先日、私に相談した方は、以前自分がした不思議な体験のことで質問してきました。その人は霊的間口が広く霊体験は何度もしています。ですから夢の中で何かのメッセージを受け取ったことも何度もあります。思春期の頃までは、夢の中で黙ってこちらを見つめている親族や知り合いが、それからしばらくして(当日や翌日もあります)亡くなったことが何度かありました。夢の中に友達や知り合いが出てくることはたくさんあります。ただ、普通は出てきた相手は夢の中で生きています。話しかけてきたり、歩いたり走ったり、何かの行動をしています。ただ、人が死ぬ前兆として夢に出てくるときは、決まって動きがありません。椅子の上や防波堤に座って何かを凝視しています。柱の影からこちらを見ているのですが、固まったように言葉を発しません。中には遺影のように額の中に収まった写真のときもあります。そんな形で夢に出てきたとき、その背景はいつも薄暗いのです。
そんな霊的に敏感な相談者の夢に、あるとき田舎にいた時に仲の良かった昔の友達が出てきました。当時、相談者は20代半ばで、地方から東京へ出てきて働いていました。地元の友人で学生時代の遊び仲間が突然、夢に現れたのです。しかも夢の中の友人は、一緒によくバイクを走らせていた峠道でガードレールの上に座っていました。そして悲しげな表情で黙ってこちらを見つめていたのです。
相談者は胸騒ぎがしたので、あわててその友人へメールを送りました。そして“元気にしているのか、何かアクシデントに遭っていないか”と心配して、「このメールを見たらすぐに返信して欲しい」と書き込んだのです。するとすぐにスマホはバイブして、この友人からの返信が届きました。そこには
「ヤバい、やっちまった、オレ事故って死んじゃったからさ…」
そう書かれていたのです。そしてすぐにこの友人へメール返信をして電話も掛けましたがつながりませんでした。相談者はすぐに友人の自宅(実家)へ電話をしました。するとよく知っている友人のお兄さんが電話に出ました。お兄さんは押し殺したような声で、
「〇〇、死んだんだよ。オレも今、病院から戻ってきた…」
そう言って黙りこくりました。その言葉を聞いて相談者は、
「もしかして峠で事故りました?よく一緒に走りに行ってた峠で?」
そう尋ねると、お兄さんは驚いて、
「何で知ってるの?一緒に行ってたのか?」
と訊いてきました。
相談者はしばらくお兄さんと話をして電話を切りました。そしてさっき死んだ友人からもらったメールを確認しました。すると受信トレイに友人から送られてきたはずのメールが消えていました。何度も目を凝らして探しましたが見つけることはできません。あれほどはっきり書かれていたメッセージが、すっかり消えてなくなっていたのです。私はその理由を尋ねられたので明確に答えました。
「あなたは友人からのメッセージを読んだ時、メールの返信が来たと思ったかもしれません。しかし実態はそうではなくて、その瞬間、友人の魂とつながったのです。彼は仲の良かったあなたに最後にお別れが言いたくてその気持ちを伝えました。それがあなたにはメールが届いたように見えたのです」
人は自分の思いを伝えることができなくなっても、さまざまな手段で告げてくるのです。
2022年9月1日から、紀伊國屋書店をはじめとする全国の書店、インターネット書店(アマゾン・楽天など)で、シュンさんの本が発売になりました。「地球はどうしてできたのか」「人類はどうして誕生したのか」「霊界の仕組みや構造はどうなっているのか」そして「幸せに生きるすべはどのようなものか」、シュンさんがさまざまな体験に基づいて明確に答えています。悪質な”霊感商法”が問題になっている今だからこそ、霊や霊界について正しい知識を身に付けて、悪徳業者を見分けるポイントを把握してください。
■書名
霊界が教えてくれる
この世で幸福になる方法
■著者:霊能者SHUN(シュン)
■四六判248頁
■定価1650円(本体1500円+税10%)
■ISBN978-4-341-08818-7
■発売 株式会社ごま書房新社
目次
序章:地球の誕生と人類の出現
第一章:霊界の存在とその仕組み
第二章:人の縁の不思議
第三章:心霊スポットが危険な理由
第四章:霊障は理不尽なもの
第五章:先祖と私たち
第六章:この世の上手な過ごし方