霊の世界は、一言で言うと“非科学的な世界”です。「科学的」という定義を辞書で調べてみると、
1:「考え方や行動のしかたが、論理的、実証的で、系統立っているさま」
2:「特に自然科学の方法に合っているさま」と書かれています。
たとえば「万有引力の法則」は、この宇宙におけるすべてのものに例外なく作用します。人も動植物も建物もすべての質点(物体)は、重力・引力を及ぼして、互いに引き寄せ合っています。リンゴが木の枝から地面に落ちるのは、リンゴと地球の質量があまりにも違うために、質量の小さいリンゴが地球に引き寄せられているからです。人間が地面からジャンプして一瞬、地球から飛び上がっても、すぐに地面に落下するのも同じ理屈です。それはすべての人に例外なく作用します。
薬はそれが作られた後、認可される過程でさまざまな臨床試験を行います。そして薬の効果が実証されて、副作用など“体に及ぼす悪影響が無い”と判断されれば、認可されて販売されます。それは100%でないにしてもほとんどの人に同じように効果が出なければなりません。解熱剤を飲めば、誰でも体温は下がりますし、抗炎症剤を飲めば炎症は収まります。だから薬として認可されているのです。
それでは霊の世界はどうでしょうか。不浄霊とつながったことで悪影響を受けるのは、その不浄霊と霊的な波長が合った人に限られます。ですから心霊スポットと言われる不浄霊が多く集まる場所へ行っても、そこに来たすべての人に悪影響が出るわけではありません。廃屋や幽霊トンネルへ肝試しへ行った後、体調を崩したり、事故を起こしたという話はよく聞きます。しかし、話の内容をよく確認すると、数人で出かけても、ひどい状況に陥っているのは、1人か2人です。霊的波長が合えば、そこにいる不浄霊とつながってその悪影響を受けますが、波長が離れていればつながることができませんから悪影響を受けることも無いのです。
私もこういうケースにはしばしば遭遇します。たとえばご先祖の影響や因縁によってその血を引く子孫が霊障で苦しめられることがあります。その際に、同じ血を引く子孫でもその全員に影響が出ることはありません。影響の度合いは人によって異なりますが、それは元凶となる不浄霊と霊的波長がどれだけ近いかによって異なります。波長が近ければ近いほど、受ける悪影響は強くなりますが、同じ子孫でも波長が離れていれば全く影響は受けないのです。
つまり同じ状況にあっても影響を受ける人と受けない人が出ます。そのことはそれに対処するときも同じです。除霊や浄霊などの霊的な施術は、それが非常によく効く人とあまり効かない人に別れます。また、同じ人でも非常に効果が発揮されるときと、少ししか効果が出ないこともあります。もっともあまり効果が期待できないほど私と霊的な波長が離れている人には、最初から私はその対応自体をお断りします。ですから私に霊視鑑定や除霊などを申し込まれても、それを実行している人は85%ぐらいです。
霊の世界は、万有引力のように、すべての人に一様に作用しません。人によっても状況によっても影響の度合いや効果が異なります。ですからこの世界は“非科学的だ”として、万人から認められることは無いのです。悪影響を受けた恐怖や苦痛、またそれを軽減させたり消滅させた効果を実感できる人だけがこの世界を感じ取ることができるのです。
【2022年9月1日から、紀伊國屋書店をはじめとする全国の書店、インターネット書店(アマゾン・楽天など)で、シュンさんの本が発売になりました。「地球はどうしてできたのか」「人類はどうして誕生したのか」「霊界の仕組みや構造はどうなっているのか」そして「幸せに生きるすべはどのようなものか」、シュンさんがさまざまな体験に基づいて明確に答えています。悪質な”霊感商法”が問題になっている今だからこそ、霊や霊界について正しい知識を身に付けて、悪徳業者を見分けるポイントを把握してください。
■書名
霊界が教えてくれる
この世で幸福になる方法
■著者:霊能者SHUN(シュン)
■四六判248頁
■定価1650円(本体1500円+税10%)
■ISBN978-4-341-08818-7
■発売 株式会社ごま書房新社
目次
序章:地球の誕生と人類の出現
第一章:霊界の存在とその仕組み
第二章:人の縁の不思議
第三章:心霊スポットが危険な理由
第四章:霊障は理不尽なもの
第五章:先祖と私たち
第六章:この世の上手な過ごし方