横浜にぎわい座での、白酒独演会に、金曜日に行きました。
1階席は、満員でしたが二階席は、まばら。雨の影響も多少在ったのか?
さて、この会の開口一番は、きょう介さん。『手紙無筆』をやりました。
前座噺の中では難しい噺ですよね。白酒くんもマクラで言っていましたが、前座に語らせるには、かなり難易度が高い噺ですよ。
これを笑いにしないといけないのだから、かなり厳しいと感じます。
でも、きょう介さんなりに元気よく、教えてられた通りにやったのでした。
まだまだ、修行中、受けなくても、ひたすら教えられた通りやり切るのも、前座修行のうちなのか?
そんな事も考えながら、きょう介さんの噺を聴いておりました。
どこで化けるか分かりませんからね、咄家さんは。きょう介さん!頑張って下さい!名人と呼ばれるその日まで。
きょう介さんの後、白酒くん登場。前日に行われた一之輔の真打披露パーティの様子を話ながら、
落研時代の話になり、裏原で“古着”を買った想い出へと移ります。
アッ!これは、一度聴いたことが有る。そうだ、間違いない『明烏』をやるぞ!そう思っていたら予想通り『明烏』でした。
先週聴いた馬桜師匠とはひと味違う『明烏』です。吉原土手を歩く場面、お茶屋を「お巫女の家」と言って騙す場面、
ここまでは、ゆっくりしたリズムで来て、時次郎が“ここは、吉原と言う所ですね!”と気付く辺りから早くなる。
そして、嫌々宴会に付き合う時次郎。畳に“のの字”を書いて泣き、
「かさをかきますから!」と罵声を浴びせ、二宮金次郎の話を引き合いに出し、最後は「おっ母さん!」と叫んで花魁の部屋に入れられる。
この後、またリズムがユックリと烏カァーで夜が明けて、時次郎が変貌します。
甘納豆が食べたくなる『明烏』でした。
仲入り後、食い付きに登場は、亡き志ん五師匠の弟子で志ん公さん。
仕種なんかが、志ん五師匠に、よく似ています。明るい高座で、もうすぐ真打。そう!一之輔に抜かれた組です。
軽く自己紹介的なマクラから、『棒鱈』をやりました。明るくて悪くない。三之助が時々やるのよりは、良かったです。
ただ、やっぱり談春の『棒鱈』みたいに、本人の楽しい気持ちが、お客に伝わる!そこまでは、行きませんね。
そんな志ん公さんの後は、白酒くんが再登場。トリ根多は、『お茶汲み』
これは、前月末に、成城ホールでの「セゾンド白酒」と、全く同じ根多。
一度やっているから、リズムが良くて丁寧でしたね。雲助一門らしい噺で〆られた会になりました。
白酒くんの会は、本当に毎回笑わせて貰えます。