“α波”とは、人や動物の脳が発する電気信号のことです。これにはさまざまな波長(周波数)がありますが、8~13Hzの成分のことをα波と呼んでいます。この周波数が発せられるのは、脳がリラックスしていたり、ストレスを感じずに集中しているときなどに現れます。別の言い方をすると、「深く気持ちよく深呼吸をしているとき」「静かな場所で穏やかな気持ちになっているとき」「瞑想しているとき」「穏やかな音楽を聴いてリラックスしているとき」などに現れます。ですから睡眠に入る前や起きたてでまだ気持ちよくボーっとしているときも脳の波長はα波になります。ですから皆さんが何か願いごとを叶えたいと思って口に出して唱える時、その思いを自分の意識の底(潜在意識)に深く刻み込めるには、このタイミングで唱えた方が効果はあります。潜在意識に働きかけて自分の願望をかなえようとするときは、目を血走らせて必死になって唱えることは却って逆効果になります。
たとえば会社で毎日、課長からパワハラを受けている人が、課長が憎くて毎日課長を呪っているとします。その人が帰宅して、夕食を食べた後、或いはテレビを見た後に、「課長、クビになれ!会社辞めろ!病気になれ!会社辞めろ!」そうやって憎しみを込めて恨みの言葉を発したとします。もしそれを一晩中かけて必死で1万回唱えたとしてもその未来は現実化されません。それならお風呂に入って浴槽に浸かり、フーっと深呼吸した瞬間に、会社を辞めている課長の姿をイメージしながら「課長!退職しろ!」とポンと口にした方が、その望みが叶う可能性は高いのです。
以前、このブログでも書きましたが、学生時代に銀座のクラブでアルバイトをしていた女子大生は、一人のお客様に普通に営業をしていたところ、「自分に気がある」と勘違いされてそのお客様にしつこく付きまとわれました。そのお客様は勝手にその女子大生が大好きになり、家庭を顧みなくなり離婚してしまいました。お客様からすれば、ホステスにいいように“手玉に取られてた”と思い、その女子大生を恨んでいたのです。そしてその恨みの思いは“生霊”という形で、女子大生へ飛んできました。その影響で体調を崩していたため、私は依頼を受けてその生霊を祓いました。その生霊が飛んできたのは、その女子大生がアルバイトをやめて7年も経ってからのことです。そのお客様が女子大生を強く恨んでいた時、脳の波長はα波とはかけ離れています。7年経って怒りが収まり、久しぶりに銀座にやってきたとき、ふと昔のことを思い出したのでしょう。そしてホテルのベッドで寝る前に彼女のことを考えた瞬間に、無意識のうちに生霊(念)は飛んでいったのです。
同じことは私にも言えます。たとえば不浄霊の憑依を受けている人に除霊を行って不浄霊を祓うことがしばしばあります。そのとき私は口でマントラを唱えながら、頭の中では“曼荼羅”を意識しながらその不浄霊と戦っています。憑いた不浄霊はお願いしても出ていきませんので、マントラや印などを武器に戦うのですが、怒りは感じても、心のどこかにリラックスした部分を残してマントラを唱えます。これが100%怒りに任せて、ガーッと力任せに唱えると不浄霊は抜けていきません。
また、「病気」や「お金」「仕事」「受験」「恋愛」など、皆さんからさまざまな望みが叶うように祈祷を頼まれることも良くあります。私はこの時、病気なら「薬師如来」とか、恋愛なら「愛染明王」とか、その分野に精通した神仏の力を借りて望みが叶うように念じて行きます。このときもその願いが叶うように、力を込めて全力で念じるよりも、どこか気持に余裕を持たせてリラックスした状態で念じた方が、願いは届きます。つまり、人がその思い=念を飛ばすとき、脳の波長がα波であることが、その思いが成就するのかどうかのポイントになります。ですから除霊でも祈祷でも訓練することでこの“コツ”を掴むことが必要になります。
今は、ネットでも書籍でもさまざまな情報が溢れています。不浄霊を祓うお経も私が唱えているお経と同じお経が本に載っています。ただ、霊の影響を受けている人が楽になりたくて、必死でそのお経を唱えても、不浄霊は離れてくれません。それにはマントラを唱える声のトーン(韻)も大切ですが、唱える時の脳の波長がα波でないと、その思い(力)は飛び出していかないからです。
2022年9月1日から、紀伊國屋書店をはじめとする全国の書店、インターネット書店(アマゾン・楽天など)で、シュンさんの本が発売になりました。「地球はどうしてできたのか」「人類はどうして誕生したのか」「霊界の仕組みや構造はどうなっているのか」そして「幸せに生きるすべはどのようなものか」、シュンさんがさまざまな体験に基づいて明確に答えています。悪質な”霊感商法”が問題になっている今だからこそ、霊や霊界について正しい知識を身に付けて、悪徳業者を見分けるポイントを把握してください。
■書名
霊界が教えてくれる
この世で幸福になる方法
■著者:霊能者SHUN(シュン)
■四六判248頁
■定価1650円(本体1500円+税10%)
■ISBN978-4-341-08818-7
■発売 株式会社ごま書房新社
目次
序章:地球の誕生と人類の出現
第一章:霊界の存在とその仕組み
第二章:人の縁の不思議
第三章:心霊スポットが危険な理由
第四章:霊障は理不尽なもの
第五章:先祖と私たち
第六章:この世の上手な過ごし方