今年も行きました銀座ブロッサムでの小三治師匠の会。
例年、この会で小三治師匠は仕事納めみたいですね。
今年は、落語のお仕事は、これで終わりだけど、気の重い仕事、
依頼原稿が二件あるそうです。
一つは、小里ん師匠と誰れだかの二人会での冊子が本になるそうで、
その本の紹介文を、師匠・目白の小さんに纏わる話などを織り込んで、
書いて欲しいと夏に出版社から頼まれて、まだ書いていないそうです。
年内に、なんとか?!と言われているらしい。
そして、もう一つ、それは三枝師匠の文枝襲名の冊子に、
各界の著名人のお祝いの言葉が集められるそうで、
その中に、東西の落語協会の会長同士でもあるので、
何かお言葉をと言われているそうです。
でも、12/20の締め切りには、ぜんぜん間に合ってないけど、
相手は、催促してこないので、このままダンマリで年を越すそうです。
そんな、落語は仕事納めの小三治独演会!こんな内容でした。
1.池田大助/〆治
『佐々木政談/佐々木裁き』と全く同じですが、お奉行様が大岡越前です。
お奉行ゴッコするのが、大助少年。後に越前の家来となり、池田大助となります。
基本がしっかりしていて、マセた子供が可愛い一席でした。
2.道灌/小三治
マクラで、何度か聞いた「太鼓の音色」について話されました。
テレ・ツク・テン・テンは難しいって話です。
普通に素人が叩くとテン!テン!テン!・テン!テン!テン!成る。
目白の師匠宅で練習していると、「ダメだ!ダメだ!なちゃいねぇー」
と、よく小さん師匠に叱られたけど、叩いてみせる師匠もできない。
この話を、さっきの小里ん師匠の本に書くそうです。
そんな話に混じりながら、自動車の免許を何歳で取ったかなぁー
と、しきりに考え込んで、消防車を追い抜く一般車両を、
自宅前の明治通りで目撃し、ビックリした!生まれて初めてだと言ってました。
小三治師匠にしては、驚く程短い20分弱のマクラから『道灌』へ。
また、談志師匠にまつわる一席だ!平塚の『芝濱』に続いて。
俺、小三治師匠の『道灌』って、多分、二回目だと思います。
寄席だとやるのか?前座噺のようで、意外と長い噺ですよね。
そして柳家は、一番最初に教えられる噺です。
この『道灌』で、小三治師匠も落語のリズムを学んだはず。
立川流も、意味は分からなくていいから、『道灌』から教えられます。
「八っあんかい、まぁーまぁーお上がり」
小三治師匠の体に染み付いた『道灌』でした。
3.宿屋の富/小三治
ここもマクラは5分程度、これで今年最後の落語会で、
でも、原稿2本が残っていると、ここで語った小三治師匠。
「日本橋馬喰町は、昔、宿屋街でした。あんな狭いことに…」
そこから、『宿屋の富』へ。
目白の師匠の型で、当りが“鶴の千三百五十八番”
私は、上方バージョンの“子の千三百六十五番”の方に慣れているので、
このバージョンは、新鮮に聴こえて、楽しかったです。
人の良い宿屋の主人と、大ホラ吹きの泊り客のやり取りが絶品!!
来年も行くぞ、12月の銀座ブロッサムの小三治独演会。
今年も、落語会は残すとこ三回です!!