3日に引き続き4日も開催されました。

この会は、落語家のファン感謝デーみたいな企画です。

落語は、短めの根多を6席紹介(講談も1席あります)

ここで、今回面白い現象に気づきました。


それは、6人もの演者が出るので、皆さん早く終わらせて、

進行をスケジュール通りにやろうとするのです。

昨日、1日その比較的高速な落語でアイドリングしているので、

今日は、ノッケからこの高速落語が心地よく感じました。


でも、この速度で、独演会とかでやられると、

噺が頭に入って行かないと思いました。

例によってじゃんけん大会で、順番を決めて高速落語の幕開けです。

 

 


1.湯屋番/柳家三三

何度も聞いているけど、無駄がない。三三くんにしては珍しい速さです。

標準より、やや遅め丁寧めの三三くんが番台に若旦那が上がる前から高速です。

そして、番台での妄想が高速!! 寄席だとこの速さなのか?

ただし、毎回不満なのが、小三治師匠はやるのに、「さて、その次は」をやらないの。

目白の小さんがやったみたいに、やって欲しい。

そいう所を、喬太郎はああ見えてやるんですよねぇー


さてその次は江ノ島の

岩本院の稚児あがり 普段着慣れし振袖から、髷も島田に由比が浜

打ち込む波にしっぽりと、女に化けて美人局 油断のならぬ小娘も、

小袋坂に身の破れ悪い浮き名も龍の口、土の牢へも二度三度、

段々超える鳥居数 八幡様の氏子にて、鎌倉無宿と肩書きも

島に育ってその名せえ、弁天小僧菊之助


に、対して、湯屋の煤之助は短いねぇー

誰か、これも同じくらいの寸法にしないものか?

志らくとかにやって欲しいぜ。


さて その次は お湯~屋の奉行人に住み込んで

普段着慣れしメリヤスのシャツ股引も穴だらけ

煙突小僧 煤之助


 

 

 

2.人形買い/春風亭一之輔

この『人形買い』も凄かった!早かった。

最初、人形屋までは、普通の寄席の感じだったの。

でもね、これが定吉が荷を担ぐと速くなるのです。

最後に、定吉が若旦那と神奈川から来てる女中のおもとの話、

これを語りだすと、まるで吉本新喜劇並に速いのです。


三三兄さんに負けるか?!みたいな高速『人形買い』でした。

 

 

 

 

3.替り目/三遊亭遊馬

これまた、酔っ払いが車に乗るところから全速でした。

酔ってました。ベロベロです。笑いました。

この酔っ払いは良かったけど、最初は“佐野さ”でお願いしたい。

そして、酔っ払いが最初から全開だったので、

後半、飽きが来ましたね、緩めらんないのがきつかった。

おでんのくだりから、最後のノロケにもう一工夫あれば完璧でした。

 

 

 

 

4.火焔太鼓/笑福亭たま

この日のベスト根多が、これでした。枝雀さんか?と思うくらいに高速。

なんだろう、客を考えさせない速さなのですが、動作と音と単語のチョイスが良いから、

笑ってしまうのです。緊張と緩和で笑わせるのですが、速度は超高速なのです。

これは高度ですよ。普通は、笑いにならず、講談の修羅場読みか?!

みたいな雰囲気になるのですが、無駄の切り方が半端ないのです。

普通、全部やると速い人でも20分、遅い人だと35分くらいの根多ですよね『火焔太鼓』

それを、15分掛からずにやる、たまの北朝鮮の人工衛星なみに速い『火焔太鼓』

笑い通しで、息ができない一席。是非、みなさんも、こいう企画で聴いて下さい。

これ、多分、独演会とかで聴くと評価が変わります。


この流れで、三三『湯屋番』→一之輔『人形買い』→遊馬『替り目』だったから、

この『火焔太鼓』が生きるのです。たまの昨日の『茶屋迎い』の後だと、

フぅーンで終わっていると思うのですよ、この会だからこその、

ベストな1席だったと確信します。


 

 

 

5.堀の内/三遊亭兼好

これは、速くて当たり前の一席なので、前の四席で練習しているから、

もっと!もっと!もっと速くても笑いに付いて行けるぜ!みたいになってました。

それを察知するかのように、更に高速『堀の内』を見せる兼好さんも凄い!

上手いです、空気が読めます。これで、人気が出て、次の人生ゲームが一番人気だったのか?


