夜の部、いよいよクライマックス。ここでの開口一番は鈴々舎風車さん。

元気いいですね、馬風一門の中でも、飛切の元気者ですよね、風車さん。

『看板のピン』を、師匠譲りの明るい芸で披露しました。


さて、そんな風車さんの後を受けて喬太郎登場!!

「孝助の婚礼」「関口屋ゆすり」と展開します。


相川家の婿養子となった孝助。仔細を相川家の主人:相川新五兵衛に話し、

妻となったお徳にも、わがままを言って、主君:飯島平左衛門の仇討ちの旅に出る。

お国と源次郎が、どうもお国の父/兄が居る越後の村上に居るとの噂を聞き、

単身越後村上へと向かう孝助でしたが、二人は見つかりません。


そりゃそうです、二人は源次郎の足が思いのほか悪く、越後まで辿り着けず、

そのずーーーっと手前の栗橋に逗留しているのですからねぇー

そんな二人でしたが、お国が金蔓だと思っていた関口屋の伴蔵が、

突然、追いはぎに遭ったという事件を最後に、店を売り払って、

江戸へ向かってしまった。二人は江戸を負われる身なので付いても行けず、

仕方なく、両親・兄を頼って、越後村上に便りを出す。


さて伴蔵は、志丈を連れて江戸へ戻り。

新幡随院の良石から新三郎がお守りにと頂いた、

金無垢の仏像を掘り起こしていた。そして、仏像を手にした伴蔵、

何かと足手まといになる山本志丈が邪魔で仕方ない。

これを、分け前をやると騙して、斬り殺すのだが、ここから足が付いて、

取り方に追われて、とうとう捕まってしまう。

哀れ伴蔵、一段高い所に上げられて、張り付け獄門。

その首は、橋のたもとに、札が上げられさらされた。


一方、飯島平左衛門の一周忌というので、江戸に戻った孝助。

相川の家に戻ると、お徳が男の子を産み落としている。

相川新五兵衛は、この子で飯島の家を再興すると言う。

自分が人の親になった孝助、それまでにも増して生き別れた母親に会いたくなる。

そして、平左衛門の一周忌の後、八卦見の白翁堂の店を訪れる。


そして、なんと!その白翁堂の店で、実母:りえと19年ぶりの再会。

喜ぶのもつかもの間、その実母りえが、今は、お国の義理の母、

そうです、越後の村上で商売をしている樋口屋・五兵衛の後添だったのです。

母から、お国と源次郎が宇都宮の兄の店に匿われている事を聞く孝助。


母を連れだって、宇都宮の潜伏先に二人を追い詰めるが、

母:りえは、この二人を兄の目の前で殺させるのは五兵衛に申し訳ないと、

十郎ヶ峰の峠へと逃がしてしまうのです。そして、孝助にすまぬ!と、

りえ自ら喉を懐剣で刺して自害します。喬太郎の鬼気迫る演技が最高でした。


りえの負傷したりえを、後ろ髪を引かれる思いでその場に置いて、

孝助は、十郎ヶ峰の峠へと二人を追って見事、仇討ちを遂げて江戸に戻ります。

最後は、相川家で徳と仲良く暮らし、飯島家の再興もできて、超~ハッピーエンドです。


3日間、通しの牡丹燈篭、なかなか良かった。点数にはできないくらいに。


P.S. この日の仲入り後の喰い付き登場は、寒空はだか!!

   一番受けたのが、田端義夫の“19の春”のメロディーで、

   尾崎豊の“卒業”を歌ったやつ。最高に笑いました。