先日、岩手県の出身で霊的間口の広い女性とお話をしました。彼女は岩手県の中でも“ひなびた”山間の村で育ちました。岩手県というと詩人で童話作家の「宮沢賢治」が有名です。賢治の作品は故郷の風景をモチーフにした夢のような世界観を持っています。代表作の「銀河鉄道の夜」では、孤独な少年「ジョバンニ」が親友の「カムパレルラ」と一緒に銀河鉄道に乗って、天の川に沿って南十字星へ向かう旅をします。「銀河鉄道」に乗っている不思議な乗客たちは、天界へ向かう死者たちであることが示唆されていきます。私は岩手県や秋田県といった東北地方には、賢治の世界観とも共通する民話の世界が生きづいているイメージがあります。
この女性も岩手県の民話のような不思議な体験を子供の頃に何度かしたそうです。最も強く覚えているのは“神隠し”です。彼女によると子供の頃のお友達が神隠しに遭ってその日から現在まで行方不明になっています。その日の夕方、友達の女の子6人で、近くの神社で遊んでいました。そこは道からかなり山の中に入った神社で訪れる参拝者はほとんどいません。ただ、近くの村の子どもたちには、神社の広い敷地は絶好の遊び場所でした。男の子たちは野球や鬼ごっこをして走り回ります。女の子は縄跳びや“かくれんぼ”をして遊んでいます。
女の子の6人で“かくれんぼ”をしていた時に、一緒に遊んでいたお友達が隠れたまま行方不明になってしまったのです。最初は、いつまで経っても出てこないお友達を仲間で大声で探しました。その声を聞きつけて男の子たちも捜索に加わりました。すぐに神社の神職や父兄もやって来て、神社の敷地内をくまなく探しました。暗くなると警察や地元の大人が集まって、神社の周囲まで捜索範囲を広げて大規模に探しました。それでもその女の子は見つからずに今に至っています。本当に”神隠し“にでも遭ったように忽然と姿を消してしまったのです。
そしてもう一つは自分自身の体験です。同じ神社でお友達と遊んでいるときに、転がって行ったボールを追いかけて、神社の鳥居をくぐりました。それでもボールは下り斜面を転がり続けて道路の方へ向かっていました。そのとき走って追いかけていた彼女は、何かに躓いて転んでしまいました。その瞬間、記憶が飛んでしまったのです。そしてしばらくすると「いたぞ!こんなところにいたぞ!」と叫ぶ大人の声で気が付きました。彼女は本殿の裏の廊下の下に潜り込んでいたのです。すぐに大人たちが集まって彼女は外へ出されました。そして「どうしてこんなところに隠れていたのか?」と何回も問い質されました。しかし、彼女にはボールを追いかけて下り斜面で転んだところからまったく記憶が無いのです。このときは行方不明になって数時間で発見されましたが、大人たちはひそひそと「この神社には何か異界につながる入り口があるんじゃないか」と話していたというのです。それは彼女自身も感じていました。
警察庁が発表したデータによると、令和5年度は1年間で9万144人(前年比5234人増加)が行方不明になっています。令和5年度の交通事故の死亡者数は、2678人ですから、この数字が如何に多いのかお分かりいただけると思います。この中には、自分の意思で家を出て別の土地で暮らしている人もいます。認知症によって帰り道が分からなくなってしまった人もいます。ただ、今の話のように家を出る理由がなく、連れ去ることもできないような状況の中で姿を消してしまった行方不明者もいるのです。私はそれは神(=神隠しは天狗の仕業と言われていました)にさらわれたのではなく、時間や土地や空間の波動がたまたま一致したときに、パラレルワールドへつながるトンネルが出来てしまったことが原因だと思っています。
2022年9月1日から、紀伊國屋書店をはじめとする全国の書店、インターネット書店(アマゾン・楽天など)で、シュンさんの本が発売になりました。「地球はどうしてできたのか」「人類はどうして誕生したのか」「霊界の仕組みや構造はどうなっているのか」そして「幸せに生きるすべはどのようなものか」、シュンさんがさまざまな体験に基づいて明確に答えています。悪質な”霊感商法”が問題になっている今だからこそ、霊や霊界について正しい知識を身に付けて、悪徳業者を見分けるポイントを把握してください。
■書名
霊界が教えてくれる
この世で幸福になる方法
■著者:霊能者SHUN(シュン)
■四六判248頁
■定価1650円(本体1500円+税10%)
■ISBN978-4-341-08818-7
■発売 株式会社ごま書房新社
目次
序章:地球の誕生と人類の出現
第一章:霊界の存在とその仕組み
第二章:人の縁の不思議
第三章:心霊スポットが危険な理由
第四章:霊障は理不尽なもの
第五章:先祖と私たち
第六章:この世の上手な過ごし方