新宿・明治安田生命ホールで、SWA古典落語の続きが開催されました。

ここは、2年前まで「志の輔らくご」の聖地でした。しかし、10年を節目に終わりました。

だから、ここに来たのは二年ぶり。椅子がこんなに綺麗だったかなぁー

オープニングで、昇太と喬太郎が噺の概略&誕生秘話と「古典の続き」なので、その原点の古典のあらすじ説明を面白、可笑しく解説しました。

まず、『大工調べ』の続きを白鳥が、『カワウソ島の花嫁さん』をやりましたが…

これは、この会のコンセプトからハズレています。

続きではなく、単に、古典落語を現代に置き換えた、改作なのです。

しかも、カミカミで啖呵が苦手な白鳥くんが、やるのです。立板に水な啖呵を。

で、いきなり「牛の馬だか…」、牛の骨だか、馬の骨だかと言えずに、いきなり「牛の馬だか」でやり直し。

しかし、この後は、開き直りを見せて、意外とスムーズに噺が進みめでたしめでたし!!

二番手は、喬太郎でした。根多は『松竹梅』の続き、『本当は恐ろしい松竹梅』

『松竹梅』は、出入り職人の松吉、竹次郎、梅三郎の三人が、お店の婚礼に招待される。

その招待状を読んでもらったご隠居から知恵を拝借して、三人で割セリフの余興をやる。

松「成った!成った!蛇に成った、当家の婿殿蛇に成った」竹「何じゃに成ぁ~られたぁ?」梅「長者に成ぁられたぁ」

この簡単なセリフを、なぜか、梅さんは正しく言えないのです。

しっかり者の梅さんが、「番茶に成られた」挙げ句には「亡者に成られた」と言う。

なぜ、梅さんはセリフを言えなかったのか?から、意外な展開になります。

サスペスタッチの謎解きになる『松竹梅』の続きの物語。

そして、ビックリするようなどんでん返しが待っていました。

仲入り後、解説者が昇太と白鳥になりましたが…

彦いちの続き噺のタイトルが『厩大火事』と聴いて、白鳥くん!

咄家とは思えない解説を連発!『厩火事』を知らないのです。

『厩大火事』と聞いて、厩王=キリストの噺でマリア様が南瓜売りで苦労する噺です。

なんて言い出すもんだから、急遽、喬太郎が再度登場し、解説を勤めました。

そんなフリから彦いちの『厩大火事』。仲人に試されて、大切な焼物を割られた八五郎が、仲人に仕返しする。

仲人の奉公人に「大将が本当にお前を大切に思っているのか?」確かめる方法がある!と、

奉公人に、壺と自分の比較、掛軸と自分の比較、最後は、お上さんと自分の比較をさせて、

仲人のお店の旦那様は、大変なことに…

最後、旦那さんが八五郎に仕返しせんと「お前の大切なものは何だ?!」と訊ねると、

仲人でもある貴方ですと言われ、旦那は大川に飛び込む!と言うブラックジョーク。

トリは昇太師匠で、『愛宕山』の続き噺でした。谷底から上がって来た一八。

それでも、旦那が投げた三十両が欲しくて再度谷底へ。

この旦那、毎年幇間を、この谷底に突き落として、商売繁昌の神様のいけにえにしていたのです。

再度、谷底に降りた一八は、旦那の裏切で、このいけにえにされますが、

狼と神様に、幇間らしい“ヨイショ芸”で気に入られて贔屓に成って貰って命拾いします。

そして、旦那から商売繁昌の神様を奪い取って出世します。

そんなある日、宴席で御機嫌の出世した一八の前に、落ちぶれた旦那が幇間として表れる!

そして、一八が旦那に、「愛宕山に行きましょう!」と言うのがオチです。

エンディングで、SWA四人が揃って今後の活動をPR。

白鳥くんは、足掛け四年で書き上げた小説「ギンギラ★落語ボーイ」を先行発売していました。

このSWAも、今月末からのfinal公演で終わりになります!