先日、私が読んだ本の中には、アメリカのルイジアナ州に“コロニー”を作った人たちの話が書かれていました。皆で力を合わせて土地を購入して集団農場を作り、皆が幸せに生活できるコロニーが出来ればそれはまさに“理想郷”かもしれません。私はそのコロニーを作り上げた人たちの考え方や作り上げていくプロセスに興味を持ちました。しかし、この話の中に印象に残る男性がいましたので、そのことを紹介したいと思います。

 このコロニーの中ではお互いを「同士」と呼び合って上下関係を作らないようにしていました。そしてそれぞれがその人がもっとも好む仕事を割り当てることで理想を実現しようとしました。一人一人が自分の一番好きな仕事をして、賃金は支払わらずに生産したものはすべて全員の共有にしました。ですからある人は農地を耕して作物を育てました。またある人は乳牛を飼って搾乳を行いました。家畜や鶏の世話をする人もいます。建物を作る人、印刷所を作って新聞を発行する人もいます。学校も作られてコロニーは順調に発展していました。

 そこにミネソタ州出身からやってきた男がコロニーに参加しました。この男は最初は「印刷所の仕事がしたい」と言って、仕事に就きましたが、すぐに「印刷の仕事は嫌だ」と言って、農場でトラクターを運転する仕事を回してもらいました。しかし、この仕事も2日しか持たずに、搾乳の仕事に変わりました。しかし今度は「牛が好きになれない」と言って洗濯係になりましたが、それは1日で止めてしまいました。短い間にコロニーのすべての仕事をしたこの男ですが、気に入った仕事は一つもありませんでした。その結果、男は「自分はそもそも共同生活には向いていない」と思い、コロニーを抜けようかと考え始めました。しかし、このときまだ1つだけコロニーの中で就いていない仕事があることに気づきました。それは“煉瓦工場”の仕事でした。男の仕事は、焼き上がった煉瓦を窯から取り出して手押し車に載せて、ストックヤードまで運んで、倉庫内に積み上げることでした。それは彼が一人だけで行う作業でした。

 男は1日目の仕事を最後までやり遂げると、2日目、3日目も無事に仕事を終わらせました。そして1週間この仕事を継続することができたのです。しかもこの間、この男からは一言も文句も不平不満も聞かれなかったのです。そこである同士が彼に「この仕事は好きか?」と尋ねました。するとこの男は「これは本当に私の好きな仕事です」と答えたのです。“煉瓦造りが好きだ”という人はあまりいませんが、この男は、深く考えることもなく、大きな責任も無い仕事を一人で黙々とこなすことが性に合っていたのです。彼はこの仕事に“好き”を感じていました。

 結局、この男は焼き上げる煉瓦がすべてなくなるまでこの仕事に就きました。そして運ぶ煉瓦が無くなったときに、「一人でのんびりと静かにできた仕事は終わりました。だからミネソタに帰ろうと思います」そう言ってコロニーを離れたのです。

 人は自分が大好きな仕事をしているときは、報酬以上に働いても少しも苦痛を感じないのです。(2)へ続く。

 

 

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霊界が教えてくれるこの世で幸福になる方法

 

■書名

霊界が教えてくれる

この世で幸福になる方法

■著者:霊能者SHUN(シュン)

■四六判248頁

■定価1650円(本体1500円+税10%)

■ISBN978-4-341-08818-7

■発売 株式会社ごま書房新社

 

 目次

序章:地球の誕生と人類の出現

第一章:霊界の存在とその仕組み

第二章:人の縁の不思議

第三章:心霊スポットが危険な理由

第四章:霊障は理不尽なもの

第五章:先祖と私たち

第六章:この世の上手な過ごし方

 

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