間8ヶ月は極寒の地だから、
本当に彼が好きだと言うなら、次は寒い季節のモンゴルを体験しなさい」と忠告されます。
その忠告を、ヨシ!極寒の地に行ってやると、再度モンゴルへ出かけるのですが…
マイナス20℃の世界を甘く見ていて、思いっきり公開する主人公のりえでした。
三遊亭たん丈の落語を聴くぐらいなら、えりちゃんの実録シリーズの方が百倍楽しいです。
3.お囃子教室/恩田えり
お囃子には、出囃子、地囃子、間囃子(ハメもの)などがあり、
それぞれについて、下座であるえりちゃんが解説してくれました。
出囃子では、変わった出囃子の特集で、たん丈くんの「スモーク・オン・ザ・ウォーター」や、
評論家の広瀬さんのトークショーの出囃子「バーン」とか、川柳つくしの「イエロー・サブマリン」
そして、えりちゃんが大好きな高校野球、
「栄冠は君に輝く」をどうしても弾きたい!!
そう言いながら、苦しかった国立研修生時代、
辛い事があると「栄冠は君に輝く」を弾いたんだそうです。
笑顔、この上ない“悦”に入った、ちょっと気持ち悪い、
えりちゃんは、笑顔で「栄冠は君に輝く」を弾きました。
そんなタップリのえりちゃんショーの後、兼好さんは何事もなく上がれるのか?
少し心配になるぐらい強烈なえりちゃんの1時間弱のオンステージでした。
4.鰻の幇間/三遊亭兼好
何事も無かったように、ポーカーフェースで高座に登場の兼好師匠。
そして、非常にピッタリのネタ、『鰻の幇間』をやりました。
鰻屋の二階の掛け字は、“四面楚歌”でした。できも良く笑いました。
お新香の胡瓜が、切れてなくて数珠繋ぎなのが、この後受けるのです。
5.打ち上げ
横浜にぎわい座で、時々見かけるドイツ人の女性を発見!!
この人が、ドイツ大使館で働いているので、兼好師匠の芸に惚れて、
ドイツでの彼の公演をサポートしていると聞いています。
日本に来て12年で、落語を理解する彼女は、ただものではありません。
オペラなどを日本人が理解するのとは比べ物にならないと思います。
客同士、落語の話に花が咲いて、兼好師匠は好楽師匠譲りのマメで、
サービス精神旺盛ですからねぇ、テーブルを全部廻って歓談して行きます。
我々の所は、黒門町、柏木、志ん朝師匠の話で盛り上がりました。
昭和の時代のおだんは、芸人を甘やかすばかりでなく、育てたんだと言う話で。
先に兼好師匠は次の予定が有ったので、30分程度で帰られましたが、
最後は、えりちゃんが“日大節”で〆て終わりました。
私は、一之輔、喬太郎、えりちゃんの日大節を聞いていたので、
なんとなくですが、合いの手を入れました。結構盛り上がった打ち上げでした。