 

 

 

6.真田親子/旭堂南湖

何で続きものをやるのか?洒落なんだろうとは思うけど…

本寸法もできるところを見せて、会は終わりましたが、

この後の大喜利でやった「咄家人生ゲーム」は笑いました。


 

 

 

 

7.咄家人生ゲーム

これは、六人の咄家が、巨大ボードゲーム/双六で“上がり”を競いました。

そして、誰が六人で最初に“上がる”か?をお客さんは人気投票して、

当選者から抽選で3名様に、六人の寄書サイン色紙が貰えるという企画。

(昔、大阪であやめ姉さんがやっていた企画のパクリですね)


ここで、私は、できるだけ人気のない人に投票しようと思いました。

よって、三三、一之輔、そして兼好はココで排除です。

残る、遊馬、南湖、たまを比べると、南湖さんは昨日の「達川ぁー」で人気出てるし、

たまは一応主催者で、今日の『火焔太鼓』で客の心を鷲摑み、

逆に、遊馬師匠は、『替り目』で女房のお尻を触ったので…

遊馬師匠に投票しました。


結果、人気投票は、今日の『堀の内』と昨日の『黄金の大黒』で、

ちゃっかりしているイメージも手伝って兼好さんがダントツトップの35票

100人が入場していますから、およそ1/3が兼好さんに集中していました。

二位・三三17票、三位・一之輔16票、四位・南湖14票、五位・たま13票。

そして、予想通り遊馬師匠が最下位で唯一の一桁8票でした。


もうここで、かなり有利なのです。兼好さんに投票したら1/35ですよ、

それに比べて私の遊馬は1/8です、期待値で4.38倍も違うのです。

確率をちゃんと勉強していて良かったと思いました。


一方、ボードゲーム式すごろくなので、必ず、マスにイベントが書かれていて、

やれ「○○を飲む」とか「○○を食べる」とか「○○をする」なのど、

着物が汚れる可能性のあるイベントが発生するので、メンバー6人には、

浴衣を持って来てくださいと、主催者・たまよりメールが有ったのに、

浴衣で来たのは、遊馬、三三、一之輔の三人だけ。

兼好さんは、普段着も着物だからと汚れても良い着物持参で参戦。


ところが、たまは、宿泊先のアパホテルの浴衣で、かなりツンツルテン。

南湖先生に居たっては、ホテルの寝巻きが浴衣ではなかったので、

バスローブを着て参戦!一人だけ、ローマ人か?!みたいな井出達でした。


更に、ゲームは最初くじ引きで、3つのコースに分けてスタートします。

それは「古典コース」「新作コース」「芸能コース」の3つです。

六人がくじを引いた結果「古典コース」…三三、南湖。

「新作コース」…兼好、一之輔、そして「芸能コース」…遊馬、たまです。


兼好さんが買ってきた、CXの「ごきげんよう」仕様のサイコロを、

まずは、「芸能コース」の遊馬さんからで
勢いよく飛び出したのに、コマイベントは「シャブで逮捕されて一回休み」

罰ゲームで、自分に投票した8人のうち抽選で選ばれた武田さんという屈強な男性から、

力一杯のシッペを腕に受けました。前途多難です。


二番手のたまさん、「歌を出す」イベントは、

自身への投票者の中から選ばれた人からのリクエスト曲を歌う。

リクエストは、「ミスチルを歌ってください」だったが歌えず、罰で腕立て伏せ。


三番手兼好さん、「根多を増やす」イベントは、

自身への投票者の中から選ばれた人からのリクエストのお題で小咄を作る。

お題は、「雨合羽(アマガッパ)」だったが、できず、ここも罰で腕立て伏せ。


四番手一之輔、「古典に目覚める」イベントは、

古典コースのスタートに移っただけ。

1発目に振出に戻るを引いた悲しさがありました。


五番目南湖さん、「腕を鍛える」イベントは、

いきなり腕立て伏せをしなければいけない罰でした。古典コースは基本腕立!


