自分の家族や恋人・親友など、自分に近い人が亡くなった後で「その人の匂いがした」とか「その人の気配を感じた」という人がいます。人は死んで肉体が無くなった後、魂は肉体を出てしばらくの間は現世にとどまります。その間は生まれた場所から死んだ場所までを何回も往復しながら自分の人生を総括します。ですから親しかった人の魂が、自分の近くに訪れることは私から見れば当たり前のことです。その時に霊的に敏感な人や亡くなった方と波長が近ければ、気配や匂い、場合によってはその姿が見えることもあります。
先日、私に相談した方は、1年前に別れた彼女が自殺をしたことを知りました。彼女は精神的に不安定な女性で感情の波が激しくて、付き合っていても喧嘩が絶えませんでした。そして喧嘩になれば、包丁を取り出して襲ってくることもあります。思いっきり刺されたことはありませんが、手足を切られて病院で治療したことは何度もありました。そんなことが続いたため、彼女には愛想を尽かしてお互いに納得して二人は別れたのです。
それからはその女性と連絡をとることは一度もありませんでした。彼女は相談者と別れた後、2人の男性と付き合ったと知り合いから聞きました。しかし、彼女とは疲れ果てて別れましたから未練はまったくありませんでした。それでも自分が何度も通った彼女の部屋で首を吊って自殺をしたと聞いて心は揺れ動きました。しかも遺体が発見されたのは死後、1か月が経過してからです。しかも肉親とも折り合いの悪かった彼女の遺体は、両親さえ引き取りを拒んだというのです。そんな話を聞いているうちに相談者の気持ちも揺れてきました。
~自分がもう少し彼女に愛情を注いでいれば、こんなことにはならなかったのではないか~
そんなことを考えながらスマホを開くと、いつのまにかまだ残っていた彼女の連絡先を開いて、ラインに今の思いをつづって送信したのです。
~どうして自殺なんかしたのか。いったい何があったのか。そんなに苦しかったら、一言連絡をくれればよかったじゃないか。何で、何で、何で~
そんなメッセージを送信して彼女に詫びたのです。
それからです。ときどき非通知の電話がかかってくるようになったのです。非通知の電話は普段なら無視をしていましたが、“彼女が何かを伝えたのではないか”と思い、それからはすべて電話を取りました。しかし相手はいつも無言でした。そこで何度か自分から話しかけてみました。
「もしもし、〇〇子か?〇〇子なのか?もしそうだったら、何かの合図を送ってくれないか?話しかけることが出来なければ、オレの部屋の電気を消しても良いし、壁や窓を叩いてもいいよ、ずっと守ってやれなくてごめん…」
………電話は無言のまま切れました。
私はこの話を聞いて、相談者に伝えました。
「彼女の人生の中で、あなたと過ごした時間はきっとかけがいの無いものだったのでしょう。だから死んだあとも、あなたに思いを残しているのだと思います。彼女のお墓を探して手を合わせて下さい。見つからなければあなたの部屋で良いので、朝晩にコップ一杯のお水とお線香を焚いて彼女の成仏を祈ってください。それを21日間続けてください」
相談者はこのことを誠実に実行しました。それからも部屋の中に彼女の匂いや気配を感じることは時々ありますが、非通知の電話は一切かかってこなくなりました。
2022年9月1日から、紀伊國屋書店をはじめとする全国の書店、インターネット書店(アマゾン・楽天など)で、シュンさんの本が発売になりました。「地球はどうしてできたのか」「人類はどうして誕生したのか」「霊界の仕組みや構造はどうなっているのか」そして「幸せに生きるすべはどのようなものか」、シュンさんがさまざまな体験に基づいて明確に答えています。悪質な”霊感商法”が問題になっている今だからこそ、霊や霊界について正しい知識を身に付けて、悪徳業者を見分けるポイントを把握してください。
■書名
霊界が教えてくれる
この世で幸福になる方法
■著者:霊能者SHUN(シュン)
■四六判248頁
■定価1650円(本体1500円+税10%)
■ISBN978-4-341-08818-7
■発売 株式会社ごま書房新社
目次
序章:地球の誕生と人類の出現
第一章:霊界の存在とその仕組み
第二章:人の縁の不思議
第三章:心霊スポットが危険な理由
第四章:霊障は理不尽なもの
第五章:先祖と私たち
第六章:この世の上手な過ごし方