文化放送のスタジオで200人くらいのギャラリーを入れた落語会。

主に、立川流の出演が目立つ会なのです。そして、立川こはるが、

その1年目から、開口一番を勤め続けている会なのです。

かもめ亭も、落語ファンには、かなり認知され、同時にこはるも。

早く二つ目になりなさい!こはる。


そんな愛でたい今年第一回目のかもめ亭は、こんな内容でした!!


 


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1.平林/立川こはる

前座らしい噺です。寄席では聴くけど、ホール落語じゃ珍しい。

無筆の定吉が、旦那様のお使いで手紙を届けに行く。

届け先が“平林さん” このヒラバヤシが覚えられない。

旦那様に、「ヒラバヤシ」と口ずさみながら遣いに行けと知恵を付けられ、

ヒラバヤシ!ヒラバヤシ!と言いながら歩いているが、

信号無視を、警官に注意されて、口ずさむ文句を忘れる。


仕方ない、道行く人に、宛名「平林」の文字を見せて読んで貰うが…


・タイラバヤシ

・ヒラリン

・イチハチジュウノモクモク

・ヒトツトヤッツデトッキッキ


と、覚えのない読みばかり教えられる。

仕方ない!!、これを全部繋げて唱えて行こう。

バカな野郎も在ったもんです。


♪タイラバヤシかヒラリンか、イチハチジュウノモクモク、ヒトツトヤッツデトッキッキ♪


こはるらしく明るく楽しい一席で、10分程度でお後に交代となりました。

もっと聴きたい!早く、二つ目になりなさい“こはる”。


 

 

 

2.片棒/金原亭馬治

この根多は、柳亭市馬に限ると思っています。

それでも、同じ“馬”繋がりなので、馬治さんのも!少し興味を持って聴きました。

だが、結果は「うぅーん」でした。過去、5年どんな『片棒』を聴いたかといと、

市馬師匠以外だと、下記のような咄家さんのを聴いています。


・柳亭こみち … 女性にしては良くデキていました、練習の跡を感じる一席


・桂ひろば  … 荒削りですけど元気が良くて好感です


・立川志の吉 … 明るさは在るけど、ちょっと雑です。詰めが甘い!


・入船亭扇遊 … 本寸法で、喉と声の良さ、そして歌好きが出ている!


・桂歌之助 … 悪くないのですが、個性がもう少し欲しい、無難です


・柳家花緑 … 今なら弾けていたと思いますが、悩める時代に聴いたのでダメでした


・立川志らく … もはや『片棒』ではありません!新作に近い志らく落語です


・柳家喜多八 … 次男のとろころで腹一杯になる感じ、やり過ぎです


・立川談笑 … らしい改作で、オカマの長男が気に入りました


ちょうど、馬治さんが11人目の『片棒』なんだけど、本当に平凡でした。


 

 

 

3.抜け雀/桃月庵白酒

一ヶ月に二回聴いてしまいました。ただ、若干丁寧でした今回が県民ホールより。

ただ、マクラはらしい毒を吹きました。文化放送!TBS系列なのに日テレの話。

しかも、大正製薬がスポンサーなのに、某乳酸菌会社の話。

でも、いつもよりは短いマクラから、雲助話を振って『抜け雀』へ。

 

 

 

 

4.お血脈/春風亭百栄

マクラでは、この季節風邪が流行っているって話をして、

治療、医学の話から、ヒポクラテスの医学に関する名言へ。


ヒポクラテス曰く

「重病な患者は、きっちり治癒する治療が必要である」


ヒポクラテス曰く

「十分な睡眠が取れない病人は、死ぬかもしれない」


ヒポクラテス曰く

「原因不明で突然こける人は、病気かもしれない」


「医学の父」ヒポクラテスも意外と普通であると笑いを取って、

医療の話から手術へ、そこから宗教観について語り、

釈迦の話をして、『お血脈』へ。


入り方は良かったが、感じの『お血脈』は、工夫がない。

百栄くんの滑舌では、石川五右衛門がイマイチなのも原因か?


 

 

 

5.干物箱/柳家小満ん

いつ聴いても黒門町の師匠を踏襲するマクラと、黒門町のリズムだ!

大好きです。無駄のない落語なのです。妙なクスグリなく笑いを取るのです。

若い咄家に、本と見習って欲しい『干物箱』です。

21世紀には、誠に貴重な存在:小満ん師匠。機会が在ったらまた聴きます。

 

 

 

 

さて、かもめ亭 五周年記念 VOL.Ⅰの点数は82点です