これで通産11回目になる横浜にぎわい座での風間杜夫独演会です。

流石に、咄家さんじゃないので、根多がついに一巡したみたいで、こんな内容でした。


・やかん/春風亭朝呂久

・「小政の生立ち」/柳家喬太郎

・夢の酒/風間杜夫


仲入り


・パントマイム/松元ヒロ

・火焔太鼓/風間杜夫


1.やかん/春風亭朝呂久

前回の白酒&甚語楼の会での開口一番と同じ根多でした。まぁ、日本橋亭とココ・にぎわい座の両方を聴いた客は俺ぐらいだろうが、違う根多が聴きたかった。

もう暮れには、二つ目に昇進するんだから、根多を増やして、活躍して欲しい若手です。


2.小政の生立ち/柳家喬太郎

こんな噺を、喬太郎がやるの珍しいですよ。三三くんや談春なら分かりますが、

講談噺からの人がやらない噺を喬太郎流に、軽く、笑いを取りながら、ギリギリ本寸法に語る。なかなか、良かったですよ、軽くてね

3.夢の酒/風間杜夫

冒頭、「私、風間杜夫の落語を聞くのが、初めての人?!」と、客に確認したら、

結果、8割強が初めての客でした。あぁー今回は、一度聴いた根多が入るなぁーと思いました。

まず、無名時代にはあまり触れず「蒲田行進曲」で売れてからの話をしました。

特に、風間さんの母上が熱烈な風間杜夫ファンで、40過ぎても、楽屋にまで誉めに来たそうです。

そこから震災時の話に。風間さんは、後輩の役者の運転で歯医者に行く途中に地震に遭遇。

首都高速の上で、あの震度5を体験して、ここで死ぬのか?と思ったそうです。

結局、車は動かなくなり歩いて風間さんは世田谷の自宅に帰ったらしい。

そんなマクラから『夢の酒』へ。この噺は、大旦那、若旦那、若旦那の妻、女中、美人の年間という5人を演じ分ける必要がある!

これがちゃんと出来て、笑いを取れる風間さん。ただ、やや落語じゃなく独り芝居風でした。


4.パントマイム/松元ヒロ

中村ゆうじよりも、更にマニアックなパントマイムです。パントマイムを使った漫談。

志の輔や立川流の連中は、よくこの松元ヒロさんをゲストに使います。

彼の芸は、絶対にテレビでは見る事ができません。「皇室批判」「政府批判」「宗教団体批判」のシュールな内容ですからね。

この日も、いきなり「愛子様がお忍びで地下鉄に皇太子様と乗ったニュース、あれ隠し撮り?SPだらけで…」

更に、元首相麻生太郎のモノマネで「上から目線トーク」更に更に日本がアメリカ合衆国に吸収合併される話。

「君が代」を「星条旗よ永遠なれ」と「アメージンググレース」のメロディーで歌いました。


5.火焔太鼓/風間杜夫

これは、3年前にYEBISU亭で聴いたのと、マクラから全て同じでした。

でも、これは十八番だから、本当に上手で落語らしかったです。風間落語の真髄です。さて、点数は85点です。