久しぶりに行きました。2月に小せん/歌之介/圓楽以来です。
今回も私好みのメンバーでしたが、思ったより人気がなくて、
超満員ではありませんでした、当日券も有るぐらいでね。
さて、そんなJAL名人会の内容は、こんな感じです。
・平林/柳家おじさん
・うなぎ屋/三遊亭圓馬
・ポカスカジャン
・厩火事/桂ざこば
仲入り
・小言幸兵衛/春風亭一朝
・真景累ヶ淵~宗悦殺し~/一龍斎貞水
1.平林/柳家おじさん
かなり慣れた感じで、おどおどした所が無くなった“おじさん”です。
これまでに、『狸札』『子ほめ』『転失気』を聴いていますが、
『平林』は、今回が初めてでした。元気良くて前座らしい一席でした。
愛嬌も出て来て、権太楼師匠の弟子らしく成ってきたと思います。
2.うなぎ屋/三遊亭圓馬
この圓馬さんは、初めて聴きました。芸協の方なのでまず聴く機会がない。
凄く口跡が綺麗で、噺のリズムも良かったです。知らなかったら同級生でした。
先に聴いた小満ん師匠の『素人うなぎ』とは違って、寄席でよく聴くパターンの『うなぎ屋』
職人が留守で、主人自ら腕をふるうのですが、鰻を捕まえるのすら一苦労します。
そして、鰻を持ったまんま外に出て、行き先は、前の鰻に聞いてくれ!となります。
本と、良い声の持ち主で、志ん朝師匠の声に似ている感じでした。容姿は、全然似てないけど。
そうそう、出囃子が当然ながら“圓馬ばやし”を使っていました。
この出囃子を、なぜか文珍師匠も使いますよねぇー 圓馬じゃないのに。
3.ポカスカジャン
“笑点”など、短いステージはテレビで観ているけど、20分という尺で観たのは初めてでした。
なかなか芸達者です。ボーイズ芸を、現代に伝える芸だと思います。
歌も演奏も、一流なので、ギャグをやると受けるのだと思います。
津軽弁のボサノバと、邦楽でやる「ロッキーのテーマ」が気に入りました。
4.厩火事/桂ざこば
かなり久しぶりだと思ったら去年ざこば師匠を聴いていなかったのです。
一昨年、茅ヶ崎で『子は鎹』を聴いて以来になります。
マクラが新しく成っておりました、孫の値多です。方々でやられているはず。
大泉逸郎 の“孫”を歌ってから「孫は宝もじゃありまへんなぁ!」と言う師匠。
娘二人に孫が同時にできて、実家から10分圏内に二人とも居るので、
毎日のように1歳ちょいの孫を連れて、里帰りして来るそうなのですが、
孫は、まだ言葉を喋らずに泣くばかり!これに閉口すると言う師匠。
自分が先に離婚するはずだったのに、次女のまいチャンが、
三枝師匠の弟子・三若くんと離婚したのを愚痴りながら、
「夫婦の縁というものは…」と、言って『厩火事』へ。
ざこば師匠の持ち値多でも、鉄板に受ける値多です『厩火事』
なんせ、お崎さんが可愛らしく演じられるのが好感ですね。
今回も独自なクスグリと、織り交ぜながらざこば節全開でした。
5.小言幸兵衛/春風亭一朝
一之輔くんの真打披露に連日お付き合いされているけど、
思ったよりも疲れ知らずの一朝師匠でした、まぁ、弟子の出世は嬉しいよねぇ。
マクラは、定番の稲荷町の正蔵師匠の逸話を紹介しました。
“餅のカビ”と“右足の膝が痛い”の二つです。
そのマクラから今回は、『小言幸兵衛』、余計なクスグリを入れずに本寸法で演じます。
まず、1人目の客、言葉がぞんざいな豆腐屋さんの江戸弁の啖呵で聞かせて、
二人目の仕立て屋さんは、後半の芝居仕立になる辺りでもう一度本領発揮。
楽しそうに演じる一朝師匠を見ていると、こちらも楽しくなる一席でした。
6.真景累ヶ淵~宗悦殺し~/一龍斎貞水
今回はJALの収録だから、派手な照明はナシか?と思ったけどありました。
毎回、噺に集中しだした頃に、あの照明のチカチカで散漫になります。
そして、貞水先生はちょっと臭いよ、くどい!好みの問題でしょうけどね。
前座のおじさんから貞水先生まで、3時間タップリで1,000円は本当に安い会です。