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何年ぶりか?2年数ヶ月ぶりに、三鷹の星のホールに来た。
志の輔/談春/志らくが出ていた頃は、必ず来ていました。
志の輔が出なくなり、談春もやらなく成って、会員登録の更新を止めました。
久しぶりに、ここの会員の友人から、チケットを取って頂いて訪問しました。

昼2時からの会なので、三鷹の蕎麦屋も、久しぶりに訪問して、

焼き味噌や煮こごりなど、蕎麦屋らしいツマミで一杯やって、

会場に入りました。改装直後に行ったのが最後だったかな?

そうそう、こんな感じだったと、天上や壁を懐かしく眺めました。

そして、会場に来ているお客さんの中にも、見知った顔が…


そんな懐かしい三鷹の白酒・兼好二人会、こんな番組でした。

 

 

 


1.子ほめ/一力
高座返しで呼ばれたというよりも、おそらく太鼓が上手なんで声が掛かる一力さんです。

彼の『子ほめ』は、今年二回目、しかも、先週の山野楽器で聴いたばかりでした。

太鼓だけでなく、落語も一朝師匠仕込みで、上手くなりそうな予感の一力くんです。


 

 

 

2.馬の田楽/白酒
出囃子が、“ふるさと”でした。“ふるさと”ったって五木ひろしじゃありませんよ。

同様の「ウサギが美味しい」故郷の方です。(結果、兎は美味しく食べられる訳で…)

なぜ、こんな曲をチョイスしたのか?と言うと、週末、テレ東の「ソロモン流」に

談春師が出ていて、お客は女性限定の落語会で、その客からの質問


「師匠は、どういう気持ちで落語を客に伝えようと思っているんですか?」


に、対して、談春がちょっとキザに「俺を愛してくれぇ!! って感じかな?」

と、答えたのを取り上げて、白酒くんが毒を吐く!吐く! 吐き捲る。

よくもまぁー あの程度の顔で言えるよなぁ、から始まりまして、

確かに、咄家の中では、まぁ、マシな部類だろうけど、

一般市民に入ると、その程度の外見(みてくれ)で、

そこまでキザなセリフを吐く奴はいないと言わんばかりで、

これには、お囃子のえりチャンも賛同していたと、恩田えり師匠も巻き込んでおりました。


そして、楽屋でそんな談春の「ソロモン流」で盛り上がったので、

「えりチャン、最初の出囃子は、『俺を愛してくれ!』みたいなのを、

頼むから一発カメシてくれ!」と、言うと、えりチャンの選曲は、

この“ふるさと”だったんだそうです。 えりチャンらしい間性です。


そんなマクラから、田舎の言葉は何を言っているのか?

理解できないくらい訛った方言があるという話から、『馬の田楽』へ。

田舎言葉の面白さで、落語らしい展開なのですが、

小三治師匠のような、田舎の情景が浮かんで来るような、

牧歌的な魅力は、湧いて来ませんでしたね。

人、それぞれの味が有っていい落語なのですが、

この噺は、小三治師が見せるような、田舎へのノスタルジーが私は欲しいです。

おそらく、自分自身が年寄に近付いている証拠なんだろうと思います。


 

 

 

3.お化け長屋/兼好
マクラでは、夏はよく水族館に行くという兼好師匠です。

動物園は、動物がクッタリしてやる気なさげなのが嫌やなんだそうです。

確かに、動物園の動物は、夏は極端に動かないので見てもつまらんですね。

以前、横浜ズーラシアに真夏に行って、ゴリゴリした経験ありです。

兼好さんは、アザラシを観ていて、そうだ!白酒師匠と二人会だ、

と、思い出したと言って笑わせておりました。似てますネ、アザラシと白酒師匠。


そこから、『お化け長屋』へ


珍しく、長屋の全員で、職人風の江戸っ子を幽霊騒ぎを起こして、

これを追い出すところまで、最後までやりました。

私は、生で最後まで『お化け長屋』をやるのを聴いたのは、

この兼好さんと、志らくだけです。

だいたい、職人風の江戸っ子を杢兵衛さんが追い出せずの場面で終わります。


兼好さんの『お化け長屋』は、楽しくて本人も楽しいだろうというのが伝わるのですが、

二番目にやってくる職人風の江戸っ子が、もう少し乱暴者に描ければと思います。

かなりいいんですけどね、画竜点睛を欠くとまでは言いませんが、惜しい気がします。


 

 

 

4.風呂敷/兼好
兼好さんに合っている噺だと思います。

ただ、「おでんに履を納れず」は、三遊亭であっても「おでん屋が食い逃げを警戒するだろう」と、

志ん生を踏襲して欲しいです。また、「直に冠を被らず」もやって欲しいです。

そうは、言うけど、「君子」を“キミコ”と言うのは、兼好流で面白いです。


「キミコ豹変すだ」

「あんた!それどういう意味?」

「キミコは、突然、豹柄を着たりするんだよ!!」


兼好さんらしいクスグリで、クスッと笑えました。

この君子シリーズに、是非、伊達君子ネタを加えて欲しいです。

 

 

 


5.笠碁/白酒
今年、白酒の『笠碁』は、これで四回目です。

いいかげん、梅雨は明けたんで、違う根多が聴きたかったです。

根多までもが、戻り梅雨になった、三鷹の二人会です