前回、亡くなった人の魂は、「死んだ後は速やかに自分の人生を総括してあの世へ上がることが定めである」と書きました。もし、会いたい人や守りたい家族がいたとしても、“早くあの世へ上がって来世へ生まれ変わること”が魂にとっては有益なことなのです。ですから生きている人は、死んだ魂に“お願いごと”をしたり、コミュニケーションを計ったりして、現世に思いを残させない方が良いのです。
そして生きている人間にとっても、仮に家族であっても亡くなった魂と頻繁につながることは良いことではありません。霊と接触することで、心身はそれに反応してしまうからです。それは霊が憎しみや怒りで固まった“悪霊“なのか、自分を心配して見に来た”肉親の魂“なのかを問いません。もちろん恨みや憎しみの権化となった悪霊の方が影響の出方は強くて辛いものになります。しかし、自分の家族の霊であっても心身は反応して影響が出るのです。具体的には、毎夜のように現れる肉親の霊を感じている人は、本人はそのことが嬉しくていつまでも会いたいと喜んでも、周囲の人からするときっと心配するはずです。次第に顔色は悪くなり、食欲は無くなり、痩せていきます。それは霊と毎晩繋がっていることは体に大きな負担となっていくからです。また、目に見えない面では、本人が普段している”無意識の選択“が悪い方を選ぶようになり、”タイミング”も悪くなります。それは悪霊に限らず、肉親の霊であっても同じなのです。
普通の状態では現世に生きている人は、霊とつながることはありません。霊とつながってその匂いや思いを感じること自体が、普通のことではないのです。普通でないことを行えば、普通でない反応が出てしまうのです。たとえば人間は毎日の生活の中で、100回以上も選択を繰り返しています。その中の半数以上は自分の知識や経験の基づく“意識的な選択”ではなく、何気なく選んでしまう”無意識の選択“になります。たとえば車を運転中に交差点に差し掛かったとき、信号が黄色になれば次の瞬間アクセルかブレーキかそのどちらかを踏みます。しかし、ブレーキを踏んだことによって後ろの車に追突される可能性もありますし、アクセルを踏んだために横から来た車と衝突する可能性もあります。後になってその一瞬の選択が正しかったのか間違っていたのかに気づきます。駅の階段を下りているときに、たまたまホームに電車が入ってきました。その電車に走って乗るのか、歩いて行って次の電車に乗るのか、その選択の瞬間は頭を使わずに何気なく選んでしまします。しかしその選択によっては痴漢に遭ったり痴漢に間違われたりして、心に大きな傷を残すこともあれば、10年ぶりに旧友と再会して共同事業の話へ発展するかもしれません。
人生を左右するような重要な選択ほど、”何気なく“選んでいることが多いのです。霊の影響はこの”無意識の選択“を悪くします。さらに物事が成就するためには”タイミング“は非常に重要です。同じ提案でもそれを伝えるタイミングによって、通ることもあれば却下されることもあります。人とも出会いもまさに”タイミング”がポイントになります。たまたま入ったお店で出会った人が、良い意味で人生を変えてくれる場合もあれば、人生を台無しにしてしまうこともあります。それほど大きな選択ですが、“タイミング”は自分の努力で良くすることはできません。人生を幸せへ導くために大切なこの“無意識の選択とタイミング”が、霊と接触を繰り返していると、悪くなっていくのです。
2022年9月1日から、紀伊國屋書店をはじめとする全国の書店、インターネット書店(アマゾン・楽天など)で、シュンさんの本が発売になりました。「地球はどうしてできたのか」「人類はどうして誕生したのか」「霊界の仕組みや構造はどうなっているのか」そして「幸せに生きるすべはどのようなものか」、シュンさんがさまざまな体験に基づいて明確に答えています。悪質な”霊感商法”が問題になっている今だからこそ、霊や霊界について正しい知識を身に付けて、悪徳業者を見分けるポイントを把握してください。
■書名
霊界が教えてくれる
この世で幸福になる方法
■著者:霊能者SHUN(シュン)
■四六判248頁
■定価1650円(本体1500円+税10%)
■ISBN978-4-341-08818-7
■発売 株式会社ごま書房新社
目次
序章:地球の誕生と人類の出現
第一章:霊界の存在とその仕組み
第二章:人の縁の不思議
第三章:心霊スポットが危険な理由
第四章:霊障は理不尽なもの
第五章:先祖と私たち
第六章:この世の上手な過ごし方