ここで、小せん襲名の頃から彼が勉強会的な独演会を始めているのは知っていたが、

実際に見るのは初めてで、2年、いや3年ぶりくらいの“なかの芸能小劇場”です。

定員100人のホールに70~80人くらいの入りで、ちょうどいい感じでしたね。

このホールは、落語ジャンクションが行われていた頃が一番通いました。

それが最近は本当にご無沙汰で、北口側に下りたのが久しぶり!

どうしても中野ZEROホールのある南口なんですよねぇー最近は。

 


そんな、四回目の小せん通りは、こんな内容でした。

 


イメージ 1





 


1.ラブレター/いっぽん

柳亭痴楽の名作『ラブレター』です。感じを出すのが結構難しいと思います。

用意されているギャグが面白くて、そのままできる!のですが、

痴楽な感じのギャグなんですよねぇー だから痴楽にやらないと客は笑わない。

いっぽんくんのは、今時のピン芸人の漫談風なんですよねぇー

もう少し腕を上げてから挑戦して欲しい一席だと思いました。

 

 

 


2.人形買い/小せん

つい先週、甚語楼くんがこの『人形買い』をたっぷりやって、

道すがら定吉が若旦那と女中の濡れ場話を語る!!

そんなところまでやったのを聴いたのですが、

今回の小せんくんは、最後のサゲまでやりました。

長屋に人形を持って帰って来て、八卦見の先生と、

講釈の先生に、太閤様か?皇后様か?の、

人形選びのアドバイスを受けたら、それぞれから、

見料と木戸銭を取られて、人形の割前からギッた1円が無くなる。


それで、赤ん坊が生まれた神道者宅に人形を届けると、

神道者が、「お心にかけられまして、

あたくしを神職と見立てて、

神宮皇后さまとはなによりもけっこうなお人形でございます。

そも神宮皇后さまと申したてまつるは、

人皇十四代仲哀天皇の御后にて……」

と能書きを垂れるもんだから、


松公は、慌てて

「待った待った、講釈料は長屋へのお返しからさっ引いてください」

というサゲまで、本当にたっぷりやりました。

ここまで聴いたの2回目?3回目?って感じです。

『人形買い』は、1/3のとこまでしか、まずやらないからねぇー

 

 

 

 

3.お血脈/扇辰

シークレットゲストは、入船亭扇辰さんでした。

シークレットゲストなので、開場入りも開演過ぎになるし、

公演の宣伝はしてもらえないと、愚痴を言いながらマクラへ。

それでも、シビックホールの“三K辰文舎”の宣伝はしっかりやりました。


扇辰さんの『お血脈』は、初めて聴きました。

『お血脈』といえば、わか馬時代からの小せんくんの十八番!

それをゲストでわざわざやるのだから、期待しました。

そして、期待通りの内容。特に笑ったのが、

扇辰さんが落語の中で歌うのです、扇辰さんがですよ?!扇橋師匠じゃなく。


替歌なんです、“タコの歌” 湖畔の宿(高峰三枝子)のメロディーで、

なんとも不思議な歌を披露しました。五右衛門が釜の中で歌っている設定で。

 

 

 


4.猫の災難/小せん

これは、二月の「あーとすぺーす風」での落語会でもやりました。

あの時よりも、酒に酔ってからが丁寧で、更に良くなっていました。

ただ、兼好くんや小三治師匠のような、「私、これが得意です!」

そんな雰囲気は、まだ出ていないし、工夫の余地ありですね。

これから、回を重ねて、さらに良くなると期待したいです