六番目三三、こちらも「腕を鍛える」


遊馬師匠やすみで、たまの二投目、「嫁を貰う」

自身への投票者の中から選ばれた人とゲーム終了まで手をつなぐ。

この嫁は、代わりに腕立てしたりサイコロ振ったりできます。

選ばれた嫁は、推定50代くらいの女性でした。


続いて、兼好さんも「嫁を貰う」

ただし、選ばれたのが男性、しかも兄弟か?親子?みたいな、

兼好さんそっくりの人で、めちゃくちゃ受けました。


一之輔は、古典コースに移り「腕を鍛える」

会場のオバサマを指差して「こういう人でもいいから嫁が欲しい」と叫ぶ


南湖さんは、またまた「腕を鍛える」

多すぎる!古典コースは基本腕を鍛える


三三は「師匠に叱られる」、一回休みでイベントは

自身への投票者の中から選ばれた人からリアルにダメ出しが罰。

しかし、三三に投票しているのは、三三ファンなので、

「悪いところはありません、全部すてき」とか言いやがって…

「目白の小さん、小三治の流れの通り、音羽屋のくだりを入れて『湯屋番』はやれ!」

とか、洒落たことは言えない三三ファンでした。

結局、罰は腕立て伏せに。


1回休み明けの遊馬師匠「情熱大陸に出る」イベントは、

情熱大陸は、ドキュメントなので財布の中身を全員に公開する。

1万6千百1円でした。喬太郎みたいに変なカードは持っていませんでした。

ちなみに、以前、喬太郎は財布に風俗のポイントカードを持っていて、

それを文左衛門に公開されてしまいました。


たまさんのは「大名跡を襲名する」イベントは、

自身への投票者の中から選ばれた人に、扇子or手ぬぐいを差し上げる

たまは、嫁が居るので、抽選を引いたが自分は当たらず


兼好さん、ここで「大名跡を襲名する」

出だすと、同じようなイベントが続きます。


一之輔、念願の「嫁を貰う」

30代の女性が当たり、ルンルンの一之輔。

途中で、肩を組もうとして嫌がられ、メンバーに告げ口される。


南湖さん、「師匠に叱られる」一回休み、

選ばれた人のダメ出しが「子供の演じ方が可愛い過ぎる」

これは、ダメ出しじゃないという判定で、腕立て伏せ


遊馬師匠、一番順調!「大名跡を襲名する」

何かやるのですが、「財布」という声が飛ぶが扇子を上げる。

しかし、その扇子は木久扇師匠のでした。


たまさんは、「笑点に出る」イベントは、

自身への投票者の中から選ばれた人からお題を貰ってナゾ掛けする。

お題は「梅雨」 「梅雨と掛けまして、ナゾ掛けが上手くできない私と解く」

「そのこころは!」「ぜんぜんできひんなぁー 前線できひんなぁー」

これは、ナゾ掛けになってないので、腕立て伏せ


兼好、なんと!「会長になる」イベントは、

残り5人のメンバーに会長として千円の祝儀を切る

「協会でもないのに、会長に成って損した!」と愚痴る兼好さん


一之輔も「笑点に出る」

お題は「GW」「GWと掛けまして、最大級の感謝を表す言葉と解く」

「そのこころは!」「連休、ベリーマッチ」

これは良しとされましたが、ナゾ掛けではない!と私は思いました。


三三、いよいよ「嫁を貰う」

選ばれた推定50代の女性、「やぁー凄い!」と絶叫。

目がトロンとなって、三三と手を繋ぐ。

三三に「汗ばんでるけど、大丈夫ですか?」と言われる。


遊馬、嬉しくない「会長になる」

1万7千円しかないのに、5千円は…

三三くんは洒落で、「嫁、収入」と千円を嫁に。


兼好、新たなイベント、「国宝になる」とは、

芸に重みが出るように、嫁と仲良く釈台を持つ。

10kg近い釈台を持ってゲーム続行。

「会長からの国宝だから我慢しなさい」と言われてました


一之輔さんも、新イベント「紫綬褒章をもらう」、これは、

メンバー5人からご祝儀を千円づつもらう。

「真打の方は、総額いくら貰ったんや」と聴かれ捲くるが、
一之輔口を割らず。


南湖さん、最後に春がきた!「嫁を貰う」

舞台が凄いことになって、5人目の嫁が舞台に上がる


三三師匠は、「協会を脱退し家元になる」イベントは、

古典コースのスタートに戻り、

この後ずーーと家元口調でゲームを続ける。

久しぶりに談志のものまねをする三三くんを見ました。

手ぬぐいで、バンダナしてやりました。


遊馬、遂にゴール!!「惜しまれつつ亡くなる」

イベントは、打ち上げ代の免除と祝杯。

センブリ茶を飲まされてました。


そして、結局、遊馬師匠に投票した8人全員にサイン色紙が貰えました。

見てください!これをゲットしました。


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