第１４５５回　距離

　霊体や念など“霊的なもの”は、目に見える物質とは違いますから、物理的な重さはありませんし、どこへでも瞬間移動できます。たとえば私が九州にいる相談者と電話でお話をしているときに、その人の周囲に不浄霊の存在を感じたとします。そして「この不浄霊は早く祓った方が良い」と私が告げた途端に、その霊が私の真後ろ来て、私にプレッシャーをかけてくることがあります。不浄霊からすると、自分を祓おうとする私は“敵”になりますから、恐怖や不安を与えて私が除霊から手を引くように脅してくるのです。つまり、この不浄霊は相談者と私の話を聞いて、一瞬で九州から東京まで飛んできたことになります。福岡と東京はルートにもよりますが、概ね約900キロ離れています。同じようなことは海外に住んでいる方との間でも起こります。「羽田空港」とニューヨークの「ケネディ空港」は約10900キロ離れています。ですから電話で会話中に、ニューヨークにいる人に霊の存在を感じて、その霊が1秒後には東京の私の家まで飛んできたとすれば、霊は1秒で約1万キロを移動したことになります。ですから霊の問題に物理的な距離は影響しません。霊の問題が起きているときに、その発生場所がどこであっても、その距離に影響を感じることはありません。

　ただ、パワー送付や祈祷の種類によっては、実際の距離が近い方が効果が出やすいこともあります。たとえば難しい病気や入院・手術をするときに、本当に命にかかわるような重篤な状態であれば、私はできる限り本人の近くまでいくようにしています。パワー送付も病気快癒の祈祷も遠隔でも十分に行えますし、それでガン細胞をすべて消滅させたこともあります。ただ、食事ができなくて痩せ衰えてしまっている人に、パワーや生命力を付けてもらいたいとき、私の右手を患者さんの左手に触れさせることがあります。パワーは右手から出て左手から入るからです。

　また、水が高いところから低いところへ流れるように、特にマントラを唱えなくても私のパワーは近くにいるだけで相手へ伝わっていきます。ですから病室に入れるなら、病室のベッドの脇に座って私が霊界の話などをしている間に、帰る時にはかなり元気を取り戻したり、食欲が回復していることもあります。コロナのときは、家族でも付き添い者が病室へ入ることはできませんでした。そのためそのときは病院の病室の窓の下に車を止めたり、病室の真下に当たる地下駐車場の停車位置に車を止めて、そこから上の病室へ向けてパワーを送って祈祷を続けたこともありました。それは１００％とは行きませんが、かなりの高確率で効果を上げました。

　また、呪詛などの強い念の悪影響を受けている人を守る時、遠隔でバリアを張ることもありますが、相手を特定してその人の家の隣に車を止めて、車内を安全地帯にして“呪詛返し”を行ったこともあります。こういった特に強いものに対抗したり、跳ね返すときは遠隔やアイテムに頼るだけではなく、私がその場に行って施術をした方が、強く効果を実感できることはしばしばあります。今は出張鑑定は行っていませんので、都内でも直接皆さんとお会いする機会はほとんどありません。しかし、命にかかわるようなケースでは、そんな悠長なことは言っていられませんので、遠方へ出向くことも厭いません。それは祈祷にしてもパワー送付にしても、それは依頼者からすれば、必死の思いでその効果を求めています。そして効果を考えた時に、直接触れることが出来なくても私が物理的に近くにいることで効果のアップが期待できるからです。

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