以前、マンションの自分の部屋の前に粗大ごみ(古くなった石油ストーブ)が置かれていたという人から相談を受けました。実はそのストーブは、前夜にこの部屋に住む相談者が、車で捨ててきたものです。「不法投棄」はれっきとした”犯罪“です。「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」により、個人の不法投棄に対しては5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金またはその両方が科せられること。また、法人の不法投棄に対して3億円以下の罰金刑が科せられることが規定されています。
この町では本来なら「粗大ごみ」のシールを買って、マンション名と自室の部屋番号を書いて、そのゴミに貼り付けます。そして粗大ごみの回収日に所定の場所に置くのがルールでした。しかし、それが面倒臭くなった相談者は、いらなくなったストーブをこっそりと自分の車に運び、寝静まった深夜に運び出して不法投棄していたのです。その場所は自宅から10数キロ離れた山間の裏道です。その裏道は木々に囲まれて周囲から見えにくく、車を止めやすいのであちこちに粗大ごみが捨てられていました。しかし、車を運転している間、前だけでなく後ろにも注意を払いますから、もし誰かに後を付けられていれば、その車のヘッドライトには気が付くはずです。実際にストーブを捨てる際にも入念に辺りを確認して、人がいないことを確かめて車からストーブを下ろしました。それからすぐに車を発進して家に戻るとちょうど午前2時になっていました。そのあとはすぐに寝て起きたのは午前9時です。起きてからは身支度を整えて10時に部屋を出て、ドアの前にストーブが置かれていることに気づきました。つまり、午前2時から午前10時の間に誰かが投棄した場所からストーブを拾い上げて、相談者の家の玄関前に置いたことになります。しかもこれを行うためには、相談者の家か投棄場所に待機して、相談者がストーブを捨てたことと、家を確認しなければなりません。そして捨てた場所からストーブを運んできたのです。こんな時間に誰がそんなことができるでしょうか。でも、マンションのドアの前には、確かに捨てたはずのストーブが置いてあるのです。相談者は自ら招いたこととは言え、理解できない状況に不安になって私に相談してきたのです。
霊の世界では「ポルターガイスト現象」のように、誰も手を触れていないのに、物が勝手に移動したり、音を出したり、発光・発火することもあります。しかし、霊視をして状況を確認しましたが、投棄した夜も今も、相談者の周囲から不浄霊の姿は浮かんできません。ただ、誰かが怒りの感情を持って、ストーブを運んできた様子はハッキリと観えます。ですからこれは明らかに生きている人間がしたことです。
数多くのゴミが不法投棄されている場所では、土地の所有者や近隣の人たちが大きな迷惑をこうむっています。その人たちの中には、不法投棄の現場を抑えようとして、“ゴミ捨て場”と化したその場所に深夜に待機していた人もいたはずです。その人が、ゴミを捨てた相談者の後を付けて、家の場所を確認したのでしょう。それから投棄した場所へ戻って、捨てたストーブを車に積んで、家の前まで持ってきたのです。相談者の家から10数キロ離れた場所なら、深夜に車で移動するなら30分もあれば到着できます。こんなときに警察に通報したり、その場で取り押さえる人もいるもいると思います。しかし、中には面と向かって注意するのではなく、このような方法で警告してくる人もいるのでしょう。実際、相談者は過去に何度も不法投棄を繰り返していましたが、この件があってからはそれをやめました。深夜でも「誰かに監視されていること」や「自分の家が誰かに知られている」と思うと、とても不気味に思えて「悪いことはできない」と反省したのです。ただ、世の中には人の手に寄らない不思議な現象はしばしば起きています。次はそんな相談をご紹介しましょう。(2)へ続く。
2022年9月1日から、紀伊國屋書店をはじめとする全国の書店、インターネット書店(アマゾン・楽天など)で、シュンさんの本が発売になりました。「地球はどうしてできたのか」「人類はどうして誕生したのか」「霊界の仕組みや構造はどうなっているのか」そして「幸せに生きるすべはどのようなものか」、シュンさんがさまざまな体験に基づいて明確に答えています。悪質な”霊感商法”が問題になっている今だからこそ、霊や霊界について正しい知識を身に付けて、悪徳業者を見分けるポイントを把握してください。
■書名
霊界が教えてくれる
この世で幸福になる方法
■著者:霊能者SHUN(シュン)
■四六判248頁
■定価1650円(本体1500円+税10%)
■ISBN978-4-341-08818-7
■発売 株式会社ごま書房新社
目次
序章:地球の誕生と人類の出現
第一章:霊界の存在とその仕組み
第二章:人の縁の不思議
第三章:心霊スポットが危険な理由
第四章:霊障は理不尽なもの
第五章:先祖と私たち
第六章:この世の上手な過ごし方