私は今も長期間にわたる霊的な対応(施術)を行っているように、日常的に霊と向かい合っています。霊=肉体を出た魂は、輪廻転生のサイクルの中で、本来ならあの世へ上がり、来世へ生まれ変わる準備に入ります。しかし、強い憎しみや恨みを抱えていたり、生に対する執着が強すぎると、その重さゆえにスムーズに上がることができません。そして現世にとどまり、自分と霊的な波長の合った人間に影響を与えます。その悪影響によって人生をゆがめられている人が、私のような人間に助けを求めてきます。そして私は除霊や浄霊を行って、悪い影響を取り除いて、その人本来の人生に戻していきます。私はその際に仏教のお経や密教のマントラなどを遣って、憑いた霊を祓っていきます。しかし、仏教ではそもそもすべての宗派が霊魂の存在や除霊という儀式を認めているわけではありません。
霊魂の存在を肯定して、除霊や加持祈祷を正式に行っているのは、「真言宗」「天台宗」になります。「日蓮宗」」も、法華経を中心とした祈祷を行い、霊障や憑依に対しても対応しています。一方で「浄土真宗」は、霊魂の存在を否定していますから、除霊や加持祈祷は行いません。「浄土宗」は、「浄土真宗」ほど、完全に否定していませんが、除霊は一般的には行いません。また、「臨済宗」「曹洞宗」は霊魂への対応は慎重で、除霊は行いません。むしろ精神修養や座禅を重視しています。このように仏教では宗派によって霊魂や除霊に対する認識は別れています。
それでは海外の宗教では霊魂や除霊についてどのような認識を持っているのか。キリスト教カトリック教会の最高機関=ローマ教皇庁や14億人のカトリック信者を代表するローマ教皇は、霊魂や除霊という儀式を正式に認めています。バチカン(ローマ教皇庁)には、正式に任命した“悪魔祓い”の専門司祭がいます。「公式エクソシスト」と言われる役職で、カトリック教会の中でも特殊な役割を担っています。カトリック教会がいう”悪魔祓い“とは、日本で言えば”除霊“に他なりません。そして、バチカンが正式に任命しているエクソシストとは、日本で言えば、”世間で認められた霊能者“ということになります。
バチカンが任命した有名なエクソシストには、ローマ教区のチーフ・エクソシストとして、36年間で約16万回の悪魔祓いを行ったガブリエーレ・アモルト神父がいます。アモルト神父は1990年に「国際エクソシスト協会」を設立して、世界中の約250人のエクソシストを束ねました。そして精神疾患と“悪魔憑き“の違いを識別するために、次のような基準を設けました。「異常な言語能力(知らない言葉を話す)」「超人的な力」「聖なるものへの拒絶反応」「精神疾患では説明できない行動」これらの状態が複数確認された場合、それは精神疾患ではなく、”悪魔に憑かれた可能性がある“と判断したのです。
カトリック教会では、”悪魔憑き“は稀ではあるが実在するとされて、教区ごとにエクソシストが任命されます。悪魔祓いは教会法に基づいた正式の儀式であり、司祭が教区司教の許可を得て執行します。カトリック教会では、憑依したものを”不浄霊ではなく悪魔“と捉えているため、私の認識とは多少ずれているところもあります。しかし、”自分の意志や力を持った存在が、人に憑依して悪影響を与える“という考え方は、私と一致しています。アモルト神父は「悪魔祓いは迷信ではなく、霊的な医療行為だ」と語っています。私も以前、霊の影響で歩けなくなったご老人に、長期間にわたって体を覚醒させる施術を行っていた時に、「体が楽になるんだから保険がきけば良いのに」と言われたことがあります。
2022年9月1日から、紀伊國屋書店をはじめとする全国の書店、インターネット書店(アマゾン・楽天など)で、シュンさんの本が発売になりました。「地球はどうしてできたのか」「人類はどうして誕生したのか」「霊界の仕組みや構造はどうなっているのか」そして「幸せに生きるすべはどのようなものか」、シュンさんがさまざまな体験に基づいて明確に答えています。悪質な”霊感商法”が問題になっている今だからこそ、霊や霊界について正しい知識を身に付けて、悪徳業者を見分けるポイントを把握してください。
■書名
霊界が教えてくれる
この世で幸福になる方法
■著者:霊能者SHUN(シュン)
■四六判248頁
■定価1650円(本体1500円+税10%)
■ISBN978-4-341-08818-7
■発売 株式会社ごま書房新社
目次
序章:地球の誕生と人類の出現
第一章:霊界の存在とその仕組み
第二章:人の縁の不思議
第三章:心霊スポットが危険な理由
第四章:霊障は理不尽なもの
第五章:先祖と私たち
第六章:この世の上手な過ごし方