順位 演者 席数
1 柳家三三 44
2 桃月庵白酒 37
3 立川談春 35
4 柳家喬太郎 27
5 三遊亭遊雀 26
6 三遊亭白鳥 22
7 立川志の輔 21
8 柳家小せん 17
9 柳家甚語楼 16
10 柳家小三治 13
次点 立川談笑 12
今年の第一位は、柳家三三くんでした。
去年が第五位、その前が第三位。
そして、三三くんを44席聴いたのに、
同じ演目が2つしかなかったのにも驚きです。
しかも、それが『強情灸』と『鮑のし』なのです。
年間800席は高座に上がるという三三くん!
持ち根多の豊富さも半端じゃないと思います。
また、三三くんの数が増えた所以は、『嶋鵆沖白浪』を六ヶ月通しで、
横浜にぎわい座で全12回を聴いたのもあるけど、
それ以外にも、北村薫作品を寸劇風な朗読で仕上げた会や、
江戸時代の寄席風のセットで、根多卸しの『札所の霊験』をやったりなど、
新しい事に、色々と挑戦し、良い結果を残した事が1番だと思います。
次に、第二位の白酒くんは、二回以上の根多が、
『おばけ長屋』『ずっこけ』『だくだく』『井戸の茶碗』
『幾代餅』『甲腐い』『宿屋の仇討』『不動坊』
と、8席ありましたが、「またコレかよ!?」と言うよりも、
「またコレが聴けて良かった!!」だった。
だから、37席も聴いたのだと思います。
昨年から会を増やし、新根多にも挑戦している白酒くん!
来年も、成城での「セゾンド白酒」と、にぎわい座の「白酒ばなし」
日本橋亭での「甚語楼との二人会」を中心に聴きに行きます。
第三位の談春は、成城とにぎわい座で同じ演目をやる関係で、
両方を聴きに行くと被る演目が出てしまいます。
なので『按摩の炬燵』『高田の馬場』『人情八百屋』『猫久』は二回聴きました。
それと、本多劇場での春風亭昇太プロデュースの会での演目を、
これも横浜にぎわい座でやったので、『力士の春』と『咄家の春』も二回聴きました。
それでも、談春は同じ根多に当たりません。
昨年は、第一位で47席、一昨年も36席聴いて第二位でした。
まぁ、来年も40席前後は聴きたいと思っていますから、
年間20回を目標に、談春独演会に足を運ぶ所存です。
第四位は、柳家喬太郎!SWA解散もあったりして会が増えました。
また、『牡丹燈篭』の三日連続6回公演にも行ったので27席聴いたのです。
それで、二回聴いたのが『ハンバーグができるまで』と『任侠・流山動物園』の二席だけ。
喬太郎も、持ち根多が実に豊富なのでね。同じ根多に本と当たりません。
ただ、喬太郎は、独演会を首都圏では、まずやりません。
唯一、出版記念でやるくらいで、たいてい二人会です。
しかも、さん喬師匠との親子会が多いのです!
だから、扇辰さんとの二人会での根多卸しを、来年も聴いていきたいと思います。
第五位は、三遊亭遊雀でした。今年から独演会を意識して聴きました。
『居残り佐平次』と『初天神』、そして『船徳』を二回聴きました。
それでも、彼も持ち根多が多くて、あとは一回だけです。
本寸法で、王道の古典を聴かせるのですが、個性が出せる噺が限られます。
それと、あの泣く仕草だけでは、飽きてしまいます。
マクラも面白いし、芸の技も一流です。言い立ても噛まないし。
更なる心境地に期待しながら、来年もチェックして行きます。
第六位は、三遊亭白鳥でした。SWAの解散とWホワイトの会、
それと、マークさんのYEBISU亭への出演で今年は20席も聴いてしまいました。
新作落語の白鳥なのに、『砂漠のバーの止まり木』『シンデレラ伝説』
そして『鉄砲のお熊』の三席を二回以上聴きました。
『砂漠のバーの止まり木』などは、三回も聴いてしまった!!
ただ、白鳥くんの芸は、八代目文楽と真逆で、
二度と同じように噺ができないので、二回聴いても毎回新鮮です。
裏を返すと、良かったものが悪くなる場合も多々あります。
本人が飽きない程度の回数繰り返した根多が、デキが良いですね。
第七位は、立川志の輔でした。例年、20席前後は聴く志の輔。
今年は、なんと言っても本多劇場恒例の『牡丹燈篭』を止めて、
変わりに古典長講ものをやる会を春と秋に二回やりました。
そんな中で、PARCO劇場の再演でやった『中村仲蔵』が良かった。
本多劇場の後、横浜にぎわい座でも聴いて、暫くは聴かなくていいけど・・・
志の輔は、同じ根多に結構当たります、今年も二回聴いたのは、
『中村仲蔵』以外にも『みどりの窓口』『メルシー雛祭』『徂徠豆腐』
来年も、PARCO劇場から始めて、にぎわい座を中心に追いかけます。
第八位は、柳家小せんくんでした。去年から意識して聴く小せんくん。
声がよくて、音曲噺ができる若手です。そして、四代目の小せん芸を継承します。
あの独特の飄々とした感じがたまりません!もっと人気出てよさそうなのに、
戸塚での秘密結社みたいな落語会も気に入りました。
年に三回やる横浜にぎわい座と、戸塚:あーとすぺーす風の会、
この二つを中心に、来年も小さん落語を聴きたいと思います。
やる根多も、上位の皆さんとはちょっと違うんですよねぇー
第九位は、柳家甚語楼くんでした。彼は白酒くんとの二人会で知りました。
なかなか玄人好みのする芸で、細かい技がたまらなく良いのです。
そして、昨年より独演会も年に2回ペースで開催しています。
それ以外にも、“らくごよったり”という四人の会などもやり、
相互に研鑽しつつ、芸を磨いている最中です。
権太楼一門も総領弟子、遅咲きですが、これからも応援したい一人です。
第十位は、柳家小三治でした。例年より3つ程度会が減り、
年間20席は聴きたい師匠なのに、13席どまりになりました。
理由は、遠い会場に行けなかったのと、他を先に買っていてダメでした。
しかし、今年はいい演目を聴けたと思っています。
まず、震災直後の四月に荒川で聞いた『馬の田楽』
疎開と終戦の思い出を語り、この『馬の田楽』をやったのですが、
涙が出そうになるくらい、のどかな田舎が被災地と被る一席でした。
そして、六月の『百川』と師走に聞いた『芝濱』と『宿屋の富』
なんだか、マクラが短くて根多をたっぷりやる小三治師匠を観てしまいました。
来年は、四月四日の横浜・神奈川県民ホールを既に予約しました!
また、『馬の田楽』と『おばけ長屋』が聴きたいです。
最後に次点は、立川談笑でした。北沢タウンホールの「月刊談笑」
これに三回行ってしまったので、12席も談笑を聞いてしまいました。
ハマルと通うようになる談笑の会ですが、私は年間2回程度がいいです。
さて、来年も、小三治と志の輔は、チケットが取れる限り最優先で、
談春、白酒、そして三三を次に取り、小せん/遊雀/甚語楼を間に入れて、
たまには、志らくや談笑、生志も聴く。そんな五百席を目指します。
ちなみに、ベスト10の咄家で、年間の55%を占めておりました。