テレビをつけると毎日のように「イスラエル対パレスチナ」「ロシア対ウクライナ」や「アメリカ対中国」の貿易戦争など、戦いのニュースが報道されています。国内に目を向けても今は国政選挙中ですから「自民党対立憲民主党」や「自民党対共産党」など、選挙のニュースが大きく報道されています。たとえば、イスラエル人にしてもパレスチナ人にしても、ロシア人にしてもウクライナ人にしても誰もが平和で穏やかな世界を望んでいます。戦争をしたい人や敵対国の国民を皆殺しにしたいと考えている人はほとんどいません。それでも世界から戦争は無くなりません。世界で最初の戦争は紀元前25世紀頃に古代メソポタミアで起きた「ラガシュ・ウンマの戦い」と言われています。ですから人類はこの4500年もの間、ずっと戦いや殺戮を繰り返して、戦わずに問題を解決する方法を見いだせないでいます。
その大きな理由は人は国や立場によって、その“正義”が大きく異なるからです。たとえば日本から見ていると、ウクライナの問題は、ロシアが隣国のウクライナを一方的に侵略しているように見えますが、ロシアからするとウクライナがNATOに接近することによって自国の安全保障が脅かされていると見ています。北朝鮮からすればアメリカは覇権主義の悪の大国ですが、アメリカから見ると核兵器開発をやめない北朝鮮やイランを“悪の枢軸”と呼んでいました。
国内政治でも同じです。共産党や立憲民主党の人からすると、「自民党政治は大企業やお金持ち優先で国民の暮らしを良くしていない」と批判します。自民党の人からすると、共産党や立憲民主党の言っていることは、理想論ばかりの無責任な主張で現実に即していないと考えます。つまり「〇と×」という視点で物事を考えると、〇にも×にもそれなりの根拠はあって言い分はあるのです。
分かりやすく言えば、〇と×をもっと身近に当てはめてみれば分かります。「夫対妻」には、いつでもそれぞれに言い分があります。それは「父親対娘」でも「姑対嫁」でも同じです。お互い愛情に満ちた穏やかな毎日を送りたいと思っているのです。その思いは同じなのに、「〇対×」の構図になったときに、自分の考えや意見=自分にとっての正義を主張して引き下がれなくなってしまうのです。それは言いかえると“執着を捨てることができない”ということになります。
仏教や禅では執着は苦しみの根源であり、それを手放すことで本来の穏やかな自分に近づけると説いています。執着とは、物事や人、感情に強く囚われて離れられない状態のことです。そう考えると、執着を捨てるということは、「何かを諦めること」ではなくて、「心の自由を取り戻す行為」と捉えることができます。人間には欲や感情がありますから頭で理解していてもそれを行動に結びつけられないことは多くあります。でもこれらの執着を捨てることは自分自身の心を解放して穏やかな毎日を生きることに直結しているのです。
そしてどれだけ正当な主張でも正しい正義であってもそれを押し通すだけでなく、相手の主張にも耳を傾けて理解しようとする心のゆとりを持つことが出来れば、世の中から戦いもいがみ合いも無くなると思っています。 “それが出来ないのが人間だ”と言ってしまえばそれまでですが、勝ちにこだわって戦っている人たちを見ると、何か無駄にエネルギーを使っているように見えてしまうのです。
2022年9月1日から、紀伊國屋書店をはじめとする全国の書店、インターネット書店(アマゾン・楽天など)で、シュンさんの本が発売になりました。「地球はどうしてできたのか」「人類はどうして誕生したのか」「霊界の仕組みや構造はどうなっているのか」そして「幸せに生きるすべはどのようなものか」、シュンさんがさまざまな体験に基づいて明確に答えています。悪質な”霊感商法”が問題になっている今だからこそ、霊や霊界について正しい知識を身に付けて、悪徳業者を見分けるポイントを把握してください。
■書名
霊界が教えてくれる
この世で幸福になる方法
■著者:霊能者SHUN(シュン)
■四六判248頁
■定価1650円(本体1500円+税10%)
■ISBN978-4-341-08818-7
■発売 株式会社ごま書房新社
目次
序章:地球の誕生と人類の出現
第一章:霊界の存在とその仕組み
第二章:人の縁の不思議
第三章:心霊スポットが危険な理由
第四章:霊障は理不尽なもの
第五章:先祖と私たち
第六章:この世の上手な過ごし方