前回は暑い地域での霊現象について取り上げました。そうなると次は寒い地域での霊現象も気になります。寒い地域というと“北の地方”であることや“標高の高い地域での霊現象”ということになります。北で山で霊現象と言えば、青森県の「恐山信仰」が有名です。青森県が北に位置していることは明らかですが、恐山の最高峰は「釜臥山」の標高878mになります。青森県の下北地方では、昔から「人が死ぬと魂は山(恐山)へ行く」と言い伝えられてきました。そのため恐山は“地蔵信仰”を背景にした死者を供養する場所とされて崇敬を集めていました。

 また恐山では、山の開山期間中に“イタコ”がやって来て、“口寄せ”が行われています。イタコは巫女のことですが、口寄せはイタコや霊能者が行う一種の降霊術です。死霊や生霊や神仏などの霊体を自分の身体に乗り移らせて、その言葉を語らせるものです。これを行う青森県のイタコは有名ですが、岩手県や旧仙台藩の領地では「オガミサマ」福島県では「ミコサマ」山形県の村上地方では「オナカマ」と呼ばれるなど、全国に存在しています。そしてこの降霊術では、世界中のあらゆる人種、また動物の霊も降霊させることができると言われています。

 これついては私からすると、率直に疑問を感じています。私の感覚からすると、死んだ人の霊とつながるということは、霊的な意味でその霊と自分が同調するということです。しかし、人間の霊的波長は各人で異なっていて、つながれる枠の範囲があるとしてもすべての人種や動物と同調することは不可能なのです。それでもイタコの口寄せを依頼した人が、「確かに20年前に死んだお爺ちゃんの口調でした」とか、「私と死んだお婆ちゃんしか知らない思い出を話していました」と言ってびっくりしているのはなぜでしょうか。それは亡くなったお爺ちゃん・お婆ちゃんの魂とつながったのではなく、イタコは目の前にいるあなたとつながっていたからです。つまり、あなたの記憶の中にいるお爺ちゃん・お婆ちゃんの思い出やしゃべり方をイタコは感じ取って、それを“口寄せ”と称してあなたに伝えているのです。ですからあなたの記憶の中にいる、自分とお婆ちゃんの二人だけの思い出を語ることもできるわけです。

 私の感覚では、人の魂は死後、普通の死に方であれば3年ぐらいは現世にとどまり、やがて自分の人生を総括すると、あの世へ上がって来世へ生まれ変わる準備に入ります。輪廻転生の期間は、普通の状態で死んでいる魂なら、30年から80年と言われています。ですから死者の魂が、現世に残っているならつながれる可能性はあります。ただその期間を過ぎてあの世へ上がれば生きていた時の記憶も感情も意識も消されていきます。ですから死後何十年も経過した魂とつながれるというのは理解できません。

 “平家の落ち武者”と言われるように、死後800年以上を経過した魂でも現世に影響を残すことはあります。ただ、それだけ長く時間が経過すると、魂の形は崩れてもう機能しなくなります。私はそれを霊体(死霊)や念(生霊)と区別して、“霊的なもの”と呼んでいます。そうなると魂は魂としての形が崩れ、埃が固まったような状態になります。もちろん輪廻転生もできません。それでも今生きている人間に、さまざまな影響を与えるのは、その魂が行っていることではなく、その魂が生きていた時に形成していった強い思い(思念・恨みなど)や因縁・怨念が悪影響を及ぼしているのです。

 

 

【2022年9月1日から、紀伊國屋書店をはじめとする全国の書店、インターネット書店(アマゾン・楽天など)で、シュンさんの本が発売になりました。「地球はどうしてできたのか」「人類はどうして誕生したのか」「霊界の仕組みや構造はどうなっているのか」そして「幸せに生きるすべはどのようなものか」、シュンさんがさまざまな体験に基づいて明確に答えています。悪質な”霊感商法”が問題になっている今だからこそ、霊や霊界について正しい知識を身に付けて、悪徳業者を見分けるポイントを把握してください。

 

霊界が教えてくれるこの世で幸福になる方法

 

■書名

霊界が教えてくれる

この世で幸福になる方法

■著者:霊能者SHUN(シュン)

■四六判248頁

■定価1650円(本体1500円+税10%)

■ISBN978-4-341-08818-7

■発売 株式会社ごま書房新社

 

 目次

序章:地球の誕生と人類の出現

第一章:霊界の存在とその仕組み

第二章:人の縁の不思議

第三章:心霊スポットが危険な理由

第四章:霊障は理不尽なもの

第五章:先祖と私たち

第六章:この世の上手な過ごし方

 

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